口が得意なの。 | 九段下・渋谷・池袋・新宿・品川・上野・秋葉原★心療内科ゆうメンタルクリニック

口が得意なの。


2007年も、すでに2月。早いです。

1月に話したテーマを、あらためて見てみました。

第1回「そういうビデオ出演の心理テスト」
第2回「楽器を弾く女性はセクシーに見える理由」
第3回「兄弟構成とバストの好み」
第4回「裸で馬に乗ったご夫人の話」


うん。
今年は、恐ろしいほど、そういう話しかしてません。


たぶん今年、比率的に、


セ ク シ ー  心理学



くらいになっているんじゃないでしょうか。

セクシーばかり目立ちすぎ。


というわけで今回は、マジメ一直線。

「議論で勝つ方法」をお教えいたします。


あなたは、口ゲンカに、強い方でしょうか? 弱い方でしょうか?

A「強い方」

B「弱い方」


今回の話は、Bの方を、瞬時にAに引き上げる技術です。


◆ 砂漠の心理実験。

こんな実験があります。

心理学者であるリトルペイジ(1995)らは、166人の被験者にたいして、

「砂漠で生き残るのには何が一番大切か?」

という質問を投げかけて、それについて5人程度のグループで議論させました。

すると「水」や「食料」、さらに「道具」など、色々な意見があがりました。

個人的には、たとえ砂漠でも「バスト」と考えてしまう自分が泣けます。


だってホラ!
精神的な安らぎにもなりますし、母乳で栄養も………

なんか、話せば話すほどドツボにハマる気がします。

瞬時に話がそれましたが、まぁ、話の内容そのものはあまり関係ありません。


大切なのはここから。

5人いれば、意見も5通りあるでしょう。
しかし討論をすれば、たいていの意見は1つにまとまります。

このとき最終的に、どんな人の意見こそが、もっとも通りやすかったと思いま
すか?

◆ とにかく話す人間は強い?

実はその答えはシンプル。
単に「もっとも多く話していた人の意見」だったのです。

実際その内容は、ほとんどの場合、知識も根拠もたいしてありませんでした。

しかしただ単に、「発言量の多さ=意見の先導者」という結果になったわけで
す。

たとえるなら、こんな状況になりますでしょうか。


Aさん「砂漠で必要なもの? そんなん、メシだよ、メシ!」

Bさん「………な、何でですか?」

Aさん「メシさえ食えば生きていけるだろう。メシに勝るものはない!」

Cさん「………い、いや、でも、水とか………」

Aさん「水があってもメシがなきゃ生きられないだろ! メシはいいよ! 栄
養があるからな!」

Bさん「…で、でも、メシだけじゃ…」

Aさん「メシだって! だいたいワシも昔はメシがなくて苦労したもんだ! 
メシの大切さというのは、飢えてみないと分からない!」

Cさん「…そ、そうですか…。しかし砂漠、という前提ですし…」

Aさん「砂漠なんか関係ない! 地球上、どこでもメシが一番だよ!」

Dさん「…………」



その結果、なんか流れ的に、もうみんな「じゃあメシで」となるわけです。

イメージ、つきますでしょうか。

◆ 知識があるほど、しゃべらない?

この理由を、リトルペイジは、

「たくさんのことを話す」=「豊富な知識がある」とみなされ、
「だったらその人の意見の方が信頼性があるかな」と多くの人が思うから

と分析しています。

でも現実的に、今の例のように、「知識がないけどおしゃべりな人」というの
も、たくさんいるものです。

特に、何かについてたくさん知れば知るほど、「自分はまだまだ分かっていな
い」ということが分かり、自信をもって話しにくくなる可能性もあります。

そのため、必ずしも「多く話す人=知識のある人」ではありません。

しかし、それでも人は、そういう人の意見に引きずられてしまうわけです。

◆ 内容がない人も。

テレビを見てください。

ものすごくしゃべる人はたくさんいます。

「…そ、そうでしょうか…?」
「そういうものよ! あなたはダメ! 私には分かってる!」

このとき、視聴者はいつのまにか、「そういうものか…」と思ってしまいます。

また討論番組では、たいてい一番多くしゃべっている人が、最終的に意見をま
とめます。

しかし冷静にあとから考えてみれば、たいした内容のことを言っていません。

くどいほどに繰り返しますが、とにかく、
「多くの時間・量をしゃべったモン勝ち」なのです。

もちろん説得力があるセリフを言えば、相手も「うっ…」と詰まって、自然に
発言量が少なくなるでしょう。

その結果、説得力が高い人が勝つ可能性もあります。

しかし、いつでもそうなるとは限りません。

特に、ものすごい勢いでしゃべる人もいます。

そういう人は、とにかく思ったことを、そのまんま言葉にし、同時に相手の話
を聞かないことが多いもの。

しかし、「よく考える人」ほど、相手に分かりやすく伝えようとしたり、今ま
でに言ったことと矛盾がないように、話をまとめてから話します。

優しい人、思考力が高い人など、特にそうします。

しかし自然、その時間だけ、話すタイミングが遅れます。

その結果、何も考えずに発言する人の方が量が多くなって、口ゲンカや討論で
負けてしまう……という流れも考えられるのです。

言ってみれば、「本当に頭のいい人の方が負けやすい」わけです。

◆ 落ち込まないで、さらに切り込め。

よって、あなたがいつか「討論」や「口ゲンカ」の場所に出ることになったら、
このことは絶対に覚えておいてください。

「量さえしゃべれば、たとえ低レベルな意見でも、ほぼ確実に勝つ」んです。

よって万が一負けたとしても、
「自分は頭が悪いのでは…?」なんて落ち込む必要はありません。

すなわち相手がペラペラしゃべりはじめたら、あなたは何としてでも、それを
止めなければいけません。

とにかく相手の矛盾点、疑問点にたいして、「いや、そこは!」と切り込んで
ください。

もちろん、どうしてもそれができない人もいるでしょう。

こんなときの速効の方法は「なぜ?」と聞いてしまうことです。

自分の意見で割り込むのは、なかなかやりにくいものですが、「質問」なら、
相手の意見を立てているわけですから、少し言いやすくなるでしょう。

さらに第340号でも触れましたが、「WHY?」という質問は、相手の思考を
ストップさせる効果があります。


Aさん「メシが一番大切なんだよ! メシさえあれば…」

Yさん「どうしてそう言えるんですか?」

Aさん「…どうしてったって、分かり切ってるだろうが! メシは大切…」

Yさん「ですので、なぜ分かり切ってるんですか?」

Aさん「な、なぜって…」


このように繰り返していけば、相手の言葉も少しは止まります。
そこですかさず、

Yさん「僕は、バストの方が大切だと思います」

というように切り込めばいいのです。

あとは、ひたすら繰り返せば、バストに決まるかもしれません。
決めてどうする。

◆ ネットなら、なおさらです。

これはメールやWEB上で、言い合いをするときも同じ。

実際の会話が「言葉の量」と同じように、ネットではとにかく「文の量」です。

もちろん内容が充実して、説得力があるに越したことはありません。
しかしそれに自信がないなら、とにかく量で押してください。

ネットなら、「切り込む苦労」がない分、口ベタなあなたでも勝てる可能性が
高まります。とにかく量。ガンバです。

-----------------------------------
◆ 今回の結論
-----------------------------------

○ とにかく質より量が勝ってしまうのが、口ゲンカや討論の法則。

○ よってとにかく「なぜ?」「どうして?」で切り込むこと。


これこそがセクシーメソッド『洪水口論』!

洪水のように話せば、口論では勝つんです。ただ、それだけなんです。



◆ さいごに。

だから。

「この人は色々と話すから、頭がいいんだ」
「すごい人なんだ」
「私にとって、大事な人なんだ」

なんて思わないでください。

それは、間違いです。


ただ、あなたのそばにいて、話を聞いてくれる人。
あなたに何かを伝えようと、一生懸命、考えてくれる人。
気の利いたことは言えなくても、あたたかく、一緒にいてくれる人。


そんな人の方が、実はあなたにとって、ずっとずっと大切な人なんですよ。


(完)

<あとがき>

ちなみに「スピーチ」などは、話が別です。

勝ち負けなんてありませんし、ただ単に聞いている人を疲れさせるだけですの
で、なるべく短めにするのがベストです。
それにつけても校長先生の話は長かった。





セクシーな心理学で満載のサイトはこちらです! ⇒ http://sinri.net/

セクシー心理学GOLDでは、
「人を癒す一番の方法」を扱ってます。
過去のバックナンバープレゼントもありますので、ぜひぜひご覧くださいね。
⇒ http://sinri.net/gold.htm

電車の中でもセクシーに! 携帯サイトはこちら!
⇒ http://fp-japan.com/sx/

【書籍情報】

最新刊はこちら
たったひと言で心をつかむ心理術

「相手の心を絶対に離さない心理術」 文庫版はこちら!
⇒ http://sinri.net/book/new0612.htm

「5秒で好かれる心理術」はこちら!
⇒ http://sinri.net/book/new0724.htm

「ゆうき式 逆転発想勉強術」はこちらです!
⇒ http://sinri.net/book/new0701.htm

書籍情報はこちらから。
⇒ http://sinri.net/book/