あなたのそれ、リチャード。 ネーミング効果
こんにちは。ゆうきゆうです。
今日は、メルマガからライトな心理学の話をお届けいたします。
あなたは「チッチキチーの罠」という話をご存じでしょうか。
少し前に、ある女医さんと食事をしていたときのことです。
彼女は、少しイタズラっぽく笑うと、突然に右半身をつきだしてきました。
そして同時に、こう言ったのです。
「チッチキチー」
………。
ど、どういう意味!?
すべてを知った今では、「チッチキチー」というのが、「ガチョーン」や
「アイーン」のようなお笑いのギャグだということが分かるわけですが、
そのときの僕はまったく理解できませんでした。
(参考⇒ http://dic.yahoo.co.jp/newword?ref=1&index=2006000056 )
「ちちきち!?」
聞こえたその言葉から、必死に意味を考えるしかありません。
ちちきち。
これに漢字を当てて考えてみよう。
…ちちきち、ちちきち、ちちきち…。
「乳吉」。
そうだ!
絶対にそうだ!
もう、これしかない。
しかし、どういう意味なんだろう。
………待て。
彼女は右半身を突き出しながら、こう言ってきた。
そう言えば昔、ある映画を見ていたら、自分のアレに名前をつけている男性が出てきました。
彼はそれに「リチャード」と名付けていました。
もしや。
この女性は、自分のバストに名前をつけているのでは。
そうだ。
絶対にそれしかない。
乳だけに、乳吉。
一分のスキもない推理です。
………いや、でも。
まさか、そんな。
そう思っていると、彼女は言いました。
「知らない? 親指に、『チ』って書くの」
親指に、『チ』。
そうすると。
両手の親指を突き出したら、並ぶ文字は、『チチ』。
もう、間違いない。
彼女の右のバストの名前は、「乳吉」なんだ。
それにつけても、「乳吉」って。そのネーミングセンスの古さはどうなのか。
それ以上に、バストに男の名前がついているのに、多少の違和感がありました。
というか、どうしてこの女性は、突然自分のバストの名前を紹介しようとしたのか。
しかしもしかして、
「この瞬間、あなたのことが好きになった! 今なら、このコのことを知ってほしいの…」
みたいな気分になった可能性も、0とは言い切れません。
今なら「いや、0だよ」と思えるわけですが、そのときの僕は、まさに妄想が暴走した状態でした。
そうだ。
片方が「乳吉」。
そうすると、左のバストは、「乳子(ちちこ)」とかだろうか。
ネーミングセンスは最悪ですが、「乳吉」も同レベルなので、左右のバランスは合うかな、と思いました。
この命名を、言うべきか。言うまいか。
そう思いながら、モンモンとしていたわけですが。
そのあとに、その真相を知ったときの衝撃と言ったら。
心から、言わなくて良かった。自分の消極性をここまで感謝したことはありません。
これこそが、「チッチキチーの罠」という話です。実話です。
たぶん僕がいつか宇宙人につかまって、「地球はどんな星なんだ!?」と聞かれたら。
僕の説明をもとに作られた地球像って、たぶんものすごいピンク的なものになると思います。
自分の意味の分からない言葉はすべてセクシー妄想で補いますから。
そのときは、みなさんごめんなさい。
◆ ネーミングの重要性。
さて、この流れでお教えするテクニックで恐縮ですが。
「名前をつける」というのは、実は心理学的には、非常に意味があることです。
たとえばアイドルがブレイクするのは、「愛称」が浸透するのとほぼ同時。
「木村拓哉」⇒「キムタク」
「豊川悦司」⇒「トヨエツ」
最近では、たとえば「次長課長」⇒「次課長」などなど。
人気が出るのと、愛称ができるのは、ほぼ同時です。
まず、その芸能人を好きになった人たちが、親しみを込めて愛称をつけます。
すると、その愛称をあとから知った人が、
「キムタクって、木村拓哉のことなんだ」
と覚えます。
これによって、その相手のことをより深く知った気になり、その誇らしさから、そのアイドルに親近感を抱くようになるわけです。
すなわち、プラスのスパイラルができあがるわけですね。
このように、あえて名前をつけ、呼ぶことによって、その相手に親近感を抱きやすくなることを「ネーミング効果」と言います。
◆ 苦手な人も、いい人に。
よって誰かのことをよりスキになりたければ、「愛称」をつけてみることが重要。
もちろん本人に言ってもいいですし、心の中で思っても構いません。
たとえば、あなたに太った苦手な上司がいたとします。
カレに「プーさん」とでもアダナをつけてみましょう。
それだけで、なんだかかわいく思えてきませんでしょうか。
「またプーさんが怒ったよ」
と思うだけで、
「部長に怒られた…」
と考えるより、少し気楽に接することができるはず。
くわえて心理学では「連合の法則」というものがあります。
一カ所でもプラスに思えると、相手の全体の印象もソフトになるもの。
とにかく苦手な人がいたら、愛称をつけてしまうのが一番なのです。
◆ 相手のことを、アダナさんで。
また同じ理由で、恋人や夫婦などでは、積極的にアダナをつけてみましょう。
あなた自身の親近感も強まりますし、また好意は双方向性があるものですので、
相手だって「あ、この相手は自分をそこまで親しく感じているんだ」と思い、
嬉しく感じるはずです。
特に「二人にしか通じない言い方」をすることで、仲間意識が作られて、より
関係は濃密になるものです。
よく街中で
「みかりん♪」
「けーたんたん♪」
みたいに呼び合っているカップルがいます。
見ている我々は微妙ですが、あれはあれで二人の世界を明確に築いています。
「アダナで呼び合う」というのは、関係を強める役に立つわけです。
もちろん、親しくない人に突然アダナをつけられることほど悲しいことはありません。
それは実際の関係を飛び越して、突然親近感を強められたように感じるからです。
ぜんぜん関係ありませんが、自分は学生のころ、酔うとすぐ真っ赤になるため、つけられたアダナが、「赤きレッドロブスター」。
「赤」がかぶってると思いました。
いずれにしても、相手との関係を見ながら、ある程度親しくなったあとで、ワンステップアップの方法として覚えておいてください。
もちろんアダナに限らず、要所要所で、相手の名前を呼びかけることも重要。
「ヒロくんは、どう思う?」
「ケイちゃんって面白いね」
これだけで親近感は強まります。
もちろんやり過ぎも逆効果。
心理学的には、「15分に1回」くらいが理想と言われています。覚えておいてくださいね。
◆ 乳吉は、間違ってなかった。
さらに応用しますと。
そういう意味で、自分の体のパーツに名前をつけることも、心理学的にはかなり重要。
バストでもアレでもいいでしょう。
手足でも構いません。
それだけで、不思議とその部分がかわいく思えてくるものです。
「私、この体の部分、イヤだなぁ…」
と思ってしまうと、それは自信のなさにつながります。
ある意味それは、「私は私。でもこの体の部分は、私ではない、イヤなもの」
と感じてしまっているわけです。
自分の心や体にモヤモヤとストレスを抱えることほど、悲惨なことはありません。
仲間内でいがみあっている野球チームが勝つことができないのと同じように、そんな風に自分をキライな人が、モテるわけはありません。
とにかくあなたの体の好きな部分はもちろん、嫌いな部分にも、積極的に名前をつけてあげること。
ヒマなときでもいいでしょう。
それだけで、妙にいとおしくなってしまい、「仲間」と感じられるはず。
多少自分の思い通りにいかないときや、自分のイメージと違う感じであったと
しても、少しだけプラスに思えるはずです。はい。
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◆ 今回のまとめ
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○ 人間は、「アダナ」をつけることで、より親近感を強めることができる。
○ 相手の名前を呼ぶのは15分に1回がベスト!
○ 時には自分のパーツに名前をつけるのもアリ。
というわけで、チッチキチーから始まったネーミングの心理学。
いかがでしたでしょうか。
同じ理由で、自分も「愛称」をつけてみるのもアリかと思いました。
「ゆうきゆう」だけに………。
「ゆうゆう」。
………。
パンダの名前か。
それに、まったく同じ名前の老人向け雑誌があったような気がします。
(参考⇒ http://www.e-youyou.net/ )
あらゆる意味で自分の名前が浸透するのは難しいことを感じつつも、今夜もこ
こまで読んでくださって本当にありがとうございました。
(完)
ゆうきゆうの単行本が目白押し!
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少し前に、ある女医さんと食事をしていたときのことです。
彼女は、少しイタズラっぽく笑うと、突然に右半身をつきだしてきました。
そして同時に、こう言ったのです。
「チッチキチー」
………。
ど、どういう意味!?
すべてを知った今では、「チッチキチー」というのが、「ガチョーン」や
「アイーン」のようなお笑いのギャグだということが分かるわけですが、
そのときの僕はまったく理解できませんでした。
(参考⇒ http://dic.yahoo.co.jp/newword?ref=1&index=2006000056 )
「ちちきち!?」
聞こえたその言葉から、必死に意味を考えるしかありません。
ちちきち。
これに漢字を当てて考えてみよう。
…ちちきち、ちちきち、ちちきち…。
「乳吉」。
そうだ!
絶対にそうだ!
もう、これしかない。
しかし、どういう意味なんだろう。
………待て。
彼女は右半身を突き出しながら、こう言ってきた。
そう言えば昔、ある映画を見ていたら、自分のアレに名前をつけている男性が出てきました。
彼はそれに「リチャード」と名付けていました。
もしや。
この女性は、自分のバストに名前をつけているのでは。
そうだ。
絶対にそれしかない。
乳だけに、乳吉。
一分のスキもない推理です。
………いや、でも。
まさか、そんな。
そう思っていると、彼女は言いました。
「知らない? 親指に、『チ』って書くの」
親指に、『チ』。
そうすると。
両手の親指を突き出したら、並ぶ文字は、『チチ』。
もう、間違いない。
彼女の右のバストの名前は、「乳吉」なんだ。
それにつけても、「乳吉」って。そのネーミングセンスの古さはどうなのか。
それ以上に、バストに男の名前がついているのに、多少の違和感がありました。
というか、どうしてこの女性は、突然自分のバストの名前を紹介しようとしたのか。
しかしもしかして、
「この瞬間、あなたのことが好きになった! 今なら、このコのことを知ってほしいの…」
みたいな気分になった可能性も、0とは言い切れません。
今なら「いや、0だよ」と思えるわけですが、そのときの僕は、まさに妄想が暴走した状態でした。
そうだ。
片方が「乳吉」。
そうすると、左のバストは、「乳子(ちちこ)」とかだろうか。
ネーミングセンスは最悪ですが、「乳吉」も同レベルなので、左右のバランスは合うかな、と思いました。
この命名を、言うべきか。言うまいか。
そう思いながら、モンモンとしていたわけですが。
そのあとに、その真相を知ったときの衝撃と言ったら。
心から、言わなくて良かった。自分の消極性をここまで感謝したことはありません。
これこそが、「チッチキチーの罠」という話です。実話です。
たぶん僕がいつか宇宙人につかまって、「地球はどんな星なんだ!?」と聞かれたら。
僕の説明をもとに作られた地球像って、たぶんものすごいピンク的なものになると思います。
自分の意味の分からない言葉はすべてセクシー妄想で補いますから。
そのときは、みなさんごめんなさい。
◆ ネーミングの重要性。
さて、この流れでお教えするテクニックで恐縮ですが。
「名前をつける」というのは、実は心理学的には、非常に意味があることです。
たとえばアイドルがブレイクするのは、「愛称」が浸透するのとほぼ同時。
「木村拓哉」⇒「キムタク」
「豊川悦司」⇒「トヨエツ」
最近では、たとえば「次長課長」⇒「次課長」などなど。
人気が出るのと、愛称ができるのは、ほぼ同時です。
まず、その芸能人を好きになった人たちが、親しみを込めて愛称をつけます。
すると、その愛称をあとから知った人が、
「キムタクって、木村拓哉のことなんだ」
と覚えます。
これによって、その相手のことをより深く知った気になり、その誇らしさから、そのアイドルに親近感を抱くようになるわけです。
すなわち、プラスのスパイラルができあがるわけですね。
このように、あえて名前をつけ、呼ぶことによって、その相手に親近感を抱きやすくなることを「ネーミング効果」と言います。
◆ 苦手な人も、いい人に。
よって誰かのことをよりスキになりたければ、「愛称」をつけてみることが重要。
もちろん本人に言ってもいいですし、心の中で思っても構いません。
たとえば、あなたに太った苦手な上司がいたとします。
カレに「プーさん」とでもアダナをつけてみましょう。
それだけで、なんだかかわいく思えてきませんでしょうか。
「またプーさんが怒ったよ」
と思うだけで、
「部長に怒られた…」
と考えるより、少し気楽に接することができるはず。
くわえて心理学では「連合の法則」というものがあります。
一カ所でもプラスに思えると、相手の全体の印象もソフトになるもの。
とにかく苦手な人がいたら、愛称をつけてしまうのが一番なのです。
◆ 相手のことを、アダナさんで。
また同じ理由で、恋人や夫婦などでは、積極的にアダナをつけてみましょう。
あなた自身の親近感も強まりますし、また好意は双方向性があるものですので、
相手だって「あ、この相手は自分をそこまで親しく感じているんだ」と思い、
嬉しく感じるはずです。
特に「二人にしか通じない言い方」をすることで、仲間意識が作られて、より
関係は濃密になるものです。
よく街中で
「みかりん♪」
「けーたんたん♪」
みたいに呼び合っているカップルがいます。
見ている我々は微妙ですが、あれはあれで二人の世界を明確に築いています。
「アダナで呼び合う」というのは、関係を強める役に立つわけです。
もちろん、親しくない人に突然アダナをつけられることほど悲しいことはありません。
それは実際の関係を飛び越して、突然親近感を強められたように感じるからです。
ぜんぜん関係ありませんが、自分は学生のころ、酔うとすぐ真っ赤になるため、つけられたアダナが、「赤きレッドロブスター」。
「赤」がかぶってると思いました。
いずれにしても、相手との関係を見ながら、ある程度親しくなったあとで、ワンステップアップの方法として覚えておいてください。
もちろんアダナに限らず、要所要所で、相手の名前を呼びかけることも重要。
「ヒロくんは、どう思う?」
「ケイちゃんって面白いね」
これだけで親近感は強まります。
もちろんやり過ぎも逆効果。
心理学的には、「15分に1回」くらいが理想と言われています。覚えておいてくださいね。
◆ 乳吉は、間違ってなかった。
さらに応用しますと。
そういう意味で、自分の体のパーツに名前をつけることも、心理学的にはかなり重要。
バストでもアレでもいいでしょう。
手足でも構いません。
それだけで、不思議とその部分がかわいく思えてくるものです。
「私、この体の部分、イヤだなぁ…」
と思ってしまうと、それは自信のなさにつながります。
ある意味それは、「私は私。でもこの体の部分は、私ではない、イヤなもの」
と感じてしまっているわけです。
自分の心や体にモヤモヤとストレスを抱えることほど、悲惨なことはありません。
仲間内でいがみあっている野球チームが勝つことができないのと同じように、そんな風に自分をキライな人が、モテるわけはありません。
とにかくあなたの体の好きな部分はもちろん、嫌いな部分にも、積極的に名前をつけてあげること。
ヒマなときでもいいでしょう。
それだけで、妙にいとおしくなってしまい、「仲間」と感じられるはず。
多少自分の思い通りにいかないときや、自分のイメージと違う感じであったと
しても、少しだけプラスに思えるはずです。はい。
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◆ 今回のまとめ
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○ 人間は、「アダナ」をつけることで、より親近感を強めることができる。
○ 相手の名前を呼ぶのは15分に1回がベスト!
○ 時には自分のパーツに名前をつけるのもアリ。
というわけで、チッチキチーから始まったネーミングの心理学。
いかがでしたでしょうか。
同じ理由で、自分も「愛称」をつけてみるのもアリかと思いました。
「ゆうきゆう」だけに………。
「ゆうゆう」。
………。
パンダの名前か。
それに、まったく同じ名前の老人向け雑誌があったような気がします。
(参考⇒ http://www.e-youyou.net/ )
あらゆる意味で自分の名前が浸透するのは難しいことを感じつつも、今夜もこ
こまで読んでくださって本当にありがとうございました。
(完)
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