無のナポリタン後編。ツァイガルニック効果
こんにちは。ゆうきゆうです。
今回もメルマガからお届けいたします。
まず、ちょっとしたニュースから。
3年前に発売された、
「他人のこころをつかむ心理テクニック」(PHP研究所)
が、お求めやすいPHP文庫になりました。
http://amazon.co.jp/o/ASIN/4569666779/katei-22/ref=nosim
OXygenさんの素敵イラストも満載です。
駅のキヨスクにも置いてあって、「何だろうこの本は」と思って手に取ろうと
したら自分の本で驚いたのがつい一昨日のことです。
よろしければ、ぜひぜひ見てみてくださいね。
さて、あの。突然なんですけど。
バストのカップも、英語ではなく、日本語で表すべきだと思います。
これによって、新聞のテレビ欄で、「Wカップ」と書いてあるのを見て、「ど、どんな大きさなんだ!?」
とビビることはなくなります。
僕だけですか。そうですか。
また、「私のティーカップはね」という言葉を聞いて、
「こ、この人意外に着やせしてるの!?」
と思うこともなくなります。
これも僕だけですか。そうですか。
ウェッジウッドは高級下着メーカーだと思っていたのも、たぶん僕だけだと思
います。
ですのであえて主張したい!
アルファベットを、すべて日本語にすればいいんです!
たとえば、Aカップから順に、
Aカップ⇒あカップ
Bカップ⇒いカップ
Cカップ⇒うカップ
とか。
………いや、ちょっと待て。
しかしよくよく考えたら、「カップ」も英語です。
どうせならこれも日本語にしなければ。
カップを日本語にすると………。
「杯」でしょうか。
先ほどのように、ワールドカップ⇒W杯という訳もありますし。
読み仮名は、あえて「ぱい」で行きます。行かせてください。
そうなると、
「Aカップ」は、「あ杯(あぱい)」。
すると順番に、
Bカップ⇒いぱい
Cカップ⇒うぱい
Dカップ⇒えぱい
Eカップ⇒お…
………!!
おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!
神の奇跡が舞い降りた!!
なんていうか、この奇跡だけを根拠に、あらたな宗教が作れそうです。
日本バスト教。
………。
恥じらったら負けだと思ってる。
あらゆる意味で自分の存在価値に悩みつつ、今夜もセクシー心理学の世界をお
届けいたします。
◆ その物語を、もう一度。
というわけで、中途半端なところで終えてしまった「ナポリタン」の話。
前回お話した、その全貌を、もう一度引用します。
私は気がつくと、森の中にいた。
夜になると、少しお腹が減ってきた。
そんな中、一軒のお店を見つけた。
「ここはとあるレストラン」
おかしな名前の店だ。
私は人気メニューの「ナポリタン」を注文する。
数分後、運ばれてきたナポリタンを食べた。
なんか、変だ。
苦い。それに頭が痛い。胃のあたりもジンジンしてきた。
私は苦情を言った。
「すみません。作り直します。代金も結構です」
店長はそう言った。
数分後、別のナポリタンがくる。私は食べる。
今度は平気だ。
私は店をでる。
しかし。
しばらくして、私は気づいてしまった……。
「ここはとあるレストラン」。
人気メニューは、「ナポリタン」……。
そのときにはもう、手遅れだった。
(終)
この話のラストで「気づいた」という謎の答えとは!?
◆ 答え、とは。
実はその答えは、前回・今回のメルマガのタイトルに書いてありました。
「無のナポリタン」。
そう。
答えを言いましょう。
この話を完璧につなぐ「答え」は………
「無い」のです。
◆ 答えがないことが、答え。
心理学では「ツァイガルニック効果」というものがあります。
人は「完結したものより、未完成のものに興味を惹かれやすい」というもの。
推理小説を読み終えるまでやめられないのは、それが原因です。
もちろん、前回から今回までを楽しみにしてくださった方がいたとしたら、それもこのツァイガルニック効果のおかげです。
そして。
このナポリタンの話の巧妙なところと言えば、「完全につなぐものがない」。
この点につきるでしょう。
レストランの名前も、思わせぶりですが、特に何かにつながるものではありません。
ナポリタンという料理名も、激しく何かをイメージさせるものではないでしょう。
たとえばここで、料理が「ミートソース」だったりしたら、たぶん「ミート」という語感から、すべての人が「あぁ、恐怖って、人間の肉だったってこと?」というような回答を思いつくでしょう。
それが正解かどうかは不明ですが、人は一つの案を思いつくと安心して、それ以上は考えなくなるものです。
そのため自然、興味も離れていきます。
◆ オチがないから。
くわえて「最後にどうなったか」を書いてないのも重要。
たとえば「死んだ」とかなら、「あぁ、死んだんだ」と思って、読者はある意味、オチを知って「安心」してしまいます。
ただ「気づいてしまった」「遅かった」というだけだからこそ、
「もしかして死ぬよりも恐ろしい何かが!?」
と考えて、より不安に陥るわけです。
すなわちこの話の巧妙なところは、
「思わせぶりだけど、見事なほどにハッキリつながるものが何一つとしてない」
「オチをハッキリと書いていない」
この2点ではないでしょうか。
解けそうで解けない。
解きたいけど、解けたら恐い答えがありそう。
これらをちょうどよいバランスでミックスしているわけです。
「いや、ゆうきゆうはそう言うけど、答えがあるに違いない!」
と思った方は、正直、すでにこのワナにハマっていると思います。
あくまで考えてもいいと思うのですが、たぶん時間のムダだと思います。
怒らないでください。すみません。
もちろん、オチがないため、ショーとしては成立していませんが、それこそ
「恐怖をあおる文」としてなら、見事なできばえなのではないでしょうか。
◆ あなたは幽霊が、恐いですか?
幽霊が恐いのはどうしてか。
それは、「いるかいないかハッキリしない」からです。
これもツァイガルニック効果です。
すなわちもしかして、
「人間の殺人者よりも、オバケの方が恐い!」
と思う人は、この思考が特に強い人かもしれません。
今までに、何度も色々なミステリーを解いてきた。
だからこそ、「解けない」問題を見たときに、「あきらめる」ことを知らず、とにかくいつまでも答えを探してしまう。
また想像力が強いからこそ、理性ではいないと思いきっても、何度も想像してしまう。
そのため、さらに強い恐怖に襲われてしまうわけですね。
はい。
せめてもの自己弁護です。
逆に人間の方が恐いという人は、リアル思考。
想像力よりも理性の力の方が強い人です。
色々なピンチのときに、いい意味でも悪い意味でも、スッパリとあきらめるこ
とができる人です。
-----------------------------------
◆ 今回のまとめ
-----------------------------------
○ 人間は、完結していないものにこそ、興味を惹かれる。
ですので恋人とのメールや電話では、
「続きは今度会ったときに話すね」
と伝えてみると、相手の「会いたい!」という気持ちが増すかもしれません。
またはメールでも、
「今時間ないから、この続きは次のメールでね」
と、分けてみてもいいでしょう。
もちろん、やりすぎると「引き延ばし人間」と思われますけども。
前回の僕みたいに。
◆ さいごに。
というわけで、心理学にからめた怪談の話。
いかがでしたでしょうか。
繰り返しになりますが、僕の結論では、このナポリタンの話は、
「答えのない話」。
しかし、そう断定することは、一般的にとても難しいことです。
あなたは、「メンデル」をご存じでしょうか。
遺伝の法則を、分かりやすい数式で表した修道士です。
この理論は革新的過ぎて、当時の学会から、たくさんの反発が上がりました。
「生物というのは、そんなにカンタンな式で表せるものではない!」
「自然というのは、もっと複雑なものだ!」
この理論が正しいものとして日の目を見たのは、その数十年後のことです。
何かを、あいまいに表現するのは簡単です。
分かりにくくしておけば、人々は勝手に森に迷い込みます。
その結果、「本当は素晴らしい何かがあるに違いない」と思うはずです。
この「ナポリタンの話」も、それに近いのではないでしょうか。
複雑だからといって、それが真実ではないのです。
難しいからといって、優れたものではないのです。
どうか、覚えておいてくださいね。
ここまで読んでくださって、本当にありがとうございました。
(完)
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したら自分の本で驚いたのがつい一昨日のことです。
よろしければ、ぜひぜひ見てみてくださいね。
さて、あの。突然なんですけど。
バストのカップも、英語ではなく、日本語で表すべきだと思います。
これによって、新聞のテレビ欄で、「Wカップ」と書いてあるのを見て、「ど、どんな大きさなんだ!?」
とビビることはなくなります。
僕だけですか。そうですか。
また、「私のティーカップはね」という言葉を聞いて、
「こ、この人意外に着やせしてるの!?」
と思うこともなくなります。
これも僕だけですか。そうですか。
ウェッジウッドは高級下着メーカーだと思っていたのも、たぶん僕だけだと思
います。
ですのであえて主張したい!
アルファベットを、すべて日本語にすればいいんです!
たとえば、Aカップから順に、
Aカップ⇒あカップ
Bカップ⇒いカップ
Cカップ⇒うカップ
とか。
………いや、ちょっと待て。
しかしよくよく考えたら、「カップ」も英語です。
どうせならこれも日本語にしなければ。
カップを日本語にすると………。
「杯」でしょうか。
先ほどのように、ワールドカップ⇒W杯という訳もありますし。
読み仮名は、あえて「ぱい」で行きます。行かせてください。
そうなると、
「Aカップ」は、「あ杯(あぱい)」。
すると順番に、
Bカップ⇒いぱい
Cカップ⇒うぱい
Dカップ⇒えぱい
Eカップ⇒お…
………!!
おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
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というわけで、中途半端なところで終えてしまった「ナポリタン」の話。
前回お話した、その全貌を、もう一度引用します。
私は気がつくと、森の中にいた。
夜になると、少しお腹が減ってきた。
そんな中、一軒のお店を見つけた。
「ここはとあるレストラン」
おかしな名前の店だ。
私は人気メニューの「ナポリタン」を注文する。
数分後、運ばれてきたナポリタンを食べた。
なんか、変だ。
苦い。それに頭が痛い。胃のあたりもジンジンしてきた。
私は苦情を言った。
「すみません。作り直します。代金も結構です」
店長はそう言った。
数分後、別のナポリタンがくる。私は食べる。
今度は平気だ。
私は店をでる。
しかし。
しばらくして、私は気づいてしまった……。
「ここはとあるレストラン」。
人気メニューは、「ナポリタン」……。
そのときにはもう、手遅れだった。
(終)
この話のラストで「気づいた」という謎の答えとは!?
◆ 答え、とは。
実はその答えは、前回・今回のメルマガのタイトルに書いてありました。
「無のナポリタン」。
そう。
答えを言いましょう。
この話を完璧につなぐ「答え」は………
「無い」のです。
◆ 答えがないことが、答え。
心理学では「ツァイガルニック効果」というものがあります。
人は「完結したものより、未完成のものに興味を惹かれやすい」というもの。
推理小説を読み終えるまでやめられないのは、それが原因です。
もちろん、前回から今回までを楽しみにしてくださった方がいたとしたら、それもこのツァイガルニック効果のおかげです。
そして。
このナポリタンの話の巧妙なところと言えば、「完全につなぐものがない」。
この点につきるでしょう。
レストランの名前も、思わせぶりですが、特に何かにつながるものではありません。
ナポリタンという料理名も、激しく何かをイメージさせるものではないでしょう。
たとえばここで、料理が「ミートソース」だったりしたら、たぶん「ミート」という語感から、すべての人が「あぁ、恐怖って、人間の肉だったってこと?」というような回答を思いつくでしょう。
それが正解かどうかは不明ですが、人は一つの案を思いつくと安心して、それ以上は考えなくなるものです。
そのため自然、興味も離れていきます。
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たとえば「死んだ」とかなら、「あぁ、死んだんだ」と思って、読者はある意味、オチを知って「安心」してしまいます。
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「もしかして死ぬよりも恐ろしい何かが!?」
と考えて、より不安に陥るわけです。
すなわちこの話の巧妙なところは、
「思わせぶりだけど、見事なほどにハッキリつながるものが何一つとしてない」
「オチをハッキリと書いていない」
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解けそうで解けない。
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これらをちょうどよいバランスでミックスしているわけです。
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と思った方は、正直、すでにこのワナにハマっていると思います。
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もちろん、オチがないため、ショーとしては成立していませんが、それこそ
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◆ あなたは幽霊が、恐いですか?
幽霊が恐いのはどうしてか。
それは、「いるかいないかハッキリしない」からです。
これもツァイガルニック効果です。
すなわちもしかして、
「人間の殺人者よりも、オバケの方が恐い!」
と思う人は、この思考が特に強い人かもしれません。
今までに、何度も色々なミステリーを解いてきた。
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また想像力が強いからこそ、理性ではいないと思いきっても、何度も想像してしまう。
そのため、さらに強い恐怖に襲われてしまうわけですね。
はい。
せめてもの自己弁護です。
逆に人間の方が恐いという人は、リアル思考。
想像力よりも理性の力の方が強い人です。
色々なピンチのときに、いい意味でも悪い意味でも、スッパリとあきらめるこ
とができる人です。
-----------------------------------
◆ 今回のまとめ
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ですので恋人とのメールや電話では、
「続きは今度会ったときに話すね」
と伝えてみると、相手の「会いたい!」という気持ちが増すかもしれません。
またはメールでも、
「今時間ないから、この続きは次のメールでね」
と、分けてみてもいいでしょう。
もちろん、やりすぎると「引き延ばし人間」と思われますけども。
前回の僕みたいに。
◆ さいごに。
というわけで、心理学にからめた怪談の話。
いかがでしたでしょうか。
繰り返しになりますが、僕の結論では、このナポリタンの話は、
「答えのない話」。
しかし、そう断定することは、一般的にとても難しいことです。
あなたは、「メンデル」をご存じでしょうか。
遺伝の法則を、分かりやすい数式で表した修道士です。
この理論は革新的過ぎて、当時の学会から、たくさんの反発が上がりました。
「生物というのは、そんなにカンタンな式で表せるものではない!」
「自然というのは、もっと複雑なものだ!」
この理論が正しいものとして日の目を見たのは、その数十年後のことです。
何かを、あいまいに表現するのは簡単です。
分かりにくくしておけば、人々は勝手に森に迷い込みます。
その結果、「本当は素晴らしい何かがあるに違いない」と思うはずです。
この「ナポリタンの話」も、それに近いのではないでしょうか。
複雑だからといって、それが真実ではないのです。
難しいからといって、優れたものではないのです。
どうか、覚えておいてくださいね。
ここまで読んでくださって、本当にありがとうございました。
(完)
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