将棋部で、火をつけて。 ~ウソの見抜き方 | 九段下・渋谷・池袋・新宿・品川・上野・秋葉原★心療内科ゆうメンタルクリニック

将棋部で、火をつけて。 ~ウソの見抜き方

こんにちは。ゆうきゆうです。
今回もメルマガからお届けいたします。


たぶん日本人男性の9割が「髪の毛が極度に短い人がいたらKAT-TUN」
と覚えていると思いますが、その考えでいくと、笑点メンバーも歌丸師匠のお
かげでKAT-TUNになるから気をつけてほしい今日この頃、みなさまいか
がお過ごしでしょうか。


さて、前回お知らせした8月27日開催のオフのニュース。

 ● 自己紹介(学生の方、コスプレをする方は、ここにお書きください)

と書いたのですが、これに関しては、前回の内容から暴走して書いてしまいま
した。
申し訳ありません。

当然ですが、コスプレパーティではありませんので、普通のカッコで遠慮なく
ご参加くださって構いません。
ちなみにゆうきゆうは医者のコスプレをする予定です。コスプレて。

内容的には、「よりイイ女・男になるための心理学テク」、さらに交流パーティ
の内容となっています。
よろしければ、ぜひ!

詳しくはこちら。 ⇒ http://sinri.net/off-200608.htm


それでは、セクシー心理学の世界をお届けいたします。


◆ 人間は、ウソをつくと。

心理学者であるデヴィッド・リーバーマンによると、人間はウソをつくとき、

「思い切り雄弁になる」か、
「逆に驚くほど無口になる」かのどちらかだと言われています。

たとえば、

「今日は友達と会ったんだよ。ほら、お前も知ってるだろ? 同期の鈴木。あ
いつが恋人の相談に乗ってくれって言ってたからさぁ」

が前者。

「は? どこにも行ってないよ」
「え? 何もしてないよ」

というのが後者です。

このことを踏まえて、こんな話を聞いてください。


◆ ゆうき将棋部。

興奮すると、周りが見えなくなる。

僕がそんな子供であったことは、以前に騎馬戦の話のときに述べました。

⇒ http://ameblo.jp/yukiyu/entry-10011372297.html


今夜は、僕の中学生のときの話を聞いてください。


では、ここで問題です。
僕は中学生のとき、どんな部活に属していたと思いますでしょうか。


A「アメフト部」
B「サッカー部」
C「剣道部」






………。

正解は、

Z「将棋部」

です。

はい。文化系人間です。
運動部なんて、ほっとんど属したことはありません。

青春のありあまるリビドーを、運動に向けて発散してしまうなんて、そんな不
健康な。

うん。
将棋部に言われたくないですね。僕も心から同感です。

さて、では将棋部で僕はどんな部員だったのか。


恐ろしいほど、幽霊部員でした。

「どうして『角』は横に行けないんだろう」

ということを3時間くらいかけて考えるという、今から考えるとすごく無意味
な時間を過ごしておりました。

「角がかわいそうじゃん!」みたいな。

だって本当に角がいたら、横にあるコップとか取れないじゃないですか。
どんだけ不便なのか、と。

まぁ、銀とか歩だって同じですけど。

他にも「香車」とかも、あの、進むだけで戻って来られないというのが、なん
ていうか、人としてありえない感じがします。
トイレとか入ったら、一生トイレで過ごさなきゃいけません。

そんな矛盾について悩みつつ、まったく将棋をしてなかったのが現実です。

そのころから、人として失敗作という感じでした。

◆ ゆうきチャンバラ。

ここから本題です。

そんな僕が、ある土曜日の午後に、将棋部の部室に向かいました。
中では、将棋に夢中になっている人が何人かおりました。

僕は、ヒマでヒマでしかたありません。

しょうがないので、掃除ロッカーから、T字型のホウキを出しました。
持つところが長い、棒状のホウキです。

それを2本出して、同じようにヒマそうにしていた友人を誘って、遊び始めま
した。

2本のホウキ。2人の男子中学生。


これらがそろった場合に、やることは一つです。

言うまでもありませんね。


そう。

チャンバラです。

将棋部に属しながら、将棋部の部室内で、あえてチャンバラをする。

この快感が、あなたに分かりますでしょうか。
この幸せが、あなたに分かりますでしょうか。


最初から剣道部に入ればいいじゃん、というツッコミは却下です。

たぶんそこに入ったら、僕は将棋をしだすと思います。逆に。


試験前に、マンガを読んでしまうような。
まさにそんな「関係ないことをする」という背徳感です。



チャイーン!
ガキーン!

そんな音を出しつつ、二人のチャンバラは始まりました。

みんな、「またか」みたいな顔をしながら、気にせず将棋を続けています。


チャンバラが進みますが、なかなか勝負はつきません。
そのうち、僕がどんどん押してきました。

少しずつ、僕は興奮してきます。


「俺は強い!」

僕は興奮すると、一人称が「俺」になります。
数分で覚めますが、ある意味自分の「絶対時間(エンペラータイム)」です。


気持ちはどんどん高まってきます。

将棋に興じている友人たちを見て、こう思いました。

「お前らは、そんな盤面上で、想像上の戦争をしているだけだろう!
 しかし俺は、こうして現実で強いんだー!」


まさか部室内でチャンバラをしている男に、そんな風に思われているとは、夢
にも思わないと思います。
見下すべき相手に、逆に見下されるなんて。


気持ちはどんどん高まります。

自分の中で、「自分は宮本武蔵なんじゃないか」と思えてきました。
思わず、声を上げます。

「ヒャッホーーー!」

宮本武蔵が果たして「ヒャッホー」と叫ぶかは不明ですが、僕の動きはますま
す大きくなりました。

相手もタジタジです。

「フ………。この男も俺の相手ではないのか!」

今から考えると、単に「相手をしたくなかった」だけではないかと思うんです
が、とにかく僕はそう思いました。

「余を満足させる男はいないのか!」

興奮具合によって、 僕 ⇒ 俺 ⇒ 余 と変化しています。
さらにレベルアップすると「朕」とかになると思いますが、さすがにそこまで
危険状態になったことはありません。

そのときです。
天井に、なんか丸い出っ張りが見えました。


「あれは何だ!? 的か!? 的だ!!」

一瞬の三段論法を経て、僕は思いました。

「的なら、突かなければ!」


もう、そう思ったら止まりません。

「テヤーーーー!」

そんなかけ声と共に、気がつくと僕は正確に的の中心を突いていました。




その、瞬間です。



ジリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリン!!


突然の音。

僕は、状況を把握するのに数秒かかりました。


◆ ゆうき否認。

何、これ。

どう考えても、火災報知器の音です。


なんで!?
どうして!?


そんなとき、僕は天井の「的」を見つめました。


あぁ。
あれ、火災報知器だ。

そして、突いたから、たぶん作動しちゃったんだ。



あのですね。
ここでみなさんに、声を大にして、言いたい。


 『 天井にある火災報知器は…………… ホウキでつついても、鳴る。』


これはみなさんの今後のためにも、ぜひ覚えておいていただきたいトリビアで
す。

本当にもう、心から。


周りを見ると、将棋をしていたみんなは、鳴ったことには気がついていますが、
まさか「ここでチャンバラをしていた人間が突いたから鳴った」とまでは分かっ
ていないようです。

唯一、チャンバラをしていた友人だけが、状況を把握していました。


そんなときです。
先生が、ドアを開けて入ってきました。

「ここから鳴ったそうだが、火事はないか!?」


ヤバい。
ヤバいです。

先生は、僕の方を見て、言いました。

「そこで掃除してる君、知らないか?」

あぁ、ホウキ持ってたら、普通、そう見えますよね。
感心な学生に見えますよね。

まさか張本人とは思いませんよね。


ここは。
ここは、何て答えるべきだろう。

僕は、ミトコンドリア並みの頭脳で必死に考えました。

とにかくもう、余計な情報を言いたくない。
一つたりとも、ウソにつながる手がかりを与えたくない。


そして、とにかくこの状況すべてを否認しようとして、言ったのです。


「え、何か鳴ったんですか?」



お前はどれだけ耳が遠いのか、と。


その後の展開は、ここに書くまでもありません。
適宜想像にお任せいたします。


とにかくそのときの自分は、すべてを否認する方向に走ったわけです。

「鳴ってない」と。

たぶんそうなれば、何も言わなくて済む、と思ったのかは分かりません。
ただ逆に、あまりに不自然極まる対応によって、バレることになりました。

その後、将棋部からホウキが消えました。


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◆ 今回のまとめ
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○ 人間は、心に後ろめたいことがあると、多弁になるか、無口になる。



というわけで、誰かのウソを見抜く場合の手がかりになりましたらば幸いです。


心理学を学ぶたびに、自分の過去を、ひとつひとつ追体験する自分がいます。

「あぁ、そういえばあのときの行動は、こういうわけだったんだなぁ」と。

そんなとき思い出すのは、たいていこういうヤな思い出ばかりです。


 「幸福人とは過去の自分の生涯から満足だけを記憶している人々であり、
   不幸人とはそれの反対を記憶している人である。」 ~ 萩原朔太郎


頑張って幸福人を目指そうと思いつつも、ここまで読んでくださって、本当にありがとうございました。

(完)






そして今回のウラ話です。

将棋の角は、なぜ真横にいけないのか。

いや、もしかして、何度も何度も移動をしていれば、いつか行くことができるのではないか。


そんなことを考えた僕は、あえて数学的証明をしてみました。
将棋部内の部室で。



証明開始。

まず、盤面を、■と□で交互に色分けをする。

□■□■□■□
■□■□■□■
□■□■□■□
■□■角■□■
□■□■□■□
■□■□■□■
□■□■□■□


この際、□の上にいる角は、一回の移動でナナメにしか移動できないため、□の上しか動けない。

何度移動しても□⇒□⇒□……… としか動けないため、■に到達することは不可能。

よって真横には移動できない。(証明終了)


もしくは、何回かの移動によって、いつか

□⇒………⇒■

となることがあるのなら、必ずどこか途中で、

□⇒■

という移動があるはずである。
しかし一回の移動で□⇒■となることは不可能なので、この前提は矛盾している。

よって真横に移動することはできない。



………。


うん。
ここまでして証明する意味があるのか、というツッコミが。


こんなことばかりしていたので、将棋の腕前は最弱です。
幽霊部員どころか悪霊部員。


ぜんぜん関係ありませんが、個人的には、将棋よりチェスの、
「明らかに女王様の方が王様より強い」
という図式にゾクゾクします。

男はやっぱりこうでなくちゃ。

うん。絶対違います。


あらゆる意味で、ここまで遊びに来てくださって、本当にありがとうございました。

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