チョコを作る精神科医。
チョコを作る精神科医。 これは、4人のドクターたちの日常を描いた愛と情熱の日記です。 |
こんばんは。
ゆうきゆうです。
えっと、以前のカカオ99%のチョコの話
を、あなたは覚えていますでしょうか。
僕はあれをもらって以来、ひたすら復讐の、いえ、愛をお返しする機会をうかがっていました。
そして、それは当然のごとく、訪れました。
3月14日。ホワイトデーです。
カカオ99%の衝撃に対抗するために、カカオ100%や120%、はたまたカカオ200%みたいなチョコを探し求めて三千里。
しかし、そんなものは見つかりませんでした。
そんなときです。
リオ先生の言葉を思い出しました。
「押してダメなら、引いてみろ」。
名言です。
女性を口説くテクニックみたいなものを教えてもらった際に出てきた言葉なのですが、これは当然、ここでも応用できそうです。
そう。
99%がダメなら、逆に行けばいいんだ。
そう。禁断の、カカオ0%。
カカオをまったく使わないチョコレートです。
チョコレートの原料を調べると、「砂糖」「脂肪」うんぬんがありました。
そして今回はホワイトデーだけに、今回はホワイトチョコレートです。
脂肪は、乳脂肪などが最適です。
すなわち。
砂糖と乳脂肪だけを使ってチョコを使えば、カカオ0%のチョコレートができるわけです。
材料その1。
砂糖。
材料その2。
コーヒーフレッシュ。
身近にある乳脂肪といえば、これしか考えられません。
僕は、昼休みの医局で作成をしはじめました。
作り方は、本当にカンタンです。
1 コーヒーフレッシュの小さな容器のフタを開け、そこに砂糖を入れる。
2 かき混ぜる。
3 冷凍庫で冷やす。
4 待つこと30分。
5 凍る。
6 コーヒーフレッシュの小さな容器から出す。
7 完成。
あっというまのチョコレートです。
これをチョコレートとよんでいいのか分かりませんが、
とにかく見た目はホワイトチョコレートそっくりなものができました。
あとはこれを。
あとはこれを、マヤせ
その瞬間です。
マヤ「何してるの?」
ユウ「………」
背筋が凍りました。
マヤ「なにを、して、いるの?」
ユウ「………」
マヤ「………」
ユウ「い、いや、ちょっとした実験です」
マヤ「そう」
ユウ「………」
マヤ「………」
ユウ「………」
マヤ「食べないの?」
もう、逃げられません。
色々とパッキングしたあとならともかく、コーヒーフレッシュから出したチョコレートもどきを、そのままあげたら、殺されるに決まっています。
僕は、それを口に入れました。
マヤ「………」
ユウ「………」
マヤ「………」
ユウ「うまいっ!」
マヤ「そう。良かったわね」
うん。
食べられないことはないですが、やはりなんか、絶望する味でした。
明らかに体に悪いものを食べている、みたいな。
絶望するユウ。
マヤ「………」
ユウ「………」
マヤ「私、ホワイトデーのお返しは、神戸で売ってる生チョコが欲しいなぁ」
ユウ「………」
大阪土産が決定した瞬間でした。
みなさま、どうか今後ともよろしくお願いいたします。