デスノートの心理学。 | 九段下・渋谷・池袋・新宿・品川・上野・秋葉原★心療内科ゆうメンタルクリニック

デスノートの心理学。

ウラ話 はこちら から。)

みなさんこんばんは。ゆうきゆうです。


さて今夜は、メルマガから、

中途半端に心理学をミックスしたマンガネタをお送りいたします。


「心理学だけ学びたい! 余計な部分はいらん!」


という方ももしかしているかもしれませんので、そんな場合は★のところだけ
お読みください。


また連載されているものを元にしているので、コミックのみで読まれている方には、

ちょっとだけネタバレを含んでおります。ご注意。


◆ 死のノートのマンガ。


突然ですが、あなたは「デスノート」というマンガをご存じでしょうか。


週刊少年ジャンプに連載されている、
デスノートこと、「名前を書いただけで人を殺せるノート」
をテーマにした作品です。

その分かりやすい設定、サスペンス、主人公とライバルの頭脳戦などの要素に
よって、色々なところで話題になりました。


さて、しかし実はこの作品には、ある法則があります。

それこそが、 


「登場人物は、みんな特徴的すぎる名前である」


ということ。



たとえば主人公が、「夜神月(ライト)」。
妹が、「夜神粧裕(さゆ)」。


他にも、弥海砂、渋井丸拓男、火口卿介、奈南川零司、流河旱樹、紙村英、
三堂芯吾、南空ナオミ、鷹橋鋭一などなど…。



ハッキリ言って、「ヘンな名前」ばかりです。
おそらく同姓同名の人物って、日本には存在しないんじゃないでしょうか。

この理由は何なのでしょうか。


今回はそこを掘り下げてみましょう。


★ ここが今回もっとも心理学的な部分です。


実は人は、自分と同じ名前・同じ出身・同じ名前の人間には、強い一体感を抱
くもの。
これを類似性による親近効果と言います。


さらに重要なのですが、「共通する人が少ないほど、親近感も強い」ことが分
かっています。


ですので
「血液型が同じA型だね!」
と言われても、それほど共有感はありません。
日本人の約40%がA型ですから。


しかし、たとえば
「血液型が、同じAB型のRh-だね!」
と言うような場合は、日本人の0.05%しかいないため、共有感が強くなります。

すなわち「狭いほど強い」わけです。


また、こんな実験があります。


ある人物についてのプロフィールを見せ、被験者に評価させたとき、このとき、


A「その人物の誕生日を、被験者の誕生日と同じ日にしておく」
B「その人物の誕生日を、被験者の誕生日と違う日にしておく」


とした場合。


このときAの方が、ずっと好意的な評価をされることが多かったのです。


誕生日が一致するのは、365分の1ですので、かなり狭く、それゆえに強くな
るわけですね。


逆に範囲が広いと、共有感は少なくなります。


たとえば、
「同じ男だね!」
と言われるのは、かなり共有感がありません。


ていうかそんな共有感、心からいりません。


◆ 同じ名前だと。


いずれにしても、相手と同じ面があったら、すぐに


「あ、それ私と同じだね!」


と伝えることが大切です。特にそれがレアなほど、親近感を強められます。

そして、ここからが重要。


同じ理論で、「名前が一致」するというのは、かなり共有感が強くなります。


たとえば僕は、早見優や山田優などに、つい親近感を抱きます。
「ゆう」だけに。あびる優にも、その意味では親近感を抱きます。


また結城杏奈・ゆうきりりという△△女優さんにも親近感を抱きます。
その理由が名前だけによるものかは分かりません。


ちなみに不思議なことに、結城という名字は、△△女優の他に、なぜかホスト
の名前でもよく使われているようです。


裏の世界といえば結城、みたいなのがあるんでしょうか。泣けます。


またアキハバラで買い物をしたときに、
「結城あてで領収書を書いてください」
と言ったとき、店員さんが、すごく嬉しそうに自分の名札を見せてきました。

その名札には、「結城」と。


一瞬、状況を理解・把握するのに時間がかかりました。


ユウ「………」

店員「………」


ユウ「…あ、お、同じなんですねぇ~!」

すると店員さん、ニコォッと笑いました。


ユウ「………」

店員「………」


ユウ「……で、あの、領収書」

店員「………は? は、はいっ!」


明らかに忘れられていました。


この店員さんが女性だったら、確実に二人の間に恋が芽生えるところでした。
店員さんが、中年男性の方だったのが悔やまれるところです。



心から話がズレつつも、本題に戻します。

このエピソードからも象徴されるように、名前が一緒ということは、強い親近
感を抱かせます。

それがたとえ最多の名字である「鈴木」や「佐藤」でも、人口の2%。
十分に狭いので、血液型や星座なんかより、ずっと親近感は強いはずです。



◆ デスノートの、名前の理由。


そしてこのデスノート。
名前を書いただけで死ぬというノートがテーマだけに、「名前」と「死」がす
ごく密接にリンクします。


もしここで、たとえば登場人物が「山田一郎」というような、現実に存在しそ
うな名前だったらどうでしょう。


おそらく劇中で「山田一郎 心臓麻痺で死亡」と書かれた日には、全国の山田
一郎さん、たとえマンガだと分かっていても、いい気がしません。


特に週刊少年ジャンプは、病院内の休憩室に置いてあるマンガベスト1です。
(ゆうきゆう独自調べ)

ただでさえ心筋梗塞を起こした直後、入院中の山田さんがいたとして、このマ
ンガを読んだとしたら、どんな気分になるでしょう。


たとえマンガだと分かっていても、かなりのショックを受けるのではないでしょ
うか。


もちろん「よくある名前」である分、そこまで共有感が強いわけではないです
が、それでも話が「死」に関わる分、ショックはかなり強いはずです。


結構メンタルな部分で病気が左右されることは多いので、本当に心臓麻痺を起
こしてしまう可能性も0ではありません。


そんなことで患者の家族に訴えられたら、シャレになりませんね。

さらに週刊少年ジャンプの精読率がもっとも高いのは、やはり小学生です。


日本のどこかに確実に存在する山田一郎くんが、


「おいっ! 山田一郎 心臓麻痺だってさー!」


としてイジメられる可能性は、決して0ではありません。

ていうか小学生なら、それくらいします。


僕が小学生の頃、「蟹座」というだけで微妙にイジメられてた子がいました。


その時代に流行した「聖闘士星矢」というマンガで、蟹座を象徴する戦士が、
あまりにも弱かったことに由来します。説明が必要なネタですみません。


いずれにしても、よくある名前の場合、そのネタだけでイジメられる危険性は
確実にあるわけです。そうなると、敏感なPTAの方は、確実に怒りますね。


天下の集英社が、こんな2つの危険性を、黙って見過ごすはずはありません。


「登場人物は、とにかく普通には存在しない名前にしろ」。

そんなお触れが出た可能性が考えられますね。


◆ いるべきではない、女。


しかし、です。
つい最近、この方向に、大きな異変が起こったのです。

それこそが、「高田」という登場人物。

彼女は大学時代、主人公の恋人として登場。


「ミス東大」で、才媛で美女という設定でありながらも、出番は数回で終了。
いつの間にか消えてしまいました。


彼女のフルネームは、高田清美。


そうです。
名前がまったくシンプルすぎます。
普通にいてもおかしくありません。


名字も「高田」で、おそらく東大出身のタレント、高田万由子が元ネタの、安
直なネーミングだったと思います。


主人公も彼女のことはたいして好きではなかったようで、単に、

「主人公はそれだけモテるんだぞ」


ということを説明するためのエピソードに過ぎませんでした。


しかし、この彼女が最近の話で、再び登場しました。

名前からして、エキストラでないとおかしい女性が、かなり重要な役どころと
して登場したわけです。



これはいったいどうしてなのでしょうか!?

このデスノートに何が起こったのか!?


作者が気づいていない、この作品の「落とし穴」とは!?

そしてここから分析される、作者の心理とは!?


マンガネタで次回まで引っ張ることに微妙な後ろめたさを覚えつつも、次号を
お待ちください!


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◆ 今回のまとめ
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○ 同じ名前・同じ誕生日・同じ血液型など、同じ要素の相手には、強い親近感を抱く。

○ そしてそれが狭いほど、親近感も強くなる。

○ よって同じ要素を見つけたら、すぐに「同じだね!」と伝えること。


ここまで読んでくださって本当にありがとうございました。


(つづく)


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そして、今回のウラ話です。


少しだけ、次回の先取りを。やはり微妙にネタバレ含みますので注意してください。







実はこのマンガ、現在は第2部です。


第1部は主人公である月と、ライバルである「L」の頭脳戦という分かりやすい構図があったのですが、その勝負は最終的に、あっけなく決着がついてしまいました。


詳しく話すと読んでいない方の楽しみがそがれそうなので、簡単に話すのですが。


時代劇でたとえるなら、「宮本武蔵」の中で、巌流島での最終決戦のときに、横から突然現れたザビエルによって小次郎が倒されたような、そんな感じです。


「えー! 何それー!?」


と思ったのは、僕だけではないはずです。


そして始まったのが第2部。


ここでは「L」の弟子ともいえる2人が出てきて、主人公である月と戦うことになります。

しかしこの時点で、ドラマが第1部ほど盛り上がらないことは、心理学的に予感されます。


なぜなら、

「いっぺんに1つのだけ主張をした場合」と、
「いっぺんに2つの主張をした場合」。


この場合、最終的に高評価を受けるのは、「1つの主張」をした場合。


要素が増えれば増えるほど、印象が薄まり、かえって全体的な評価が下がるのです。

また、一人で売る「ピン芸人」はすぐに覚えられますが、「コンビの芸人」は、グループ名は覚えられても、なかなかそれぞれの名前までは覚えられないもの。


このように「ライバルが1人!」のあとに「ライバルが2人!」という時点で、かなり先行き不安なのです。


すなわち、この先を暗示するのは…!?



というわけで、続きは次号をお待ちくださいね。


ここまで遊びに来てくださって、本当にありがとうございました。

ご感想ありましたら、心よりお待ちしております。

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今回のご感想などありましたら、わくわくっとお待ちしております!