Faceebook投稿記事より254-フランス国民戦線台頭の背景 | 蓮華 with にゃんこ達

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専ら、マーケットや国内外の政治経済ネタが多くなってしまいました。
母と愛しい我が子達を護りつつ日々闘う中で思う事をアップしていきます。

http://www.asahi.com/articles/ASH1P1RBXH1PUSPT002.html

忌憚のない意見を交わし合える有難いメンバー(会社のスタッフではありません。重鎮含む)と共に、7時間ノンストップ語り合いの新年会をしたのですが、その中で、フランスの国民戦線の話が出ました。

いまや国民戦線はフランスの第三勢力として極右や排外主義政党扱いではなくなっています。「フランスの文化を尊重し、保護する移民は拒まない」、移民は全部排斥ではなく「移民二世・三世でも、犯罪を行った場合は出身国へ強制送還させる」という政策を主張しています。

特筆なのは、今のフランス国民戦線は、党内から在特会的な暴力的志向が強い連中を叩き出した為に発展したという事、一番象徴的なのが、娘がお父さんをバッサリと切ったという事です(大塚家具的なw)。

創設者であり、先代党首のジャン・マリー・ル・ペン氏については以前ブログにも書いた事があり、実は亡き祖父にルックスが似ているので、どうしても何となく親近感を覚えてしまうのですが(笑)、生粋の右翼で、国民戦線を批判したユダヤ人歌手に対して、「今度はこちらが窯(勿論、ヒトラーのガス窯)に入れてやる」などとトンデモ発言で大ブーイングを受けたりしていました。

この反ユダヤ主義発言の削除と、厳重処分を言い渡した娘、マリーヌ・ル・ペンが現党首です。パリ第2大学卒の元弁護士です。

彼女がキワ物扱いされてきた国民戦線を、まともな保守政党に変身させた立役者と言われ、新路線では上記の移民政策の他に、同性愛・妊娠中絶の容認や減税を打ち出しています。そして、父親も含め、在特会的レイシズム体質を持つ党員に対して、党籍剥奪処分で臨んでいます。

但し、麻薬の密売人、小児性愛などの性犯罪者、母親による児童虐待、殺人、テロリストを対象とする死刑の復活(EU圏内では死刑はない)、EU脱退、極左系団体に対する公的補助金の廃止、犯罪者や移民の犯罪者には寛容ゼロ (tolérance zéro) 、などは挙げていて、フランス国籍取得の条件をもっと厳しくせよ、二重国籍を廃止せよ、とは言っていますから、根幹を変えずに、より現実に則した運用を掲げる賢さで人気を博しているという事ですね。