初恋リセットAS(156) | 跡地~想い出のブログ

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2011年5月から2012年9月までの想い出です

恋愛小説『初恋リセット』




「汚れててごめん。でも、こんなんでもよかったら、あたし、みちあきに抱いてほしいんだ」

「汚れてるとか言うなよ」

「でも、あたし・・」

「なに?」

「初めてじゃないし・・」

「くだらないなぁ」

「くだらなくないよ!こんな未来が来るのわかってたら、あたし、みちあきが最初がよかったよ」

また、あきねが泣きそうな顔をする

この小さな子供が涙を我慢しているような顔、もう何度見たんだろう

「まぁ、1人目が無理やりで、2人目がだまされたんだろ?」

「な、なんでわかんの?」

「そりゃ、まぁ、ここまでの話聞いてたら、なんとなくわかるよ」

俺が笑うとあきねが少しだけ、ほっとした顔をした

「おかしいよ」

でもすぐに、あきねはなにか気に入らないような顔をする

「なんで?」

「みちあき全然変わらないんだもん。あたしの過去を知っても全然変わらない。逆にそれが信じられないよ」

「あきね、それは違うよ」

「なにが違うの?」

「それがあったから、俺たちこうして出会えてる」

「そ、それは、そうだけど・・」

「あきね、おいで」

俺はそう言って、あきねをそっと引き寄せた

腕のなかにあきねが、すっぽり収まった

「あきねはただ、傷ついただけなんだよ。それが、まだ痛い痛いって心に残ってるだけなんだよ」

「・・・」

「だから、俺がこうやって、毎日抱きしめてあげる」

「・・・」

「そしたら、少しずつ元気になるからさ」

「そんなこと言われたら、また泣くよ」

「いいよ、泣いて」

俺はあきねの背中をゆっくり擦った

「あきね、こうやって一日、一日過ごしていこう。自然でいいじゃん」

「うん・・・」




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[登場人物]