軽いレンジの音で
夕暮れに目を覚ます
どこか遠くから聴こえてくる
子供たちの笑い声
辿りつけない痛みを抱え
生きる術もないこの世界で
同じ場所をぐるぐる
回り続けるDAYS
そして気がつくといつも俺は
この場所を歩いてる
どこか遠くから聴こえてくる
生命を刻む鐘の音
誰に恋していいかもわからず
記号のような絶望を抱え
人の姿に押され
眠り続けるDAYS
行ったり来たり繰り返し
刹那と希望の狭間で
名もなき人生に怯えて
踊り続ける愛のタブレット
泡沫は夢の跡
人の心は徒然に
どこかピントがずれたような
影と影だけ交差する
あの日誰かに言いました
愛しているのは貴方だと
その瞬間にはじけ
現実に戻るDAYS
そして気がつくといつも俺は
この場所を歩いてる
そして気がつくといつも同じ
女の裸抱いている
言葉巧みに操られたとして
本性を見破られたとして
仮面の目の部分だけ
失っていくDAYS
羽の跡から伸びてく
天へと続く階段を
登ることなく死に絶えて
奇跡を願う愛のタブレット
行ったり来たり繰り返し
大地と時間の狭間で
プラカードに弧を描き
空に掲げる愛のタブレット
2011.yukito
平田志穂子 『Never More』