年が明けて早いもので、もう半月以上が経ちました。今年もゆるゆると更新していく所存でございます、笑。


ブログを書こうと思った時には、延々と思考を巡らせたのちに、一気に書き上げるタイプです。ダメブログの象徴ですね...。日々の更新というものが、とても苦手でして... 困ったものです。そんなのただの甘えということは重々承知しています。はい。。。


大抵インスタなり、Xなり、どこかに集中していたりします。よろしければ、今後もお茶でも飲みながら、お付き合いくださいませ。



さて、日頃からお世話になっているブランド様のカタログ撮影を引き受けてくれたモデルさんと、先日お食事をする機会がありました。もともとはプライベートで知り合って、もう10年以上のお付き合いになります。彼女は私より5つ年下で、身長175センチを超えるバリバリのショーモデルさんでした。


大手のモデル事務所に所属していたので、うちの事務所(ユキモデルエージェンシー)から、仕事の相談ができるようになったのは、ここ数年のことです。

良い感じに力が抜けたというか、雰囲気も柔らかくなり、ご自身のペースでモデルの仕事も引き受けているとのことでした。


この日、私は1日中、都内を車で走りまわって疲れ果てていたので、うなぎを食べに行こうとお誘いしました。



まずは、そのまま山椒と。

次に薬味と。

さらに山葵とお出汁でいただくという、3通り楽しめる美味しいひつまぶしを食べながら、彼女と話した中で、とても印象に残った話があり、これは書き留めておこうと思いました。


私自身が、モデル事務所に所属することになった頃の話からスタートします。今から30年ほど前、当時のモデル事務所は、ざっくり2種類に分かれていて、高身長のショーモデルが所属するモデル事務所と、スチールモデルといって、高身長であることを特に求められない、広告媒体やブライダルショーなどの仕事がメインの事務所に分かれていました。


彼女は、ショーモデルの大手事務所に所属。

事務所内でも仕事は争奪戦。


身長168センチの私は、もちろんスチールモデルで、この年代は激戦区。タレント系も行きましたし、個人事務所にお世話になったりと転々としていました。あらゆるオーディションを受けまくり、落ちれば交通費がかかるだけ。絶対この仕事は取ってやると毎回意気込んで行っていました、笑。


私たちに共通することは、モデルの仕事だけで生きていくことを目標にしていたこと。売れない間は、バイト生活です。事務所の指示が絶対なので、スケジュールは全て事務所のもの。プライベートなんて無いのです。明日オーディションや仕事と言われたら、行くのです。ノーとか無しなんです。普通に考えて、まともに働けません。


幸い私たちは事務職につき、勤務時間の融通が利く職場に恵まれましたが、いつでも休みが取れる仕事なんてそうそうありません。

それでもバイト生活を終えて、モデル1本で生きていきたい。その気持ちは持ち続けていました。でなければ「モデルやってます。」なんて言えない。今とは全く違うそんな時代でした。


彼女は「パリコレに出たい!」

そう思い続けていたそうです。


私は「モデルやってました!」と胸を張って言えるような大きな仕事をしたい。おばあちゃんになって自分の人生を振り返った時に、良い仕事をしたと眺めることができたら幸せだなと思っていました。


若さが重宝され、30歳を過ぎたらモデルの仕事は無くなると思われていた時代です。ポージングやウォーキングのレッスンを受け、オーディションの繰り返し。とにかくモデルの仕事がしたいと、全力で20代を駆け抜けました。


そして迎えた30代。

私は、鳴かず飛ばずとはいえ...それなりに満足し、会社員として働くようになりますが、その後フィッティングモデルという仕事に出会います。激戦のオーディションも無ければ、異常なまでの減量を求められることも無い。継続して仕事の依頼は入り、時折、撮影にも声がかかり、まさに天職だわと。紆余曲折を経て今に至ります。



彼女は現在、音楽関係でもご活躍です。「あの時代に人生をかけて、打ち込むことができたのは、幸せなことだったと思う。」と言いました。


「あの時のように、自分の時間すべてをかけて打ち込むことはもう無いだろうし、できないだろうから、ほんと幸せな時間だったんだなぁ。」とも。この考え方、素敵過ぎます!


今の仕事に出会ったことで、モデルとしての経験が活きている。それが自分の気持ちの、落としどころになったと言われた時に「あぁそうだ!落としどころ!まさにその言葉だ!」と思いました。


私たちは、それぞれにモデルとしてやっていた経験が今に活きている。

彼女は音楽関係。

私はフィッティングモデル、のちにサポート側へ。

「自分にとって、ちゃんと落としどころとなるものが見つかってよかった。でなければ、モデル1本で生きられなかった自分を責めて悔やんで、ずっと引きずっていたかも...」と、食後のお茶を飲みながらしみじみと思いました。


ま、それくらい私自身が、モデルの仕事に魅了されていたということです。キャンペーン広告の撮影等で国内いろいろなところを訪れることができましたし、今に繋がるような素晴らしい人たちと出会い、20代は貴重な経験を重ねることができました。


たまに、仕事に対してストイックに打ち込んでしまうこともあります。根っこの部分が昭和なんですよね、笑。


今の世の流れは副業万歳!!

ほんと良い時代になりました😊