彼からの強気な押しに負け、告白を承諾しました
彼は工場で働いていて、彼曰く友人から
「お前はこの会社の中でもダントツでブサイクだもんな!」とネタにされていたようですが
そんな彼はお顔に似合わずお洒落なカフェやバーをたくさん知っていてよく連れて行ってくれました
服や靴にも相当こだわりがあり、行きつけの隠れ家的なセレクトショップにも連れて行ってくれました
彼はいつもおごってくれるし、
いつもたくさん喋って盛り上げようとしてくれる
私は彼を好きになろうと必死でした
正面から見るのは正直、キツい

(いやこの時点でアウトですよね、フツウ)
かと言って、彼はものすごい猫背&内股だったので後ろから歩く姿を見るものちょっと…

唯一彼が運転中の横顔を見るのが好きでした
彼は私に良くしてくれるから
彼は優しいから
好きにならないといけない
何か脅迫観念があったのでしょう…
私は日に日に体調が優れなくなってきました
そんなある日、あれは花火大会の日です
花火大会の会場で一緒に座って花火を見ていると
「これ…」と言って彼が小さな袋を差し出しました
「え?何?」
「プレゼント!」
その黒い小さな袋を開けてみると、
皮の紐に紫のアメジストがついたチョーカーと、アメジストのブレスレットでした
「いつも行くセレクトショップで買ったんだ
俺が大大好きなブランドのもの!!」
と彼は嬉しそうに言いました
私の中で何かがサーッと引いていく音がしました
本当にいらない
…はい、ひどいですよね
でも自分ではどうしようもないくらいドン引きしてしまったのです
だって、私がこのブランド好きって言った?
(なんか民族系のファッションです)
私が皮のチョーカーを着けるように見える?
(私はキレイめな格好が好きです)
私、紫きらいなんだけど
「あ、ありがとう…」なんとか声を絞り出しました
「わりと良いものだよ!
誕生日とかじゃなく何でもない日にあげるとか好きでさ!」
これは…今…つけないといけない感じ??

嫌々ながら彼の手前チョーカーとブレスレットをつけて過ごしました
全然似合ってない…
もう限界かも
でも、こんなに性格の良い彼を振るなんて…
と、自分の気持ちを騙し騙し過ごしていました