夫婦間生体腎移植後、夫は免疫抑制剤の副作用で悪性リンパ腫になってしまいました。

このことが判明したのは、免疫抑制剤の適切な維持量を模索している最中のことでした。移植直後は拒絶反応を防ぐために免疫抑制剤を多めに投与しますが、その後はリンパ球クロスマッチのデータを見ながら徐々に減量していきます。幸いなことに、夫と私の腎臓の相性が良かったため、免疫抑制剤を減量してもリンパ球クロスマッチの結果は陰性のままでした。

そんな中、足のくるぶし近くに500円玉より少し大きい皮膚病変が現れました。この病変はクレーター状で、細菌感染症や真菌症のようではなかったため、放置するのは危険だと感じました。

皮膚科を受診し、皮膚の一部を採取して組織検査を行ったところ、驚くべきことに悪性リンパ腫との診断が下されました。

悪性リンパ腫の詳細な分類は覚えていませんが、通常の悪性リンパ腫はリンパ節などの体内に発生するため、今回の皮膚病変は非常に珍しいものでした。

次に、全身に転移していないかを確認するためにPET検査を受けました。
幸いなことに、体内にはリンパ腫は見つかりませんでした。
そこで、病変部を全て切除することになりました。転移する可能性が完全に否定できるわけではありませんが、病巣部を取り除いたことで寛解となり、一安心です。

悪性リンパ腫と診断された時は、目の前が真っ暗になりましたが、なんとかこの困難を乗り越えることができました。