フォアマンの復活。
1973年、場所はアフリカのザイールのキンシャサでの、人生最悪のできごとから
10年が経ち、もはや過去のボクサーとなっていたフォアマンだったが、
1987年、突如としてカムバックを発表。
世界中のボクシングファンは驚き、あまりの無謀さに賞賛よりもあきれた。
脂肪によってすっかり膨らんだ姿には、若い頃の鋼のような肉体は見る影もない。
スピードもすっかり落ち、最重量級とはいえ、あまりにもスロー。
こんなで戦えるのか?との疑問の声が立ち上がっていた。
現役生活も長くは続かないと思われていたが、カムバック後のフォアマンの強さは本物だった。
若いときのように、野獣のような戦いでなく、
クールでクレバーな戦い方。
連戦連勝でランキングを上げた。。
世界ランクにも復活し、世界挑戦資格を得たフォアマンは、1991年に統一世界ヘビー級王者ホリフィールドの初防衛戦の相手に指名される。
1991年、42歳でむかえた世界ヘビー級タイトルマッチは
10歳以上も若い王者のホリフィールドとの対戦。
試合前の予想ではチャンピオンの有利。
一方的な試合展開になると思われたが、彼はラウンドの間、インタバルでも座ることなく立ち続けそして戦い続けた。
試合は判定で敗れはしたものの、彼が見せたファイティングスピリットは観客たちの心を打ち、スタンディングオベーションの中最終ラウンドを終えました。
「老いは恥ではないのだよ。」
試合後、彼が口にした言葉は、宣教師の重みのあるだった。
挑み続ける精神こそが最も重要なのだと。
愚痴を言わず、戦い挑むことに年齢は関係ない。
戦う宣教師:フォアマンに人生最後で最大のチャンスが訪れた。
対戦相手はマイケル・モーラー。
フォアマンの挑戦し続ける姿勢が、成功を呼び込んだと考えてもいい。
モーラーは、フォアマンを破ったイベンダーホリフィールドを倒し、チャンピオンとなった男。
モーラーは、フォアマンよりも18歳下のチャンピオン。
この時点でフォアマンの勝利を信じている人は、誰もいない。フォアマン以外に。
しかし、フォアマンはそんな低評価など気にせず、この試合にボクシング人生の集大成を見せる決意でリングに上がった。
試合が始まると序盤から一方的にモーラーが打ちまくる。
ポイントを毎ラウンド失い、打ちまくられたフォアマンの顔は大きく腫れあがる。
フォアマンは、打たれても打たれても倒れない。
しかし、フォアマンの獲物を狙うような目は、冷静に相手を見ていた。
そして運命の10回。フォアマンはどこか違っていた。
一瞬、モーラーのガードが空きアゴが晒される。
フォアマンの右ショートストレートが吸い込まれるようにモーラーのアゴを捕らえる。
この瞬間をねらっていた。
仰向けに倒れたチャンピオンはそのまま立ち上がることができなかった。
その瞬間、世界ヘビー級王者ジョージ・フォアマンが復活した。
彼は、自分の夢を持ち続け、それを実現した。
「夢を見ることが出来る者は、
何でも出来るということを教えてやる。」
私が証明したかったのは
年をとることが決して死を意味しないことだ。
とにかく何歳になっても自分の夢を諦めてはダメだ。
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