2008年2月6日(水)
昨年6月製造のギョーザから別の殺虫剤
有機リン系殺虫剤「ジクロルボス」
Photo By 共同
中国製ギョーザによる中毒事件で5日、中国・河北省の「天洋食品」が製造し、福島県の生協が販売したギョーザから、メタミドホスとは別の有機リン系殺虫剤の成分が検出された。昨年6月に製造された物で、同11月には「異臭がする」と報告されていた。新たな毒物の検出。いったいどこまで“毒物汚染”は広がるのか…。 【中国ギョーザ被害問題】
有機リン系殺虫剤「ジクロルボス」が検出されたのは、福島県の生協が販売した「CO・OP手作り餃子」。日本生活協同組合連合会によると、昨年11月には、生協側に「オイルのようなにおいがする」と苦情があった。輸入元のジェイティフーズが調査したところ、同時期製造のギョーザからベンゼンなどの化学物質が検出されていたが、生協は「流通過程で汚れがついた」単発トラブルとして軽視していた。
千葉県で「メタミドホス」が見つかったギョーザを2家族が購入したのは、それから1カ月後の12月下旬。生協側が全商品を徹底調査していれば、店頭に並ぶ前に商品を撤去できていた可能性もある。
ジクロルボスの濃度は皮が110ppm、具が0・42ppm、全体平均は10ppmだった。ギョーザ2個を食べると、健康に影響が出る恐れがあるレベルだが、今のところ被害は報告されていないという。製品は昨年6月3日に「天洋食品」が製造。昨年11月、商品を購入し食べようとした福島県の「コープあいづ」バリューぷらざ店の職員が「オイルのようなにおいがきつくて食べられない」と店に報告。店にあった同じ製造日の在庫を調べたところ、同じような異臭を確認。近くの若松店の商品にも異臭があったため、全店からこの商品を引き揚げていた。
さらに昨年10月、宮城県の「みやぎ生協」の組合員からも、同じ製造日の同商品を焼いて食べたところ、異臭と薬品のような味がしたとの苦情があったほか、同生協での仕分け作業中に異臭を確認し出荷しなかった例もあった。
今回の事件を受け、生協連があらためて検査し直したところ、1袋からジクロルボスが検出されたという。同日製造の商品は全国で8820袋が流通しており、うち回収したのは33袋のみ。大半はすでに消費されたとみられる。
昨年6月製造のギョーザから別の殺虫剤
有機リン系殺虫剤「ジクロルボス」
Photo By 共同
中国製ギョーザによる中毒事件で5日、中国・河北省の「天洋食品」が製造し、福島県の生協が販売したギョーザから、メタミドホスとは別の有機リン系殺虫剤の成分が検出された。昨年6月に製造された物で、同11月には「異臭がする」と報告されていた。新たな毒物の検出。いったいどこまで“毒物汚染”は広がるのか…。 【中国ギョーザ被害問題】
有機リン系殺虫剤「ジクロルボス」が検出されたのは、福島県の生協が販売した「CO・OP手作り餃子」。日本生活協同組合連合会によると、昨年11月には、生協側に「オイルのようなにおいがする」と苦情があった。輸入元のジェイティフーズが調査したところ、同時期製造のギョーザからベンゼンなどの化学物質が検出されていたが、生協は「流通過程で汚れがついた」単発トラブルとして軽視していた。
千葉県で「メタミドホス」が見つかったギョーザを2家族が購入したのは、それから1カ月後の12月下旬。生協側が全商品を徹底調査していれば、店頭に並ぶ前に商品を撤去できていた可能性もある。
ジクロルボスの濃度は皮が110ppm、具が0・42ppm、全体平均は10ppmだった。ギョーザ2個を食べると、健康に影響が出る恐れがあるレベルだが、今のところ被害は報告されていないという。製品は昨年6月3日に「天洋食品」が製造。昨年11月、商品を購入し食べようとした福島県の「コープあいづ」バリューぷらざ店の職員が「オイルのようなにおいがきつくて食べられない」と店に報告。店にあった同じ製造日の在庫を調べたところ、同じような異臭を確認。近くの若松店の商品にも異臭があったため、全店からこの商品を引き揚げていた。
さらに昨年10月、宮城県の「みやぎ生協」の組合員からも、同じ製造日の同商品を焼いて食べたところ、異臭と薬品のような味がしたとの苦情があったほか、同生協での仕分け作業中に異臭を確認し出荷しなかった例もあった。
今回の事件を受け、生協連があらためて検査し直したところ、1袋からジクロルボスが検出されたという。同日製造の商品は全国で8820袋が流通しており、うち回収したのは33袋のみ。大半はすでに消費されたとみられる。