ギャンブル依存症を治すのに一般的に使われている手法をお伝えします。

それは、認知行動療法です。この手法はうつ病、パニック障害、不眠症、薬物依存などにも適用されています。情報を整理し認知させる認知療法と、行動に焦点を当てそこから原因を割り出し行動を変えていく行動療法を組み合わせたものです。なぜギャンブル依存にこの手法が有効なのかお伝えします。

認知行動療法では、まず行動に至った「刺激」考えます。つまり、何がトリガーになってギャンブルをしてしまったかを聞き出し自覚してもらうことから始めます。なぜなら、ストレスでやったのか、店の看板を見てやったのか、パチンコ店の音を聞いてやりたくなったのか、ギャンブル行為がどうしてもしたくなったからなのかで、大きくアプローチの仕方が変わるからです。そこから、どのような心理状態となり、どう行動してしまい、今の心理状態がどうなのか、周りからどう思われているのかを伝えて、自覚していきます。そして、さまざまなテストをすることで、他の要因を分析し、さらに親族などから客観的情報を聞くことで、患者がどのような状態なのかわかりやすくしていきます。患者との面談、テスト、客観的情報を医者が知ることでどうアプローチしていけばいいかを知ることが出来ます。また、同時にその結果をわかりやすくし患者に伝えることで、患者の現状を自覚させることにつなげています。

長々と書きましたが、用は「事実の自覚」と「原因の自覚」、「自己の自覚」を深いところまでやり、可視化したに過ぎません。その後は、具体的方法を話し、教育し、日々の日常を振り返ることをしています。よく病院で行われているギャンブル依存を直すために使われている手法として、GAのミーティングに定期的に参加するといった手法がとられています。GAとはギャンブル依存症の患者が集まってやめるための体験談を話し、聞く集まりのことです。なぜ、こんなことをやっているかというと、ギャンブルをしないためのモチベーションを保つためです。一人では、モチベーションが続かず、継続できないからこのような集まりをしているのです。人間は、意志の弱い生き物なのでこの手法がとられているのも理解はできます。しかし、私自身はGAに参加するより、「在り方の自覚」をし、さらに実生活で会う人たちを変えていくほうが効果があると考えています。GAはギャンブルをしてはいけない、ギャンブル依存症は悲惨である。と自覚することでギャンブルをしない習慣を身に着けることです。ネガティブな人生にならないように、ギャンブルをやめるといった考え方です。しかし、「在り方の自覚」を深くすれば、ギャンブルは自分の人生を豊かにしてくれないから、ギャンブルはしないで自分の人生を豊かにする行動をする。といったポジティブなイメージを持った状態で取り組むことができます。ギャンブル依存症を治すことは、手段であり目的ではないはずです。そこを意識してください。

アプローチの仕方は人それぞれなので、自分に合うやり方をしていきましょう。一番大切なことは、自分で抱え込んで結局解決しないことです。きついと思ったら相談しましょう。また、ギャンブル依存症で苦しむのは本人だけでなく、家族が苦しむこともよくあります。ですので、ご家族の方がまず相談しに行くことをお勧めします。私でも、病院の方でもいいので一人で抱え込まないようにしましょう。

以上、キクユーからでした。