こんばんは
さて、4月になりましたね
あっという間に桜も散ってしまって、段々と暖かい日が、
電車や街中で、真新しいスーツやランドセルを身につけた人をよく見かける、そんな時期。
私的にはね、そんなね、ゆったり季節の流れを感じている場合ではないのです。
昨日、『宿命のブラッドバーン』最終稽古でした。
本日は小屋入り。
いよいよ本番が迫ってきております。
まだお話できることが限られる(なんでもネタバレになりそう)
今回の現場で私が感じたことを。
「私、こういう台本の読み方がしたかったんだな」
「私の感じてたことってこういうことだったんだな」
「これができなくて、迷宮入りしてたんだな」
こんな心境です。
ここまで真剣に他の人が稽古しているのを見て、学ぶことってなかった。
こんなに自分が出てないシーンに書き込んだことってなかった。
感じる違和感とか、やりにくさみたいな物を、ここまで具体化してくれる稽古場ってなかった。
なんとなくできてないと思ってた何かが、なんなのかが見えてくる現場だった。
1ヶ月の稽古期間が、決して短い物ではなかった。
ワンシーンを、一人のキャラクターを、愛さざるを得なかった。
隣にいて一緒に歩いているというより、ずっと憑かれている感覚。
必然的にあの世界を生きろと引き摺り込まれている感覚。
辛かった。
正直。
それでもいい作品になるとわかっているからこそ。
この座組に関われていること自体が幸せだったからこそ。
どうしてもこの作品を届けたかったからこそ。
負けずに立っていられたのかなと、思います。
「存在意義」がテーマの一つにあるこの作品。
私の存在意義。
この座組において。
役者として生きている、阿部雪音として。
ただの、阿部雪音として。
私としては、ひとつ納得のいく答えをもらったような気がしています。
この作品に触れた皆様にも、何か一つ届くように。
4月9日より。
上野ストアハウスにて、お待ちしております。