御仏の前で、じっと、静かに待機している。この数日、御仏と対話をしながら暮らしている。盆提灯は熱源だけど、灯をいれている。安全に祈りの時をすごしている。
 仏の御前で、ほとんど一日は過ぎてゆく。明後日は帰ってきてくれるかな、かの女。あのころのように、庭に立って、木刀の素振りなど、やってみせてくれるかな?

 

 さっき通りを歩いたら月が出ていた。こんなに月と仲良しになって暮らす。あと何年だろうか。