坂本先生。              幸之丞

 

 先生も私も、若くはないが、頑張っている。みなさんに対して、よき手本であり続けている。まだまだ、負けちゃいられない。人生は気合だ。杖道は、根性だ。
 

    

 今朝は、たいそうな人数であった。つまり、今朝の水島武道館は、盛況であった。

 われらが優ちゃんは、ピタリと、私に寄り添っている。時を失せずに、私たちにアドバイスをくれる。助言をする。「突き外し打ちッ」、と号令をかける私が、もし、順番をまちがえていれば、即是正の合図を呉れる。ありがたい。

 

 幸いにして、優ちゃんは女の子である。これが男の子だったら、また、話は違うことになる。優ちゃんが否の合図をくれれば、即、それに従う。わたしもまた、よき年配者?でありつづけている。比較的に、ものわかりがいい?

 

 ま、こんな状況で、明日の審査会には、二人が初段と一級に挑戦する。社会で、一仕事終えた人と、もうすぐ終えようとする男とが、いろいろあるけれど、気合で突破せよ、の私の号令に従って杖を振る。木刀を真向に打ち下ろす。

 

 私は、こんな気持ちだ。今になってあれこれ言ってもしょうがない。やるだけのことはやった。あとは、「イコールで合格させてもらえ」。すこし、乱暴にひらきなおっている。