Villa No.14 #7 | 妄想を文字に変えて〜嵐 大宮小説〜

妄想を文字に変えて〜嵐 大宮小説〜

嵐のニノちゃん、大野さんをイケナイ目で愛でる妄想小説ブログです。

残念ながら、ちょっと腐な感じです。

あくまでも妄想なので、生温かく見守ってくださいませ。


BL妄想です
苦手な方はご注意くださいませ



























Side N








「で、どうしようか」


俺は寝支度を整えてパジャマに着替えると、キングサイズのベッドの上に乗った。昼間はクッションや枕がその上にたくさん並べてあったベッドは、ターンダウンが終わってすっかり寝支度が整えられている。真ん中を仕切るように置かれた細長い円柱形のクッションを目で指しながら俺は言った。


「んー」


俺と同じくホテルのパジャマに身を包んだ大野さんがベッドの反対側から上に乗ってきた。ふたりでクッションを眺める。


「どっちでもいいよ」


「じゃ、取る?邪魔だし」


「そだな」


大野さんは言うとクッションを掴んでベッドのそばの椅子の上に置いた。


「でも…一応ここらへんからは入ってくんなよ」


俺はクッションの置いてあった場所のシーツに手で線をうっすらとつけた。


「ふふ…寝相わりぃからな、おいら」


「だめだって」


2人とも薄い掛布の下へ潜り込もうとしたとき、大野さんと反対側、俺の足のそばに何かが天井から落ちてきた。


「わっ、何」


虫のようなものにびっくりして、俺は思わず大野さんの体にぴったりくっついて腕にぎゅっとしがみついた。大野さんは前のめりになって落ちてきたものをじっと見て、すぐに笑った。


「ああ…やもりじゃん」


「こえぇ」


「怖くねぇよ…まだちっこいし…かわいいじゃん」


「やだっ」


小さいなりにやもりの形をしたそいつは、ひょこひょこ歩いてこちらへ寄ってくる。俺は足を引いて、ますます大野さんにしがみついた。


「ふふ…桟橋伝って迷いこんじゃったのかな」


大野さんはそう言うと、俺の体をそっと離してこともなげにやもりをつまみあげた。


「わっ…」


「外出すから待って」


慌てて逃げようとする俺とやもりのどちらに言っているのかわからない調子で大野さんはゆっくり言うと、ベッドを降りて部屋の扉を開けた。



うう、やばい、大野さんが頼もしい…



やもりを逃すと、戻ってきた大野さんは、ベッドの上で固まったままの俺を見てぷっと噴き出した。大野さんはベッドにまた這い上がってくると、俺がさっき線を引いたところを見た。そこはもうくしゃくしゃになっていた。


「入ってくんなよ、とか言って自分がすぐ入ってきたじゃん」


からかうようににやにやして言われて顔が熱くなるのを感じた。


「だって…俺…現代っ子代表なんだもん…やもりなんかさわれない」


悔しいやら恥ずかしいやら気まずいやらで、俺は口を尖らせながら掛布にもぐりこもうとした。でも、小さな声で大野さんに「ありがと」というと大野さんはにこっと笑った。


「寝てるとき落ちてきたらどうする」


「死ぬ」


「そんなんで死なねぇだろ」


ふふっと笑いながら、同じく掛布にもぐりこもうとする大野さんの視線が俺の後ろに注がれる。


「あーっ!」



え、また⁈



「やだやだやだっ」


思わず大野さんにぎゅっとしがみついたら、その体が小刻みに揺れだした。


「ふはっ…ニノびびりすぎ…」


「なっ」


後ろを見ても何もいなかった。



…だまされた…



「もう…バカ!もう寝るから!」


大野さんからそっぽを向いて掛布にもぐりこもうとすると、大野さんは俺の背中に腕を回して笑いまじりに囁きながら俺をぎゅっと抱き寄せた。


「怖くて寝れねぇだろ…抱っこしちゃる」