Sakura 3 | 妄想を文字に変えて〜嵐 大宮小説〜

妄想を文字に変えて〜嵐 大宮小説〜

嵐のニノちゃん、大野さんをイケナイ目で愛でる妄想小説ブログです。

残念ながら、ちょっと腐な感じです。

あくまでも妄想なので、生温かく見守ってくださいませ。


BL妄想です
苦手な方はご注意くださいませ

























櫻井翔は神楽坂で才覚を振るう味噌屋「櫻井屋」の店主である。店は繁盛しており、使用人も多い。女房はいないが、その几帳面な働きぶりに周囲の者の信頼は厚かった。


そんな翔に、町人とは「別の顔」があることを知る者はどれくらいいるのだろうか…。


翔は幕府から直々に雇われた忍びの隊の長であった。町奉行が「おおやけに」できない調査や探索や、ときには暗殺までも請け負った。

翔は部下として数人の忍びを抱えていたが、その中でも智と和には特に信頼を置いていたと言ってもよい。智は持ち前の運動神経、和はその類稀なる色香で、狙った獲物を取り逃がしたことはなかった。

しかし、和のやり方はときに危険をはらむことを翔はよくわかっていた。相手を無防備にするには、まず自分も無防備に見せなければならぬ。

今回の町人殺しに、ふた月もかかっていることから、かわいがっていた和が心配になり、翔は智を差し向けて、ふたりが報告に来るのを「今か今か…」と待っているのである。










「先に翔様に…報告した方がいいんじゃねぇか」


智は、自分を妖しく誘惑する和を自分の小さな家へ連れてきた。

智は「表向き」は漁師の傍ら、新米絵師として近くに住む師匠のところへも通っている。小さな家には二間あり、手前の部屋には漁師道具、奥の寝室には画材道具が置いてあった。

奥の寝室の夜着の上へ和を寝かせ、そこへ覆いかぶさっておきながら、そのようなことを口にする智がおかしくて、和はぷっとふき出した。


「そうだね…」


着物の襟をはだけさせて、妖艶に微笑む和の色の白さと言ったらどうだろう。手を触れたら、透けるんじゃねぇか、と思って智は和の頬に手を触れる。すべすべした肌は手に吸い付いてくるようだった。


「早く…翔様に報告しなきゃ…ね…」


和は智の手をきゅ、と握ると、笑みを含んだ瞳で智を見上げた。


「和…」


初めて共に仕事をして以来、憎からず想っていた和に、

(なるべく、気持ちを気づかれぬよう…)

智は騒ぐ胸を抑えて、なに食わぬ顔で和の体の中心へ布越しに手を這わせた。


「ん…」


すぐさま眉を寄せて、顔を仰け反らす和の唇から吐息が漏れる。智はその唇を塞ごうとした。


「くちづけは…」


和は智から逃れるように顔を背けた。


「嫌なのかよ」


「ん…」


さっきの親父とはしてたんじゃねぇのか。喉元までそんな言葉が出てきて智はそれを飲み込んだ。