BL妄想です
苦手な方はご注意くださいませ
Side N
大野さんの腕の力が緩む。俺が顔を上げると、大野さんはほうっと大きく息を吐いて、俺を見てふわっと笑った。
「行ったかな?」
「うん、たぶん…」
次の瞬間、大野さんは目を見開いて俺の体からぱっと腕を離した。
「わり、めっちゃ触ってた…」
いきなり支えを失った体は、バランスを崩して、また大野さんの胸に倒れこんだ。
「わ…」
「あ、ごめん…大丈夫か」
「大丈夫…」
腕が離れたのが寂しくて、俺はそのまま離れずに大野さんの胸にそっと頰を押し付けた。
大野さんの鼓動も、速い。たぶん、俺と同じくらい。
「ニノ…」
「ドキドキしたね…」
「うん…見つかったら、お前危ないと思って必死になっちゃった」
大野さんは照れくさそうに笑って俺の体にもう一度触れると、抱き起こした。
「一緒にメシ食ったんだろ?なんもされなかった?」
大野さんは心配そうに言って、俺の体に触れていた手をそっと離した。
「大丈夫。だって大野さんが教えてくれたから」
俺が微笑んで言うと、大野さんはキョトンとした。俺は、しゃがんだまま、大野さんの両頬に手を伸ばして軽く挟んだ。
「イヤな奴にキスされそうになってんだったら逃げろよって…あなた言ってたでしょ」
「あぁ…」
大野さんは合点がいったのか、頷いた。
「俺ね、もう一つ教えてほしいことあんの」
俺は大野さんの頰を撫でている手を少しずらして、右手の親指で大野さんの形のよい唇に触れた。
あったかいな…
「ニノ…」
驚いたように目を見開く大野さんに顔を近づけて、囁くように言った。
「好きな人にね…突然キスされたときは…どうしたらいいの…」
「ニ…」
「教えて…」
目を細めて柔らかく微笑むと、大野さんは真剣な表情になって俺に手を伸ばした。俺の左の頰が大野さんの右手にふわっと包まれる。
「じゃ…まず…目、閉じて…」
ゆっくりと目を閉じた次の瞬間、大野さんの唇が俺の唇に重なった。
「ニノ…」
「ドキドキしたね…」
「うん…見つかったら、お前危ないと思って必死になっちゃった」
大野さんは照れくさそうに笑って俺の体にもう一度触れると、抱き起こした。
「一緒にメシ食ったんだろ?なんもされなかった?」
大野さんは心配そうに言って、俺の体に触れていた手をそっと離した。
「大丈夫。だって大野さんが教えてくれたから」
俺が微笑んで言うと、大野さんはキョトンとした。俺は、しゃがんだまま、大野さんの両頬に手を伸ばして軽く挟んだ。
「イヤな奴にキスされそうになってんだったら逃げろよって…あなた言ってたでしょ」
「あぁ…」
大野さんは合点がいったのか、頷いた。
「俺ね、もう一つ教えてほしいことあんの」
俺は大野さんの頰を撫でている手を少しずらして、右手の親指で大野さんの形のよい唇に触れた。
あったかいな…
「ニノ…」
驚いたように目を見開く大野さんに顔を近づけて、囁くように言った。
「好きな人にね…突然キスされたときは…どうしたらいいの…」
「ニ…」
「教えて…」
目を細めて柔らかく微笑むと、大野さんは真剣な表情になって俺に手を伸ばした。俺の左の頰が大野さんの右手にふわっと包まれる。
「じゃ…まず…目、閉じて…」
ゆっくりと目を閉じた次の瞬間、大野さんの唇が俺の唇に重なった。