こんばんは、雪乃です。
☆☆智くんハピバ♪☆☆
…ということで、ニノちゃん誕生日のときに書いた「誕生日の君」の2人の続きを書きました。
昼の部、とついてるのは、夜の部があるからなのですが…書き始めが遅くてまだ終わっていません(^_^;)
誕生日に間に合いませんでした(汗)
ということで、夜の部はおいおいアップします←え((((;゚Д゚)))))))
と、とりあえず、昼の部ですー
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Side N
ライブのリハーサルが終わって、楽屋のソファに寝そべっていたら、大野さんがにこにこしてやってきた。
大野さんは、ソファの上に寝転がっている俺の体をその腰で奥へ押しながら無理矢理浅く腰掛けた。
「なっ…なんでここ…いっぱい空いてるでしょ」
他の3人は、同じ部屋にいるものの、テーブルでくつろいでいたり、着替えをしていたりで、ソファスペースには俺しかいない。
「ん…なあ、今日、何の日?」
「え?」
大野さんはにこにこしたまま、俺を見下ろして言った。
「先生の誕生日です…」
「んふふ…俺、ニノにあげた誕生日プレゼントのお返し、欲しいな」
「え」
なんとなくそう言われる予感がしていて、俺は自分の誕生日に大野さんにお願いしたものを思い起こしていた。
「好き」
と
キス。
思い出すと、恥ずかしくて、顔が熱くなって、叫びたくなる。
あの日、キスの向こう側にまで飛び越えて行っちゃって、俺も大野さんももう気持ちが通じ合っているのはわかってるけど…
「ここじゃ無理でしょ…」
俺は他の3人にちらっと目を走らせながら小さな声で言った。大野さんもつられて小声になる。
「じゃ、今日、終わったら俺の部屋くる?」
「ライブ初日なんで自分の部屋で大人しくするつもりです」
そっけなく言うと、大野さんは眉間にしわを寄せて、唇を尖らせた。
「じゃあ、今ちょうだい?」
「だから無理だって」
「ひとつだけでもいいから」
むうっとなった大野さんの顔に、俺は根負けした。
と言っても、みんないるんだよな…
大野さんとの関係は、みんなは薄々気づいているのかも知れないけれど、はっきりと言ったことはない。
「大野さん…」
呼びかけると、大野さんはにこにこして見下ろしてくるから、俺は声は出さずに
(すき)
と、唇を動かす。
「ん?」
笑顔のまま、大野さんは顔を心持ち俺に近づけて聞き返した。
(す、き)
俺がもう一度唇を大きく動かすと、大野さんはニヤッと笑った。
「ウ、二?」
「ちがうよ…」
俺は唇を尖らせて見せて、もう一度、
(す、き)
って唇を動かした。
大野さんは、そんな俺を見下ろしながら、んふふって笑った。
「く、り?」
「ちがうってば」
「何て言ってんの?ちゃんと言ってよ、ニノ」
いたずらっぽい顔で大野さんは俺の顔を覗き込んだ。俺は思わず身を起こして声をあげた。
「だーかーらっ。好きだって言ってんじゃん!」
その瞬間、楽屋がしん…として、3人が一斉に俺の方を見た。
「…あ…」
大野さんは下を向いて肩を震わせている。
ヒューッと、揶揄するような口笛の音がしてそっちを見るとトレーニング中のJ…
「ニノったら…だ、い、た、ん」
隅っこのテーブルでスマホを触っていた翔ちゃんが、口元を手で隠しながら言うと、相葉さんはなぜか顔を赤らめて、焦ったように「ニノ、俺ら薄々気づいてたから大丈夫だよ!」とぎこちない笑顔を向けてきた。
「いや、その…」
「んふふ…ニノの『好き』が聞けた…」
大野さんは嬉しそうに笑った。
「もう一つはちゃんと部屋来て渡してな?おいら楽しみにしてるから」
念を押すように顔を覗き込まれて、前髪が触れる。笑った瞳にドキッとした。
あー、もう…
俺の負けでいーや…
俺は着ていたパーカを脱いで、それを広げて大野さんの後頭部を包むようにして、みんなからの視線を遮ると、大野さんの唇にチュッと一瞬、キスをした。
「ふわっ!ニノ!」
俺のパーカに包まれて、大野さんは真っ赤になった。視線の端で相葉さんも真っ赤になってるのが見える。
「…誕プレ、これであげたからな?おしまいな」
「えーっ…もっと欲しい」
大野さんは唇を尖らせて言った。
「ニノん時だっていっぱいあげたもん」
「なっ…」
「ニノ『いろんなとこに欲しい』って…」
「こらー‼︎」
俺が堪えきれず大野さんをパーカで包んでくしゃくしゃにしたら、Jの笑いを含んだ声が背中から聞こえた。
「まあまあ…俺からのリーダーへの誕プレ第一弾としてさ、明日お二人さんだけ集合時間遅めにするから、部屋で気が済むまでやんなさい」
って、どんな誕プレだよ…
年々雑誌とかで言えなくなってくな…
俺はJの言葉に嬉しそうに笑う大野さんを見て内心ひとりごちた。