Side O
しばらく俺を見つめた後、ニノはにこっと笑って目を細めた。
「大野さん…ありがとね」
「う、うん…気ぃつけてな」
俺が遠慮がちに口を開いたら、ニノはまた一瞬微笑んだ。でもすぐに中島くんを見上げて、もたれかかる。
「ごめん…やっぱしんどい。ナカジ、連れてって」
ニノはさっきまで俺に預けていた体をそのまま中島くんに預けて、抱えられるように楽屋を出て行った。
「よかったよなぁ…中島くん来てくれて…。あの調子だとニノ絶対一人で何もできないよね」
「相当つらそうだったね…薬も飲めないんじゃない?」
翔くんと松潤が話すのを聞いて、俺の心はまたなんだか暗い色に支配されていく。
薬なんか…おいらがいくらでも飲ませてやんのにな…
相葉ちゃん、ニノは俺には甘えるとか…言ってたくせに…
ってか、だから、別にニノが誰に甘えようが…いいんだってば…
「まあでも中島くんだと着替えとかも甲斐甲斐しく世話焼いてくれそうじゃない?」
松潤が明るい声を出した。
着替え…か…
自分の衣装を脱ぎながら、ニノの着ていた服を思い出そうとする。
ニノは衣装そのままだったな…あいつも、シャツとインナー…
俺は自分の衣装のシャツのボタンを一つずつ外しながらぼーっと思い出した。
そりゃ、風邪のときってだるいし、誰かに着替えさせてもらいたい…けどさ…
不意に、中島くんがニノに着替えをさせようと、ニノのシャツを脱がせるシーンを想像してしまって、胸がぎゅっとつかまれるような焦燥感と苛立ちが襲ってきた。
あいつ、ニノの…肌、触んのかな。
…そりゃ、触んだろうな。
着替えさせんだし…
…ってか、なんだこれ…
すげぇ、イヤ…なんだけど…
俺は自分に生まれた謎の気持ちを振り払いたくて、勢いよくシャツを脱いだ。
いやいや…どっちも男だし…
着替えなんか、そのへんでいっつもしてんじゃん…
触ったとしても、そんな…意味なんてないのに、
なんで…こんな…
イヤなんだろ…
俺の想像の中で、中島くんはニノをベッドに寝かせて、シャツのボタンを一つ一つ外していく。袖を通してシャツを脱がせて、その下のタンクトップをたくし上げていくと、ニノの白い肌があらわになっていく。
ニノも「ありがと…」とか言って、奴を見上げる…んだろうか。
目とか、ウルウルさせてたら…ぶっとばす。
俺は私服のシャツのボタンを止める指の動きを止めた。
ぶっとばすって…何を?
誰に怒ってんの、おいら…
混乱して、「はあ~」って盛大にため息をついたら、着替え終わった相葉ちゃんがこっちへ寄ってきた。
…ってか、なんだこれ…
すげぇ、イヤ…なんだけど…
俺は自分に生まれた謎の気持ちを振り払いたくて、勢いよくシャツを脱いだ。
いやいや…どっちも男だし…
着替えなんか、そのへんでいっつもしてんじゃん…
触ったとしても、そんな…意味なんてないのに、
なんで…こんな…
イヤなんだろ…
俺の想像の中で、中島くんはニノをベッドに寝かせて、シャツのボタンを一つ一つ外していく。袖を通してシャツを脱がせて、その下のタンクトップをたくし上げていくと、ニノの白い肌があらわになっていく。
ニノも「ありがと…」とか言って、奴を見上げる…んだろうか。
目とか、ウルウルさせてたら…ぶっとばす。
俺は私服のシャツのボタンを止める指の動きを止めた。
ぶっとばすって…何を?
誰に怒ってんの、おいら…
混乱して、「はあ~」って盛大にため息をついたら、着替え終わった相葉ちゃんがこっちへ寄ってきた。