悲しい映画の続きは君と | 妄想を文字に変えて〜嵐 大宮小説〜

妄想を文字に変えて〜嵐 大宮小説〜

嵐のニノちゃん、大野さんをイケナイ目で愛でる妄想小説ブログです。

残念ながら、ちょっと腐な感じです。

あくまでも妄想なので、生温かく見守ってくださいませ。



こんばんは、雪乃です。


前記事書いたものの、最初は大宮以外の妄想記事からかな~って思ってました。


でも、まあ、ここは大宮をイケナイ目で愛でる場所なんで、やっぱり最初は大宮であげてみます。


5月くらいに書いて…自分の中でボツ判定して、お蔵入りさせてた妄想です。

それを今回、ちょっとだけ、修正しました( ´ ▽ ` )ノ


また、新たな気持ちで、お読みいただけると嬉しいです♡


一話読切でっす。



ではでは、どぞ♪( ´▽`)

















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Side N







前の収録がずいぶんと早く終わり、次の収録まで時間が空いてしまった。手持ち無沙汰だった俺とリーダーは楽屋のソファに並んで腰掛けて、テレビでやっていた昔の映画の再放送をなんとなく観ていた。

なんとなく観ていた…だけのはずが、2人して引き込まれてしまい、気づいたら半分くらい終わっていた。

悲しいシーンがいくつか続いて、それらが中盤から突然始まったせいもあり、柄にもなくちょっと泣きそうになった。それに気づかれないよう、CMにさしかかったときに、隣で見ていたリーダーの肩に首を傾げて寄っかかる。


「ニノ…」


「…ん」


「今んとこ、うるっときちゃったんでしょ」


ソファにもたれていたリーダーが身を起こして、俺の顔に手を伸ばして覗き込む。

図星を指されたのと、リーダーのいたずらっぽい笑顔に、なんだか恥ずかしくなって、思わずそっぽを向いた。


「きてないもん」


「うそ、きてるよ」


リーダーは俺の顔に手を当てて、そっぽ向いたのを自分の方へ向けさせる。


「ほら、目が潤んでる…」


リーダーはふふっと笑った。

次の瞬間、リーダーの顔が近づいてきて、彼の唇が俺のに重ねられた。

目を開けたままそっと軽いキスをしたリーダーは、一旦離れると、俺の顎を引き寄せて、目を伏せてもう一度唇を寄せてきた。



あれ…なんだろ…これ…



事態がよく飲み込めなくて、何も反応できない。

そのすきに彼は俺の唇をこじ開けて、俺の口  内へ侵  入してくる。


「…ん…ぁ…んっ…」


リーダーの温かい手が俺の頭を抱  きかかえるように包み込む。


「…な…に…リー…ダ…ぁ…っあ」


俺は深くなったキスの合間で、あらが  うような声をあげたけど…

なぜか、同時に、このままでいたいって気持ちがうまれて、抵  抗は声だけになった。

リーダーが身を離して、目を開ける。こっちを見てから、気まずそうな顔になった。


「涙目のお前見てたら、なぐさめてやりたくて……だったんだけど…変なことしちゃった…ゴメン」


ううん、と俺はかぶりを振る。リーダーが再び俺を見た。


「なんか…もっかい…したい…」


俺がリーダーと目を合わせてぼそりと呟くと、彼は真剣な顔になって、俺の顔をもう一度ゆっくりと引き寄せた。

ちゅ…ってかすかな音をたてて、リーダーの唇が再び俺のに重ねられる。リーダーが目を伏せて、俺もつられて目を伏せた。再びリーダーの体温を感じたら、すごくドキドキした。俺も、おずおずとか  らめると、強く吸  われる。

薄目をあけてちらっとテレビ画面を見ると、もうCMが明けて映画の続きが始まっていた。

所在なくリーダーの腕に乗せていた俺の片手を、リーダーがぎゅっとにぎりなおした。無性に胸が騒いで、俺も思わずぎゅっとにぎり返す。



今まで、この人とくっついてるのを人に見られても結構平気だったけど…



これは…誰かに見られたら…ダメなやつなんじゃないか…



そんなふうに頭のすみっこで理性が声をあげ始めたとき、廊下に足音がきこえた。

でも、まだ離れたくなくて、一瞬迷う。

迷っている間にも、リーダーがつないでいる手にぎゅっと力を入れるから、余計離れがたい気持ちになった。



今、この人の手を離したら…たぶん、もう二度とこんなこと…できないよね…



俺、なんで、このままでいたいんだろ…



そんなふうにぐるぐる考えている間にも足音が近づいてきて、ガチャ、とドアノブが回された。

すっとリーダーが俺から離れて、一瞬だけ俺を見つめて、すぐにドアの方を見た。


「おはよ」


相葉さんが現れて、ソファに座っている俺たちを一瞥する。


「映画見てたんだ~、あ、これ知ってる。泣けるヤツだ」


相葉さんはテレビ画面を見ながら、ソファを横切って、もう一つのソファに座った。



さっき、俺から離れた直後のリーダーの顔…



名残惜しそうに見えたのは…俺の欲目かな…



「えっと…続き…どうする?」


しばらく無言でテレビを眺めていたリーダーが、突然俺に問いかけた。


「え…続き…って…」


どきん…って心拍数がいきなり跳ね上がる。


「あ、映画の…もうそろそろ収録の準備しなきゃだよね」



…そっちかー…



そりゃ…映画の、続き…だよね…



びっくりした…やばい、俺…



違うほうの続き…のこと…考えちゃってた…



「あ…映画…の続き…ね、どうしよ」


俺が呟くと、リーダーが宙を仰いでしばし考え込む。そのとき、俺たちの様子を見ていた相葉さんが口を開いた。


「あ、2人観るんだったら、俺DVD持ってるから貸したげるよ」


「あ、ホント?」


「今度持ってくるから、ふたりで…見なよ」


「ふたりで」のところで、無駄にウィンクする相葉さん…


「な…えっと…ふたりで?」


「何よ、ふたりとも見たいんでしょ?」


俺が戸惑いの声をあげたら、相葉さんは、いたずらっぽい笑顔になって言った。リーダーは、俺が一人で見たいと思っていると考えたのか、「あ、ニノ、ひとりで見たかったら先に…」って言いかけた。


その瞳を見つめて、俺は首を振った。


「ううん…一緒に見よ?リーダー。今度の空き時間に」


俺がかぶせるように言葉を発したら、リーダーは俺の方を見てふわっと笑った。


「じゃ、ふたりで見よ…したら、ニノ、今度は気をつけてね」


「は?」


「また、ニノ泣いたりしたら…俺、自信ないよ?」


「え…何の…じし…」


「えぇー、ニノちゃん泣いちゃったのぉ」


相葉さんが大きな声をあげて、興味津々といった顔をしてこっちを見た。


「泣いてねーよっ、お前、いいかげんなこと言うんじゃないよっ」


俺がリーダーを叩くそぶりをしたら、リーダーは笑いながら「ゴメンゴメン」って謝って、俺の耳元に口を寄せた。


「もう、絶対言わねぇから…一緒に見よ?」


最後に照れたように笑って立ち上がるリーダーの後ろ姿に「お前こそ、勝手にひとりで見たりすんなよ」って呟いた。