暑い夏のデート、どこ行く?


先週はデートをしなかったし、今週レノさんは6連休なので、出かけたくて仕方がない様子。


「週末〜お盆休み、どうしますか」というLINEを放置するのもなんなんで、「土曜日空いてます」と返事しました。

相変わらず行き先は言ってこない。


須磨シーワールド行く?って考えたけど、絶対人混みだよね。


うーーーん、暑い暑いって言われるのも嫌だし、レノさんの懐が寂しいことも無視できないし。


自分軸で決めよ〜w

混雑がないこと

暑さを凌げること

安いこと

遠くないこと



ということで選んだ行き先は、HAT神戸。暑い中、歩かなくて済むように駅からバスで行けることも付け加えて提案しました。


HAT神戸には県立美術館があります。

開催されている内容は特に興味がある展示というわけではありませんが、空いています。


美術館〜JICAの食堂〜防災センター

これらが並んでいるので、一日中涼しい場所で過ごせます。

なんならスーパー銭湯や家電量販店やショッピングモールなどもそばにあるし、なぎさ公園で海を眺めることもできます。


兵庫県立美術館


「いいですね、では12:30に駅で待ち合わせしましょう」

というレノさんの返事。

チーン駅で12:30?

萎えるわ。それでは美術館または防災センターのどちらか一方だけで時間切れです。

朝が弱いんだなぁ。


私はせっかく行くならたくさん寄りたい。

ということで、レノさん抜きで午前中を過ごすことにしました。


「では、12:30にJICAの食堂前で待ち合わせですね。先に1人で美術館を済ませてから行きます」と返事しました。


もう、私はレノさんに合わせたりはしません。自分の休日を過ごしたいように過ごすのです。


10:30 美術館に到着。

駅から歩いても10分で行けるのですが、暑さ対策でバスを利用。無事に汗をかくことなく到着です。


いつもレノさんが一緒だと展示に集中できないのですが、今日は久しぶりに1人で好きなペースで観覧できます。


この日の展示は北斗の拳か安彦良和。

どっちにする?


安彦良和を選びました。


北斗の拳


安彦良和


初期のガンダムのキャラクターデザインを担当した人。

あまり詳しくはないけど、世代的に初期のガンダムは知ってます。


その程度の認識で行ったのですが、面白かったです。


特に面白いと思ったのが、安彦良和さんの中学高校時代。


当時のノートが展示されていました。

中学の歴史の授業のノート。

コレ天才です!


学校の授業のノートって、皆さんはどんなことを書いていましたか?私は黒板の丸写しをしただけでした。


でも安彦良和さんのノートは、もうこれだけで参考書として出版できるくらい構成が素晴らしい。重点を絞って、図解や漫画、イラストをふんだんに盛り込んだノートでした。


先生の言った言葉を先生のあだ名をつけたキャラクターが漫画の吹き出しのように語っていたり、歴史の重要な場面を絵に描いていたり。文字はキーワードを繋ぐ矢印で関係性を表していたり。


それが歴史だけでなく教科ごとに、ノートの左ページ右ページを自由に使ってまとめられています。


変態だわ。


高校時代には大学ノートに直接サインペンで、壮大な歴史創作漫画を書いていました。手塚治虫か石ノ森章太郎を思わせるタッチです。


後に虫プロダクションの採用試験でこの漫画を提出してアニメーターの世界に入ったそうです。


変態の天才だわ。


アニメーションを離れてからの近年は、古代や中世の日本の神々やギリシャ神話、近代(明治初期や昭和)の日本を題材にした漫画を描いていたという展示。





ストーリーは緻密な取材に基づいているし、キャラが素敵だし作画がいい。

今度読んでみようかなって思う。



ふらっと行った割には、なかなか面白かったです。


何より美術館の空気って癒されます。

あっという間に、2時間が過ぎました。



大急ぎで2つ隣の建物にあるJICAへ移動して、レノさんと合流。


独立行政法人国際協力機構


発展途上国支援を行う法人の拠点ですが、食堂は誰でも利用できます。

JICA関西 食堂


12:30

この日のランチは、エスニック料理を安く食べられる学食みたいなレストランです。





「白身魚のピカタ ヨーグルトナッツソース」「ドゥンダマ キルギス風鶏肉と野菜の蒸し煮」「トムヤムガイ タイ風チキンスープ」「レンズ豆のカレー」などなど週替わりや月替わりのメニューがずらり。どれも650〜850円。夜はまた別のメニューで価格帯は同じ。




レジで食券を買ってトレイを持ってレーンで注文し、料理を受け取るセルフサービス。




私はトルコ料理を注文しました。

「キプロスキョフテ ジャガイモ入り肉団子」「ゼンティンヤール ターゼ ファスリエ インゲンのオリーブオイル煮」

料理名、初めてすぎて全然わからん💦


フリードリンクのコーヒーもついて850円。

写真で見てわかる通り、学食っぽい素朴なエスニック料理です。


肉団子にはジャガイモの他玉ねぎもたっぷり入っていて、食欲をそそるスパイスが香るいかにも「エスニック食堂」のランチって感じのホッとするお味でした。


スープも野菜がいっぱいで、優しいお味です。てんこ盛りのご飯も美味しいお米が使われていて大満足でした。


JICAの研修施設だからかな、食堂以外は関係者しか利用できない宿泊施設になっていて外観はまるでリゾートホテルです。


いろんな国の人が利用するんだろうなぁ。食堂のメニューにはどの国料理なのか国旗は表示されていたり、HALAL(ハラル)とかPLNT BASED(プラントベース)など、宗教や習慣によって食事を選んでいる人に配慮したマークが一目でわかるように表記されていました。


HALALって、単に豚肉を食べないというだけではないんですね。飼育環境から屠殺方法や輸送、調理環境まで決まった考えがあって、厳密にHALALを提供するって他国では難しいんじゃない?


そんなことも調べてみたり、国際文化について、ちょっと意識が向くランチになりました。



14:00

この後は、すぐ西側に隣接する人と防災未来センターです。

阪神淡路記念館 人と防災未来センター


阪神淡路大震災の記録と伝承、資料が展示されている西館と未来に向けた防災を学ぶ東館の二棟建の施設です。


阪神淡路大震災の映像は胸が痛いのですが、じっくりみました。


パソコンを使って自分の行動範囲のハザードマップをみたり、備蓄品のリストをいただいたり。津波や台風の仕組みをゲームやクイズで学んだり。


遠足スポットですが大人にも、興味が持てる内容です。


何より座って話を聞いたりする時間も多いし、パソコンの前でも座って話し込んだりできるくらい混雑もないので、2時間くらい涼しい館内で過ごすことができました。


17:00

防災センターの前から出る市バスで三ノ宮の駅前に移動して夕飯です。


冷え冷えの生ビールと中華料理で喉とお腹を満たしました。





食べながら飲みながらいろいろ話します。

午前中に行ってきた美術館の話をしたら、「入場料1人1900円だもんなぁ。防災センターは2人分で900円だった。あれは価値あるよ」
と言われました。

防災センターが思いのほか面白かったと言いたかっただけだと思うけど、美術館の入館料と比較する?
萎える言い方だなぁと思います。

先日、花火に行かないと言ったことを気にしてるのか
「いい場所見つけたから、来年の花火は一緒にそこで見よう」と言われて
「娘は花火鑑賞クルーズで見たらしいよ」と意地悪を言ってみました。
ちゃんと調べて早くから予約すれば、若い子でも出せる費用のスペシャルなデートができると言いたかったのですが、スルーされました。

娘と秋に旅行する計画だと話しても、自分たちも旅行に行こうとは言わない。

いろいろ経済的に大変なんだろうけど、自分の株が下がってることわからないのかなあー。


まぁ、今日は私が行きたいところに行ったので、不満はないです。
自分の機嫌を自分でとった休日です。

涼しいところでたくさん歩いて、よく食べ、喋り、「じゃあね〜!」って感じのデートです。

レノさんには付き合ってくれてありがとうございます♪って、それだけ。

人との付き合いは、職場でも地域でも、恋人(?って言えるかどうか微妙)でも親でも友達でも、距離感さえ間違えなければいい感じで付き合えるってことですね。