毎週デートしなくてもいいのに、
木曜日「週末どうしますか?」
金曜日「気が向いたら声をかけてください」
土曜日「明日はいかがですか?」
と連絡が来る。
お泊まりデートは嫌。
お泊まりするほどの内容がないので、週末が2日も潰れるのが嫌なのです。
日曜日、根負けしてデートしました。
できるだけ短時間になるように、日曜の午後に待ち合わせて街をぶらぶらして、夕飯食べて「じゃあね」ってデートが3週続きました。
「どっか行きたいところありますか?」
とレノさんに聞いても無いらしい。
行き先が決まっていないと回遊魚のように歩くことになる。
だから私が決めることになるんだけど、レノさんは寒い寒いと言うので、行き先に困る。
寒くなくて時間を潰せるところを探す。
めんどくさい。
ということで、探したのが互いの交通の便がいい駅近の巨大商業施設にある映画館と居酒屋。
観たい映画は、特にないけど。
(実は土曜日に1人で映画を観に行ってきたばかり)
無難な映画を選んで、居酒屋も選んで
「ここの予約をお願いします」って伝えました。
神戸ハーバーランド。
映画の後、休めるカフェもいっぱいある。
神戸港を見渡すデッキや煉瓦倉庫など、散歩するところもいっぱいあるのですが、外は寒いからってレノさんに却下され、海は見ていない。
改修工事が終わり、外側の幕が外されたポートタワーを見たかったなぁ。
せめてスイーツとコーヒーが美味しいカフェだけ確保。
あとはショッピングエリアをぶらぶら。
私が興味ある店に入るとレノさんは退屈らしく「ちょっとあっちの店にいるから」と言ってそばを離れる。
私は相手を待たせてまでお買い物をしたいわけじゃないから、レノさんが立ち寄る店(アメカジとかレザー雑貨)についていく。
でもデニムとかレザージャケットに、私は興味ない。だから、一応一緒に店に入るけど長くなると疲れる。
エスカレーター横のベンチに座って待つことにした。
行き先を私に決めさせるくせに、なんだかなぁ。
巨大な塔の形をしたピタゴラスイッチですね。
レールの上を転がるボールが、鉄琴の上を通ったり落下して太鼓を鳴らして弾んだりして、カラカラコンコンと音をたてながら回ったりジャンプしたりします。
ついつい子どもに混ざって、眺めてしまいます。
居酒屋の予約時間に余裕があるうちにハーバーランドを後にしました。
居酒屋は神戸駅を通り抜けたところにあります。
駅構内を歩いている時、レノさんが「明日のパン買わなきゃ!」と言い出しました。
目の前にパン屋はありますが、イスズベーカリーかドンクのパンじゃないと嫌だと言います。
ドンクはハーバーランドにありますが、今更戻るの?
「私はここで待ってるから行ってきてください」というと「悪い!」と言って悪びれた様子もなく行ってしまいました。
15分くらい待たされました。
パンなんてどこでもいいじゃん?
ほんと、めんどくさいわ。
以前は、アメカジの店員さんと話し込む待ち時間も、この「パン買わなきゃ」という回り道も、付き合っていた私ですが、「待ってるから行ってきたら?」というスタンスに変えました。
お刺身と河津エビの唐揚げと地酒の播州一献! デートはこれだけあれば十分です。
会話は、レノさんがよく喋るので途切れることはない。そういうところは楽です。
で、その中でさりげなく話しました。
「デートの行き先は、ちゃんと考えてから出かけましょう」って。
「行き宛てもなくホテルだけ予約するデートって無駄だと思う」って。
レノさんもそう思うと言いますが、たぶん行き先を決めるのは私任せなんだろうなぁ。
とにかく、ダラダラするデートだったらいらないし、会いたいってだけなら夕飯だけでサクッと切り上げる。
私は行きたいところはいっぱいあるけど、無計画な行動で閉館時間ギリギリのミュージアムとか拝観時間が終わってて見どころを見逃すとか、そういうのは嫌だから、泊まりでも12時のチェックアウトまでダラダラしたくないと伝えました。
それとなく話したけど、それとなくだから伝わったかどうかはわからないです。
でも、私が思うことは話していこうと思います。
店を出て駅に着くまでに、レノさんは言いました。
「行きたいところリスト、全部消化してないなぁ。どこ行きたいって言っていたっけ?」
私の話、伝わったみたいです。