「母が逝きました」

と、レノさんからLINEが来ました。



ここしばらく、レノさんは関東の実家と関西の自宅を行ったり来たりしながら、実母の最後のときを待つ日々を過ごしていました。


「無理に週末戻らなくても、ずっと実家にいればいいのに」と思うのは私だけで、レノさんは週末は私に会いたいと言います。そんな中で、先の記事に書いた誕生日デートを過ごしました。



海辺のカフェまで行く途中、私の運転する車の助手席で施設からの電話をとったレノさん。いよいよその時が近いらしいと言いました。



「意識があるうちに(母親に私を)会わせたかった」というけど、私にはそんな気持ちはない。




レノさんには、実家に住まいを移して関東で仕事をして暮らすという将来があるはず。


「今の仕事環境に不満があるので、辞めようと思うが、フリーでやるなら断然、東京の方が仕事は多い。」と言いながら、でも、行こうという決心をしない。


私といたいと匂わせているけど、その都度私は一緒に住むつもりはないと答えている。


キュンキュンに好きだった頃の元彼でさえ、私は一緒に暮らすという気持ちにはなれなかった。


たぶん、私は誰かと暮らすという気持ちにはずっとならないのだと思う。




今日、レノさんは母の手を握りながら、どんなことを考えているんだろうか。