バビロニアという古代都市があります。

 

古代バビロニアというのは、あの時代にもっとも裕福な都市だったそうです。

 

神殿で人々の財産や貴重品を保管したり、穀物や家畜を貸しつけていたりして、それが「銀行」の起源だとされています。

(と、ここ↓に書いてありました。)

 

 

そんなバビロン時代を舞台に、「金融とはなんぞや」「富と支配とはなんぞや」みたいなことを説いた「バビロンの大富豪」という現代の名著があって、それが漫画化されたものを最近図書館で読みました。(やっと話が辿り着いた。)

 

 

※以下、盛大なネタバレを含みます。

 

 

 

富をなすためには「法則」がある。黄金に愛されるための「知恵」がある。
お前も富を得たければ、今から私が教える「法則」と「知恵」を学び、実践するのじゃー!
 
と、古代バビロンの富豪が貧乏少年にお金持ちになるための教えを説き、貧乏少年もそれに従って行動した結果、晴れて金持ちになる。
というのがこの本の中身です。
 
 
そのための最初の知恵として貧乏少年が授けられたのが「財布に10枚のコインを入れたら、使うのは9枚までにしなさい」という教えでした。
 
これはつまり、手取りの10分の1は貯金に回せということです。
 
漫画の中では貧乏少年以外にもそれを聞いていた聴衆がいました。
「それができたら苦労しねーよ!稼ぎが少なくてそれもできねえから苦しんでんだよ!机上の空論吐いてんじゃねーぞコラ!」と彼らから野次が飛ぶのですが、バビロンの大富豪はその野次をこのように一蹴します。
 
そうやって頭ごなしに何でも否定する姿勢が、今日の(貧乏な)貴様を産んだのだ。
 
 
私には耳が痛い話でした。私もこのページを読んだ時、野次を飛ばした聴衆と似たようなことを思っていたからです。
 
「10分の1を貯金することくらい既にやっとる。それで富豪になれたら誰も苦労せんわ、何言うとんねん」、と。
 
こう心の中で反射的に思った私に対し、次のページで先の「その姿勢が今日の貴様を産んだ」発言が飛び込んできたもんで、ああ本当、仰る通りです、と反省してちゃんと最後まで読むことにしました。
 
 
 
一、まずは財布を太らせる(手取りの10分の1を貯金)
二、自分の「欲求」と「必要経費」を混同するな
三、貯めた資金は寝かさず増やせ
四、鉄壁のガードで財産を守れ(詐欺に合うな、騙されるな)
五、「自分にとっての良い家」に住め
六、将来のために、今から資金準備を
七、明確な目標に向けて、行動。(何よりこれが一番大事)
 
 
言葉のチョイスには私の主観が一部混じっているので、正確なものは書籍にてご確認いただきたいですが大体こんなところです。
 
金融や株というものを庶民もある程度理解している現代では、「この7つを実践すれば富豪になれる」と言うものではなく、「この7つを最低限クリアしないと富豪にはなれない」という、逆説的な意味での7条件のように感じました。
 
 
 
日本人にとって実践が難しいのは恐らく、三と七の知恵でしょう。
 
三、貯めた資金を寝かせたままにせず、増やそうと努力できるか。
七、半信半疑であってもまずは行動に打って出られるか。
 
投資に博打のイメージを持つ日本人は多く、地道に貯金するのが一番だという意見には私も思わずうなずいてしまいます。
 
 
ところがひとつ、今の私には誇れるところがあって、「三、寝かせず増やす」と「七、行動する」、まさにこれを昨年実践に移したところです。
 
大した勉強もせずにNISAを始め、東証に昼休みがあることすら知らないのに個別株を買いました。
不勉強で褒められた話ではないものの、とりあえず行動したことだけは確かです。
 
私は富豪を目指しているわけではありません。
しかし「バビロンの大富豪」のようなちょっと面白い本を読んだときに、あれもこれもできていないと嘆くのではない、あれもこれも、既に自分はできていると前向きに楽しく読むことができるようになった、それは大きな変化です。
 
生活の中にふと生まれる、そんなちょっとした満足感が積み重なって人生というものは満たされていきます。
 
何かを読んだり何かで聞いたりしたことを否定せず、まずは前向きに捉えるというプラスの感情それ自体が、金銭的にではない、広く人生という意味で、私を富んだ者へと導いてくれるのかもしれません。
 

 

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