セネガルの首都、ダカールの漁村の村の安宿で
放浪生活をしていた頃のお話です(=もう、
20年近くも前の話になりますか…)。

(拙著「西アフリカと子供たち」に記載されて
いる内容とは異なります。重複しないように
ブログ掲載しています。)


暇を持て余して村の中をうろついていた私に近づ
いてきたのは、ブリジット・18歳(?)でした。
セネガルの隣国、東側内陸の国、マリ共和国から
出てきた少女でした。マリ共和国は土の家で生活
する民族、貧しい民です。資源も殆どありません。

新しい幸せを掴もうと夢見て、田舎から出てきた
ようでした。そうして、さっそくお金に(=暮ら
しに)困っているようでした。

優しそうな日本人のオジサンを見つけると近づい
て来て、「自分をカコッテ欲しい」というのです。
可愛らしい 素直そうな女の子なのですが…、

そもそも言葉が通じません。彼女の話すのは
フランス語と現地の言葉(=たぶんウォロフ語)。
私はその時、そのどちらも話せませんでした。
そのために二人の間でコミュニケーションが全く
取れません。

可哀想ですが、私にはどうしてやることもでき
ません。しばらく私の後をくっ付くようについて
きていました。食べ物は何度かオゴッテやりまし
たが、それ以上のことはできません。寝床はどう
していたのでしょう? あのままでは夜の商売へ
落ち込むことは目に見えています…(イスラムの
国にも置き屋はあります)。

いつの間にか姿が見えなくなりました。この村から
都市部へでも出て行ったのでしょう。

この都市には、若いアフリカ人青年をカコッテいる
仏人マダムもいました(=ご主人は、大かた外国
へでも出張中なのでしょう。笑)。


(写真は、本文とは異なります。セネガルの私の
仲良し子供たちのものです。)