六義園から、歩いて15分くらい?駒込駅を通り過ぎて結構歩きました。坂を下ったり登ったりして、旧古河庭園に到着。

 

 こちらは、大名庭園ではなくて、明治の庭。明治の元勲・陸奥宗光の邸宅だったが、次男が古河家の養子になったのち、古河家の所有になったそう。この当時の建物は現存していないそう。戦後、国へ所有権が移ったが、地元の要望で都が無償で借り受け、一般公開されたそう。

 

 武蔵野台地の地形を活かして、北側の小高い丘には洋館を建て、斜面には、洋風庭園、そして低地には日本庭園を配しているのが特徴。

 

 現在の洋館と洋風庭園の設計者は、英国人ジョサイア・コンドル博士。他にもニコライ堂や、旧岩崎邸庭園洋館、鹿鳴館などを、設計。

 数少ない大正初期の庭園の原型をどどめる貴重な存在で、平成18年に国の名勝指定を受けました。

 

 洋館の前からスタート。明治の庭は、西洋の影響を受けて作られています。外壁は、真鶴産の新小松石、(安山岩)の野面積で覆われています。

 イタリア式のテラス式の庭園。

 左右対称のフランス式フォーマルガーデンのミックスの洋風庭園。

 

 さて、ここから更に階段を下る。地球の内部に入っていくような感じさえ受ける。
 低地の庭は小川治兵衛(植治)作。京都の庭師で、他にも、山縣有朋の別邸である無鄰菴、平安神宮神苑、円山公園、南禅寺界隈の財界人の別荘庭園を手がけたそうです。関東で植治の庭が見られるここは、貴重!
 ここの斜面は、溶岩によって整えられていて、本当に地球の中に入ってきたよう。

 

 
 渓谷が作られ、小川治兵衛の庭でも、渓谷は珍しいそう。
 

 

心字池。

 

 枯山水。枯滝。ひざまづいて見上げると、本当に滝みたい。十三塔が見えます。耳を澄ますと、滝の水音が聞こえる。この音は心字池の反対側にある、大滝の音なのだそう。

 

 

 大きな雪見灯篭。

 

崩れ石積み。石を垂直に積む方法の中で京都で発達した伝統手法。

 ここで、右へ折れて少し登ると、茶室の入り口があります。茶庭は里山の風景に。

 高田先生はこちらに茶道の稽古に通われているそうで、先生のご縁で庭も見せていただけました。

 時間が有れば、抹茶と和菓子をいただけるようになっています。今度入りたいです。

 西日が入って、室内が明るくなっています。

 

 大滝。武蔵野台地の高低差をうまく使っている庭です。井戸水が水源。

 

紅葉を見ながら石段を登ると、展望台に出ました。

 

 展望台の端から、先程見てきた、雪見灯篭が見えます。こういうことも、計算されて配置されているのでしょう。日本庭園は奥が深い!!!

 

 

 展望台の東屋で、先生に質問タイム。皆さま熱心に質問して下さいました。
 旧古河庭園は、そんなに広くない中に、いろんな要素が見られるので、先生の、おすすめの庭園とのことでした。
 
 晴天に恵まれて、2つの庭園のツアーを行う事ができました。
 説明を聞いてみると、そこにある深い意味がわかったり、庭を作った方の意図を想像したり、味わったり。とても、庭歩きが楽しくなりますね。
 
 次の12月は浜離宮と芝離宮。
浜離宮は、何度もいっていますが、楽しみです。