日米比較文化論『武士道』読了。 | 駐在員さん 〜2周目のアメリカ生活〜

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米国、一時フランス、中国、米国再駐で通算25年加算中。慶應大文学部卒。経営ノウハウの学術化を目指し、仕事の傍ら米アイビーリーグのブラウン大学の大学院で勉強してます。
延べ21年目のアメリカAnother Skyから発信します。

eスク課題
e共通(近代日本と福澤諭吉)
一晩寝かせた課題を再チェック。多少修正して完成。フォーマットの指定が通常のレポと異なってるのに気づき修正。提出しようとしたらまだ受け付け期間ではないので開始まで置いておきます。

e哲学特殊(ゲーム理論)
小テスト配信。一旦着手すると時間制限もあるので、少し復讐してからにします。


日米比較文化総論 (次期レポ課題)
新渡戸稲造の『武士』読了。タイトルとは裏腹に、武士の身分で形成された武士の倫理と精神性と日本人の道徳観の構造など分析的に説明する名著です。


近代日本。列強に伸し上がりつつあった時期です。欧米でも日本への関心が高まってましたが、知識不足や解釈ないままの情報が拡散され、不気味で野蛮な印象が先行し、嘲笑や侮蔑の対象となっていました。


新渡戸は、その武士社会から流出した武士道という概念を分析的に解説し、それらの各構成が、西洋的価値観とも共通する知見をキリスト教、ギリシャ神話、哲学、近代思想、歴史、文学など驚くべき博識の中から引っ張り出し、日本人の道徳観の要素と類比させ、その普遍性を導いていきます。


日本人の道徳観が、民族を超えた普遍的原理の綜合であるとの論を展開し、解説する。


文章の向こうに、日本人の正しい理解に導こうとする新渡戸さんの熱い想いが見えて、海外に長くいる自分のこれまでの苦労を思い出しながら共感します。


欧米の知識人をも圧倒する博識ぶりが散りばめられた理論が完璧な英語に乗って西欧に届けられた。


日本人に対する理解の深まりと高い倫理感と高潔性、何より新渡戸さんの類まれなる才能と洗練された科学的思考力の二重の意味で、欧米人は驚嘆したことだろうと思います。


久々にお昼は韓国メシ

小綺麗で味も本場並に美味しい店です。これだけ食べて、350円程度とは。。