QOL(Quality of Life)クオリティオブライフ
「生活の質」と訳されたりします。


病気や介護で使われる言葉のようで
僕自身は病気になるまでは聞いたことも
意識したこともない言葉です。


自分らしく生きているか?
生きがいを感じられるか?
楽しいか?
……。


それは各々の感じ方次第なので
「あーっ私は幸せだぁ!」って
思える人もいれば
「あーっなんて私は不幸なんだぁ!」って
思う人もいるわけです。病気に関係なく。


僕が罹ってしまった「NF2」という病気は
瞬間的に悪化して死に至る
ってことはあまりなくて、徐々に
それこそ真綿で優しく、でも確実に首を
締め上げられていくように少しずつ少しずつ
やれていたことが出来なくなります。


病気の進行とともに「QOL」が
低下していくことが問題だと言われてます。


脳内だけでなく、身体の至る所に
できる腫瘍は、ほとんどの場合、良性だけど
体中にできることから「良性の癌」などと
言われたりもします。


冒頭のQOLにしても
・聞こえなくなったり
・ふらついたりしたり
・飲み込みが悪くなったり
・顔面神経に影響が出たり
・視力も低下したり
……って書いてて嫌になることばかり。



「生きがい」とか「質」と言われても
それこそ今までできていたことを
「当たり前」と思っていたのに
できなくなると「貴重」なことだと
改めて気づかされたり。


もちろん
病気だけじゃなくて、いろんな要因で
生きていく「質」が低下したりもします。


お金
人間関係
仕事
趣味
家族
……自分ではどうしようもないことが
原因だったりするとやりきれなくなります。


でもね。
今、僕たちは
それでもこうして生きている。


そのことだけでも数えきれないほどの
奇跡が重なってることを考えよう。


明石家さんまが娘の名前につけた
生きてるだけで丸儲け
って思えるようになれば
きっと前向きに考えられるようになるはず。


落ちる枯れ葉を見て嘆く人もいるけど
少なくとも僕ら人間は葉っぱのように
なすがまま翻弄されるだけじゃなく
「抵抗する」ことが出来たりします。


しがみついて、へばりついて
どこまででも粘ってやろうと思ってます。