画像…悠木碧
★アニカンインタビュー
悠木 碧『プティパ』インタビュー4
悠木 碧の音楽の世界、今後の展望に迫ったインタビュー後編!!
フランス語で"小さな一歩"という意味の、悠木 碧のデビューミニアルバム『プティパ』。遊園地のアトラクションを背景にした、不思議な世界に引き込まれる。1曲ごとに細部まで、彼女の脳内イメージが反映されたようだ。
また作りたくて仕方ない感じです
--芸人魂ですね(笑)。
悠木 みたいなものですけど、みんなを唖然とさせてしまい、後で「ヒヤヒヤしました」というお手紙をたくさんいただいて"アレ?"っていう(笑)。歌の活動を始めたのは、皆さんの前に出る機会が増えたら……というのもあったんです。皆さんと近くなれるのが楽しくて。
——シニカルさという点では、「Baby Dolly Alice」や「Night Parade.」辺りが、特に出てますかね?
悠木 「Baby Dolly Alice」は仮歌詞でキー合わせに歌ったとき、ディレクターさんに「このブリッコ感ががね~」と言われました(笑)。そこで「思いっきりブリッコしたいです」と。1曲はかわいいところを狙いたくて。でも、私がやり過ぎたらしく(笑)、「怖い感じも入れてみたら」ということになりました。それで、この詞が上がってきたんですけど、確かにこれぐらい怖さがあったほうが、らしいかなと
——この曲は主人公が人形ですよね。
悠木 最初はどっちの視点で見ているか分からなくて、実は人形視点だったと分かると怖い感じ。うちにも人形が12体いまして。作詞の藤林(聖子)さんはご存じないと思いますけど、12体の中で一番最初にお迎えしたのがアリスという名前なんです。瞳が青いのも詞と同じ。だから私には、この曲の人形はその子しか想像できなくて。でも私は、ゴミ箱に捨てたりしてませんよ(笑)。中2の頃にお迎えしてから、ずっと大事にしています。
——他の人形も?
悠木 もちろん! 全部かわいい我が子です。押入れに並んで座っていて、私が開けておくと、親は「怖い」と閉めちゃいます(笑)。確かに目がガラスだったりして、怖い人には怖いのかな。
——MV(「回転木馬としっぽのうた」)を撮ったのも初めてですよね?
悠木 楽しかったです。すごく寒かったけど。山奥で-3℃の中、ミルクの池に足を浸けながら歌ってました。妙に足元が滑ると思ったら、池が凍っていて(笑)。人形っぽくカクカク動いてる映像にするために、ゆっくり動く私を撮って早回しにする手法だったから、時間も長くて寒い寒い(笑)。でも、やってる間は全然寒くないんです。人形になり切ってるから。
——女優魂ですね。
悠木 自分の想像した世界に入れた気分で、それが映像になるのが感動的でした。寒かったけど、素敵な経験でした。
——MVも含め、アルバムで脳内にあったものを出し尽くせた感じですか?
悠木 脳内にたくさんいる住人の何人かはMAXで表現できたと思います。でも、アルバムを作った後も私は生きていて、新しいキラキラもたくさん見つけてるし、作りながら閃いたインスピレーションもあったし。また作りたくて仕方ない感じですね。
つづく