かに座とうみへび座は同じ神話になりますので、特別に2個同時に載せようと思います。
かに座
面積
506平方度
肉眼星数
97個
主な星
γ星アセルス・ポレアリス。星名の意味は『北の小さなロバ』
δ星アセルス・アウストラリスは『南の小さなロバ』
主な天体
散開星団M44ペルセペ。かにの甲羅の部分に、肉眼でもぼんやり見える
備考
黄道星座で6月22日~7月23日生まれの人の星座
へびつかい座が入った13星座では7月20日~8月10日生まれ
占星術では♋と表され、巨蟹宮と表記され、水の宮(クール、モイスト)、活動宮、女性格に分類されます。
うみへび座
面積
1303平方度
肉眼星数
228個
主な星
α星アルフィルド。星名の意味は『孤独なもの』
別名はコル・ヒドレ『ヒドラの心臓』
主な天体
惑星状星雲NGC3242。
大蛇ヒドラの中ほどにあり、その形から木星状星雲とも呼ばれる。
尾の近くには銀河M83があり、小望遠鏡でも見えます。
備考
東西に100度を超える大星座。
全身を一度に見るには4月中旬なら午後10時頃、5月中旬なら午後8時頃など良いタイミングで見ないと見ることはできません。
親友を助けるために戦ったお化け蟹
かに座はギリシャ神話では親友のヒドラを助けるために加勢した友達思いのお化け蟹です。
そしてうみへび座は頭が9つもある暴れ者の水蛇ヒドラとされています。
ではいったいヒドラは誰と戦ったのでしょうか。
それはギリシャ一の英雄と謳われたヘラクレスが2個目の冒険をした時の話になります。
ヘラクレスは自分の子供を殺してしまったという罪を償うためにアルゴス王エウリステウスの命を受け、人々を苦しめるレルネア地方のアミモーネの泉へヒドラを退治するため旅立ちました。
ヒドラは首が9つあり、猛毒の息を吐いてくる強敵でした。
ヘラクレスはこん棒でヒドラの首を叩き落していきましたがヒドラは再生能力を持っていたため、いくらこん棒で首を叩き落してもすぐに再生して来ました。
しかし、その再生能力は異常なもので、1つの首を叩き落し、再生した時にはヒドラの首は1つの切り口から2つの首が再生してくるという状態でした。
さすがにこれにはお手上げ状態のヘラクレスは打つ手がありませんでした。
そこへ連れてきた従者イオラオスがヘラクレスがヒドラの首を叩き落した時、すぐに火のついたたいまつで切り口を燃やしてみました。
すると、その首は再生能力を失い、首は生えてきませんでした。
ヒドラの弱点を知ったヘラクレスは次から次へとヒドラの首を叩き落し、従者イオラオスが切り口をたいまつで燃やしていきました。
そうこうしている内にヒドラの首は中心の首1つになりました。
その時ヒドラのピンチに駆け付けてきたのがヒドラの親友のお化け蟹でした。
お化け蟹はヘラクレスの足をハサミで力いっぱいはさみました。
しかし、お化け蟹の攻撃はヘラクレスには全く通じず、ヘラクレスに思い切り踏みつけられてしまいました。
そしてヒドラに最後の止めを刺すため、巨大な岩を持ってきてヒドラに投げ付け、ヒドラは岩の下敷きになってしまいました。
こうしてヒドラを倒したヘラクレス、はヒドラの猛毒を自分の矢じりに浸し常に携帯していました。
そのため、ヘラクレスの前に立ちはだかる者はいなくなったといいます。
しかしこのヒドラの毒矢は後にある悲劇をもたらします。
それはいて座でお話をしたいと思います。
しかしこの仕事は最終的には認められず(イオラオスが手を貸したとして一人で行わなかったとして)、後に新たに2つの試練を追加されます(なにげにひどいお話ですよね)。
ちなみにもう一つ仕事を認められなかったのが5個目のアウゲイアースの家畜小屋の掃除です。
これについてはヘラクレス座で紹介しようと思います。