火星と聞いてみなさんはどのような印象を受けることでしょうか
火星は昔から


『火星が地球に接近するとどこかで戦争がおこる』


と多くの民族から言われてきています。
これからわかるように火星は戦争の象徴とされてきています。


火星は占星術では♂であらわされます。
ちなみに記号の○はアレスが使っていた盾、→は槍を意味しています。
前回書き忘れましたが、金星の♀はアフロディーテの手鏡を表しています。



ギリシャの二人の軍神アレスアテナ
ギリシャ神話の軍神にはアレスアテナという二人の神がいます。アレスはギリシャ神話ではゼウスとヘラの子とされていますが、実はオリュンポスの神々からは少し嫌われていました(武力による戦争を好まなかったため)。
性格も攻撃的で、人々の間に不和をもたらし暴れまわる事を楽しむというどら息子のような神です。
一方アテナゼウスの頭から生まれた軍神で、アレスが武力による戦争ならアテナは知恵による戦争をしました。


少し脱線をしますが、アテナと聞いてギリシャの首都アテネを思い浮かべた人もいるのでは?

実はこのアテネの守護神がアテナなんですよ

ここはアテナ(オリーブ)とポセイドン(塩水の泉)が土地争いをし、見事アテナが勝利をし、アテネの守護神になります。

そしてアテナを祀っているのがパルテノン神殿です。


話を戻して…

この二人はかなり険悪関係にあり、戦争が起こるとほぼ絶対というほどつく方が分かれます(トロイア戦争でもこの二人は別々の国に加担します)。


オリュンポスの神々に嫌われていたアレスですが、実はアフロディーテだけは少し違いました。
金星の神話でアフロディーテヘパイストスと結婚しますが、神々の中でももっとも醜いヘパイストスを嫌い、彼が留守にしている間に他の男たちを家に招き入れ、不倫関係を作っていました。
その一人が軍神アレスです。
そして二人の関係はエスカレートしていき、二人の事情は真昼間からヘパイストスの寝台の上で行われて行きます。
これを見ていたのは太陽神ヘリオス(太陽神は他にアポロンもいますが、ヘリオスは太陽そのものです)です。
彼はこのことをヘパイストスに教え、ショックを受けます。
ヘパイストスは自分の手腕を生かし、寝台にある仕掛けをして仕事に行きます。

そうとは知らずアフロディーテアレスを家に招き入れ、恋に燃えた二人が寝台に横たわった時、上から網が覆いかぶさってきて身動きが取れなくなりました。
ヘパイストスが作った網は切っても解くこともできない丈夫な網でしかも神の目にも見る事が出来ない細く透き通った物でできていました。
まんまと罠にかかったアレスアフロディーテ
戻ってきたヘパイストスは二人の姿を確認し、大声で神々を呼び二人の醜態をさらけ出します。
不倫を続けていた二人はこの状態をじっと耐えていることしかできません。

しばらくして、海神ポセイドンのとりなしで罠から解放されると、あまりの恥ずかしさにアレスはトラキアへ、アフロディーテはキュプロス島のパポスにある自分の神殿へ逃げて行きました。


ちなみに火星にはフォボスとダイモスという二つの衛星がありますが、この二つはポボス(驚愕)、ディモス(恐怖)とギリシャ神話にあてられ、アレスアフロディーテの子どもとされていて、常にアレスと一緒に行動をしていると言われています。
また他にハルモニアー(調和)とエロース(愛)がいます。
エロースに関してはキューピッドという言い方の方が馴染みがあるかもしれませんね。