今日は今年最大級の天体イベントと言っても過言ではない『金星の太陽面通過』が起こりました。

日本各地いろんなところで観測できたみたいですが、自分が住んでいる関東は台風の雲の影響であいにく太陽さんはなかなかお顔を出してもらえず、ネットの生中継にてみていました(^^ゞ生で見たかった…案の定イベントが終わったとたん太陽が顔を出してきましたが…


せっかくなので『台風』の語源について…

いろいろ諸説あるのですが

1.台湾や中国の強い風を『大風(タイフーン)』といい、それがヨーロッパ諸国で音写され『typhoon』となり、それが中国や台湾に逆輸入され『颱風』になった。

2.アラビア語でぐるぐる回る『tufan』が『typhoon』となり『颱風』となった。
3.ギリシャ神話の風の神『typhon(テュフォン)』が『typhoon』となり、『颱風』となった。

他にも沖縄の説などまだありますが、代表的な説はこれらになります。


ついでにギリシャ神話に出てくるテュフォンについて


テュフォンは大地(地球)の女神ガイアと冥界タルタロスとの間に生まれたかわいいベイビーちゃん(他にも諸説ありますが、共通しているのはガイアと巨神族がゼウスを恨んでいたために生まれたとしている)、オリュンポスの神々はこのベイビーちゃんと戦うことになります。

テュフォンギリシャ神話最大最強の怪物上半身は人型で胴体には羽が生え(天使さんですね)、肩から100の竜の頭が生え(人型?)、下半身は大蛇になっていて、とぐろを巻いている怪物です。

他の特徴としては口からは火を吹き(本によっては目からも吹くとか…人じゃないし)、頭は天に届き、手を伸ばすと西洋と東洋に届いたほどの巨大さだとか…こんなのが実際にいたらたまったものではありませんが(^^ゞ


こんな怪物がゼウスに戦争を挑む第3次オリュンポス戦(第1次は時の神クロノス(土星)、第2次は巨人族戦)ではテュフォンの奇襲を受け神々は応戦しますが、最高神ゼウスは敗れ去り、手足の腱を取られ、洞窟奥深く幽閉されてしまいます。

また、他の神々はゼウスが敗れた後総崩れし、散り散りになり姿を変えその場を撤退します(愛と美の女神アフロディーテとその子エロスは魚に化け(うお座神話)、パニックの語源になっているパンは山羊の姿に化け河に逃げます(やぎ座神話))。


テュフォンはオリュンポスの神々に勝って大喜び。

さっそく似たような姿をしたエキドナとの間に自分の子どもを作ります(キマイララドンスフィンクスオルトロスなどがいます)。ちなみにラドンオルトロスヘラクレスの12の功業に登場します。


オリュンポスの王ゼウスがやられてこのまま黙っているわけもありません。

ゼウスの子どもで泥棒の神ヘルメス(水星)がテュフォンの隙を突いてゼウスの腱を盗み出し、ゼウスは力を取り戻します。

また、テュフォンは女神にだまされて『無情の実』を食べて小さくなって当初の迫力も無くなってしまいます。

2回目の戦いではゼウスにどんどん押されていき、最終的にイタリアにまで追い込まれてしまい、あっけなくゼウスが投げた大岩の下敷きにされてしまいます。


ちなみにテュフォンが下敷きにされたのが今のシチリア島で、ここで火山が起こると地底深くでテュフォンがゼウスに復讐をするために暴れ狂っていると云われています。また、テュフォンが吹く息は大風を巻き起こし、台風を巻き起こしているといいます。