濱田さんと聖子ちゃん、万里生くんとウィンくんがWキャスト。
出演者男女2人のみのミュージカルで大阪は4パターンそれぞれ1回きりの上演。
平日公演のため私が唯一行ける回がこの回だったのですがいちばん行きたかった組み合わせだったのでノープロブレム。

1幕が姉と弟、2幕が母(=1幕の姉)と息子の話であり、1幕の弟と2幕の息子が同じジョンという名前であるということだけ頭に入れて予習なしで来ました。
なんとなく、2人ミュージカルなのでSOMLのようなのを想像していたのですが全然違っていました。
東京公演の感想は薄目で見ていたので違うなとはわかっていましたが。
濱田さんも後から「皆さんチラシを見て想像していたのと違っていたでしょう?」と言ってた(笑)。

1幕:姉と弟はDVの父を持ち、子供の頃は助け合いながら暮らしていた。
思春期では気持ちがすれ違うも、姉が大学進学を機に家を出ようとするのを弟は止めようとする。
姉は父から離れたい、弟は暴力を受けながらも父を慕い続ける。
父に影響を受けた弟は911をきっかけに戦場へ向かい19歳という若さで命を落とす。
2幕:弟を止められなかったことを悔いる姉は生まれた息子に同じ「ジョン」という名前を付ける。
弟と息子は別人であるにもかかわらず、姉(=母)は弟の人生をやり直すかのように息子を育てていた。
そんな母を心配するあまりに息子はせっかく合格した大学進学を諦めて母の元に残ることを選ぶと言う。
そこで初めて母は自分が息子を縛り付けていたことに気づき悔やむ。

ざっくりとしたあらすじは以上。
一応はハッピーエンドなのかな。

この話の元凶は姉弟の父親だなと思いました。
そしてその父親は戦争(ベトナム戦争ですよね)で心の傷を負ったからなんだよなと。
以前、武田鉄矢さんのお父さんの記事を読んだ時を思い出しながら観ていました。
お父さんは戦地から帰った後呑んだくれて暴れるどうしようもない人になっていたと。
その頃はPTSDという言葉はなかったでしょうが、きっと心が病んだんでしょうね。
ミス・サイゴンのクリスも思い出しました。

この回は濱田さんと万里生くんでしたが、歌唱力は間違いない。
ただ、あまり曲に印象がないので芝居要素が強い作品だと思いました。
2人は子供から大人まで演じ分けていて、着替えもほぼ舞台上で行っていました。
1幕と2幕同じようなシーンがあったけど、関係性が違うので同じじゃないという作りが面白かったです。

この日はカーテンコールで撮影会ありということだったのですが、「皆さん電源を立ち上げる間に」と万里生くん仕切りでアフタートークが始まりました。
ミニトークショーではなく完全にトークショーになってこっちがメインイベントのようだった(笑)。
この作品は濱田さん曰く五指に入るくらい大変だったそうで、後の4つは何?とつっこむ万里生くんGJ。
ウィキッドとメリーポピンズと挙げていったが後の2つは出てこなかった(笑)。
特に2幕はジェンを演じているのか自分がジェンなのかわからなくなってきたという濱田さんはやはり憑依型の女優さんですね。
着替えも大変で、バスケユニフォームのパンツを舞台上に置くのを忘れて下がスパッツだけなのでどうしようとなっていたというハプニングもあったそうです、
(裏からスタッフが投げてくれたらしい)

あまりにも稽古が間に合わなくて1幕だけで2幕は朗読会にしようかというくらい切羽詰まっていたそうです。
セリフの語尾が2人のジェンによって違っていたらしく、「私は台本に忠実でしたよ。変えていたのは姫ですよ」と訴える濱田さん(笑)。
聖子ちゃんの方が自分が喋りやすいように変えていたらしい。
それを受けるジョンも大変だったよう。
とにかく4人で力合わせて頑張ったそうですが、大阪入りする時は万里生くん1人だったようでそこはバラバラなんだ(笑)。

四季退団してから初めてのボニクラもここ、前回のスクールオブロックもここと新歌舞伎座に縁のある濱田さん。
提灯灯る中でアメリカンとつっこむ万里生くん。
2人は姉弟だったり、親子だったり、恋人だったり、夫婦だったりと色んな関係だったけど、アリスの時は殺されましたという万里生くんウケるw
確かにめった刺しだったわ(笑)。
次回の作品も一緒だけど関係性は全然違うそうです。
ここでお疲れ様した後、「明日12時から稽古始まる」と言ってました。

肝心の撮影会ですが、場所のせいか光ってしまってまともな写真が撮れなかった(笑)。

 

新歌舞伎座名物焼餅。

つぶあんとこしあんどっちもおいしい。