この作品も初見。
昔、藤岡くんと万里生くんがやってたというのはうっすら覚えていたんですが見たことはなかった。
近年ではジャニーズでもやっていたみたいですね。
生き別れた双子が同日に生まれ同日に死ぬ話というのだけは知っていました。
しかしながら数奇な運命の双子の話というより、数奇な運命にしてしまった母親の話という印象が非常に強く残りました。
これはもともとの脚本がそうなのか、演出によるものなのか?
そう、本来双子役のカッキーとウエンツが主役のはずが母親役の敬子さんの印象が強すぎたんですね。
おそらくいちばん歌っているんではないだろうかというくらい歌ってましたし、前半なかなか双子たち登場せず母親たちの話だし。
演出はミュージカル演出が初めてという吉田鋼太郎さん。
ストプレを観ているようだという感想を見かけましたが、どちらかというとストーリーにナンバーがうまく溶け込んでいないように感じるところが多々ありました。
あとは予備知識なくてもこれ、鋼太郎さんの演出だよなと思うくらい鋼太郎節が出ていたように感じました。
端的にいえばくどいw
特にくどいと思ったのは子供たちが暴れて歌い踊るシーン。
うるさくて長くていつ終わるんだろうと思った。
休憩入れて3時間だったのですがもう少し短くできたんじゃないかと思いました。
大千穐楽だったからアドリブも長め。
鋼太郎さんが来ているから長くしてもいいよとお許しが出ていたらしい。
映画見に行くくだりでカッキーが「猫たくさん出てくる映画、母ちゃんよく知っているでしょう?」と敬子さんにふるもなぜかオペラ座歌わされるはめにw
「いとしいひーとよー♪」と一節歌うも勘弁してくださいとなるカッキー。
5分で(本物)見に行けるからと言っていたが、5分でハービス行くのは厳しいぞと心の中でツッコむ私(ここはドラマシティ)。
教室のシーンも多分ここはいつもアドリブ入りまくりなんだろうと思いながら観ていましたが、最後に伊礼さんが岡田さんに「それ以上喋ると上で神隠しされるぞ」みたいなアドリブ入れてきた。
そういえば、上(メインホール)では「千と千尋の神隠し」やってたわ。
ちょこちょこそういった笑いを入れてきたから悲劇だけど見やすくはなっていました。
でもなんか違うんだよなあ、中の人のネタで笑わすんじゃなくて脚本で笑わせてほしいなと思った次第。
あと、下ネタがくどい。
やんちゃな子供時代を描きたかったんだろうけどそんな下ネタ要る?というくらいえぐかった。
お尻も出しすぎw
カッキーはうまいんだけどそろそろ吉田演出以外で観たいと思った(前回のスルースも鋼太郎さんだったし)。
いちばん良かったのは伊礼さんですね。
不穏な雰囲気を漂わせるナレーター(狂言回し)がはまっていました。
壮麻さんはもったいない使い方だなと思った。
で、大千穐楽のカテコ。
キャストが登場して挨拶するたびに後ろから「ブラボーブラボー」とうるさい。
これ絶対鋼太郎さんやろ?と思ったらそうだった(苦笑)。
キャストに呼ばれて舞台に上がり、「皆さんにさんざん声を出すなとお願いしていたのに率先してブラボー叫んでました」と自ら暴露。
いや、だからそもそもなぜ声を出してはいけないと言われているのか?
幸運にも全公演完走だったようですが、本当に幸運なだけなんですよね、今の時代。
会場笑いに包まれていましたが私は笑えなかったなあ(他にも笑っていない人はいたはず)。
こんなこと思わず心置きなく私も舞台を楽しみたいよ。