ドラマシティもいつ以来だろう?
というわけで「ムサシ」を観に行きました。
再演を重ねていて一度は観に行きたいと思っていましたが今回初観劇です。
巌流島の決闘で小次郎がその時生きていたとしたら・・・という話から始まります。
決闘から6年後。鎌倉の禅寺で寺開きの行事に参加していた武蔵、そこに決着をつけるため小次郎が「果し合い状」をつきつける。
果たして、結果はいかに?という話。
武蔵が初演からずっと藤原竜也くん、小次郎が再再演から参加の溝端淳平くん。
また、周りは演出も兼ねている鋼太郎さんに白石加代子さんにと濃いメンバー。
鈴木杏ちゃんは生で観たの初めてでしたが本当に巧い。
滑舌がいいので非常にセリフが聞き取りやすい(対して聞き取りにくいのは主役...)。
武蔵と小次郎を囲むメンバーがみんな曲者ぞろいで面白かった。
こんなに笑いがある話だと思ってなかったです。
五人六脚やら皇位継承18位やら(観た人にしかわからんネタ)。
前半鋼太郎さんが前に出すぎな感がありましたが、後半は白石さんの独壇場だった(笑)。
そのため武蔵と小次郎の印象が薄い点もありましたが、最後に二人が締める形でまとめていたと思います。
藤原たっちゃんは昔観た時(デビュー当時くらい)はそうも感じなかったのですが年々セリフが聞き取りにくい。
主役の華はさすがだなと感じましたけどね。
溝端くんは生で観たのは初めてでしたが、舞台にも向いているように思います。
この座組でいちばん若いということもありフレッシュな魅力がありました。
こういうオチだったのかと狐につままれたような後味を感じました。
ところどころで現在に通じるセリフやこの時代だからこそ訴えたいところは伝わってきたのでいい作品だと思います。
蜷川さんがオリジナル演出で鋼太郎さんが演出ということですが、オリジナルを観ていないけれどもあまり鋼太郎さんの色は出さず蜷川さんの演出を崩していないんだろうなと感じました。
プログラムを読むと初演時では初日数日前に脱稿したという話があってびっくり。
井上ひさしさんは遅筆だとは聞いていたけれどもむちゃくちゃ綱渡りなことしていたんですね(笑)。
蜷川さんの7回忌追悼公演でした。
もうそんなに経つんですね。