3度目のジキハイです。
石丸さん版初演と再演は観たので3度目はどうしようかと思っていました。
しかし、たまたま「時が来た」をTVで歌っているのを観て、これだけでも聴きに行きたいとぽちっ(笑)。
そんなわけで今回3階席で観た感想です。

なんといっても石丸さんがパワーアップして凄味があったのがいちばん印象的でありもうそれしかないという感想です。
ますます艶のある歌声に酔いしれました。
最後の挨拶で「どれだけハイドを楽しんで演じられるかということを目標にした」というだけに、
本当にハイドが楽しそうだった(笑)。
そして今回ジキルの傲慢さがさらに際立ったように思います。
3F席から観たら本当に照明が綺麗で神がかってた。
そうだ、これは神になろうとしていた男の話なんだなと改めて思ったのです。
改めて思ったこととしては、やはり生まれながらに真ん中が似合う方なんだな。

キャストはかなり変わっていました。
その中で続投の畠中さんの小物感は安定(笑)。
いちばん変わったのがヒロイン2人。
玲奈ちゃんはエマからルーシーへ役替わりでしたが、演技や歌的にはルーシーの方が合っているんでしょうがやはりエマの方が良かった。
特に1幕は違和感しかなく、「連れてきて」は本当にめぐルーシーの幻しか見えなかったのですが2幕は玲奈ちゃんならではのルーシーで良かったです。
「罪な遊戯」はめぐルーシーよりもエロかったですし、ジキルからのお手紙読んで本当に幸せそうな姿からのあの落差が本当に切ない。
エマエマ(言いにくい)はソロだとそんなに悪くないのですが、デュエットだと声量に負けてしまう。
特に「その目に」はいちばんの聴かせどころなだけに玲奈ルーシーの声が強すぎてバランス悪い。
何よりも本当にエマはジキルのことを愛しているのかというのがいちばん気になったところ。
玲奈エマの芯の強さと包容力が好きだったんだなということ、ジキルの最期がエマの腕の中だったことに救われるというところが今回あまり感じラメませんでした。

新キャストでは万里生くんが良かった。
3階席だったからかもしれませんが(笑)、石丸さんのお友達役としても違和感なく。
本当に友人を思いやり優しく、そして「エリザベート」の時にも感じましたがしっかりと舞台そのものを支えているというところが非常に良かったです。
次世代のジキルで観てみたい気もする。

3回観て個人的には2016年バージョンがベストでした。

今回大千穐楽ということで石丸さん・玲奈ちゃん・エマちゃんの挨拶あり。
玲奈ちゃんとエマちゃんはそれぞれプレッシャーがあったんだろうなと感じてちょっともらい泣き。
玲奈ちゃんは芸歴20年でいちばん緊張した舞台だったそうです。
石丸さんは東京千穐楽で既に熟成していたが、最終地の大阪で発酵したとちょっと笑わせて(笑)。
本当にいいカンパニーだったということ、またお会い出来たらということを総括としてまとめていました。