今回上京目的のメインは別でしたが、土曜日マチネが空いている。
どうしようかと思ったら、ちょうどやっていたので行ったのがこの作品。
カトケンさんだし、夏夜をモチーフにした作品ということで面白いだろうと思って。

場所は下北沢の本多劇場。
もちろん名前はずっと前から知っている老舗の劇場ですが、初めて足を運びました。
ある意味聖地に入った気分(笑)。

あらすじはというと、「夏の夜の夢」のオーベロンとパックが、パックの呪文の間違いで1934年のハリウッドにタイムスリップ。
そこではちょうど「真夏の夜の夢」の映画を撮影しているところだった・・・というドタバタもの。
ドタバタだけではなく、その当時の世相も反映されていたりという苦みも奥に隠れていたりしていますが、
概ね単純に大笑いできます。
シェイクスピアについての知識があったらもっと面白いだろうけど、なくても十分に楽しめる。
ただ「夏の夜の夢」の筋は知っていた方がより楽しいかな。
「夏の夜の夢」では花の汁が誰に使われるかというのをわかって観ていますが、今回誰に使われて、その人が誰に恋してしまうかよめないというのが面白かったです。

久しぶりにカトケンさんならではのコメディを観たような気がします。
前回も同じ脚本家同じ演出家によるコメディだったのですがなんとなくちょっと違っていましたし、その前観たのはずーっとシリアスなものばかりだったから。

今回キャストも大人数で色んな畑から来られてバラエティ豊か。
オーベロンとパックはカトケンさんと忍ちゃんの師弟コンビでしたが、オーベロン様出落ちですかというくらい登場した瞬間大笑いした(笑)。
いちいち話す台詞がシェイクスピア調でハーミア役のオリヴィアにつっこまれるというのがおかしい。
忍ちゃんのパックは本当に少年のようで可愛らしい♪
プログラムにはおばちゃんパック頑張りますと書いていましたがいやいやとつっこみたくなる。

オリヴィア役の瀬戸さんがまさしくヒロインで可憐で良かったですし、ヘレナを演じる女優役の新谷さんもまた強烈な個性で面白かった。
そしてシスビーの植本さんは反則だな(笑)。
もうあれは十八番だろう、面白すぎた。

客層は男性も多くてたまたま私の両隣が大柄な男性でちょっとつらかった(笑)。
昔ながらの劇場だから座席も狭いのね。

最後は大団円になるのはわかっているけれど、めでたしめでたし、でも少しほろ苦いという後味がとても良かったです。
楽しかったです♪