今回は観劇記というより旅日記です(笑)。
軽井沢まで「夏の夜の夢」を観に行ってきました、日帰りで(笑)。
2年前同じ場所で上演されたのですが、その時行かれた方にお話を伺って今度再演があったら絶対に行こうと思っていました。
なんといっても野外での「夏の夜の夢」。
「ガラスの仮面」の世界ではないですか(余談ですがいつ完結するの?w)!
そして再演が決まり、まずどうやって行けばいいのかを調べるところから始まります。
いちばん早いのは新幹線を乗り継ぐルート、それでも3時間半ちょっとかな。
ドアツードアだともっとかかるんだけど。
そして会場の軽井沢朗読館までは公共交通機関がない。
いちばん近いのは軽井沢駅からしなの鉄道に乗って1駅の中軽井沢駅から車で約7分とのこと。
しかし、しなの鉄道の時刻表を見ると1時間に1~2本。
もうどうやって行けばいいかめっちゃシミュレーションしましたね(笑)。
結局は行きは中軽井沢駅まで行ってそこからタクシー、帰りは軽井沢駅まで相乗りさせてもらいました。
そしてお昼。
新幹線の中で駅弁食べようかなとぼんやり考えてましたが、せっかく行くんだから何か軽井沢らしいもの食べたい。
というわけで中軽井沢駅近くでお蕎麦食べました。
寄り道してましたがそれでもなんとか開場時間には間に合いましたよ。
段々山道になり、人気がなくなり、景色はただただ緑緑。
めっちゃ山奥でこれ遭難したらどうしようというレベル(笑)。
なんたって裏山が国有林ですからね。
1ドリンク付きということで赤ワインチョイス。
綺麗な空気と緑の中で飲む赤ワインはとても美味しゅうございました。
しかし、虫さんも赤ワインを好んでいたのか、友達のワイングラスにダイブしていた(笑)。
そう、もうなんか見たことがない虫だらけで!
昆虫博士は喜ぶだろうな。
本編の感想。
ちなみにキャストはこの通り。
出演者が5人のプロの俳優+俳優ではない3人の8人なので役を兼ねたりまた出てこない人はト書きで説明したりと色々工夫されていて約1時間40分にまとめてました。
これ、5人でやろうとしてもできるだろうにあえて3人を入れてなのがアットホーム感。
軽井沢演劇部の顧問でもある作家の加賀先生がいい味出しすぎていました。
途中で自分の出番忘れちゃって、パックの矢代さんに「オーベロン様、46ページです」と教えられているのがおかしかった(笑)。
衣装はギリシア神話風のシンプルな白、特別なメイクもないけれど(大さんだけは職人役の時は帽子をかぶっていて区別つけていたが) それぞれ情景が浮かんでくる。
アフタートークでこの建物は音響にこだわって作ったという通り、本当に音の響きがよかったです。
この演目のために書き下ろされたオリジナルナンバーも素敵で2日しか聴けないのもったいないくらい。
そしてなんといっても圧巻だったのは・・・。
舞台奥のカーテンが開くと一面緑。
小高い丘になっていてそこで若者たちの喧嘩シーンが繰り広げられるのがすごかった。
みんな走り回り、大さんなんてジャンプして登場したりと本当に暴れっぷりが楽しそう(笑)。
この森を借景とした演出がここならではということでこれが観たくて来たのでした。
まるで自分たちも森の中にいるような、妖精たちがすぐそばにいるような感覚を味わうことができました。
みんな大暴れしながら途中休憩しちゃうライサンダーとディミトーリアスがツボ。
草むらの中ちょこんと体育座りしている2人が可愛くて可愛くて。
「休んでるんじゃないわよー」とつっこまれていたが(笑)。
デカイ(1センチしか背丈が変わらない)ハーミアとヘレナを生で観られたのが嬉しかったです。
デカイから喧嘩シーンも迫力がある(笑)。
とりあえず罵り合うところはアドリブのようです。
ライサンダーがハーミアを罵るとろもアドリブのようで今回は「巨人村の村長」とかなんとか言ってた、無理やりやった(笑)。
あとはライサンダーが花をぶちっと摘んでヘレナにあげるところが可愛かった。
でもこんなのいらないってすぐヘレナに放り投げられてた(笑)。
若者チームは職人チームも兼ねていたのですが職人チームはまた自由にやってた。
オヤジギャグ多し(笑)。
役者さんの感想さくっと。
芳樹さんはライサンダーとライオン役をするスナッグの2役。
いい意味で力が抜けていて楽しそうだった。
ライサンダーの台詞回しがちょっとファントム入っていたところもあったけれど(笑)。
そして歌の部分ではソロも良かったけれどユニゾンの部分も綺麗だった。
ちょっとしたダンスは芳樹さんが振付けたのかな、ランニングマンや「Choo Choo Train」のロールダンスなどEXILE入ってたのが楽しい(笑)。
森の中から登場する時にあんなに遠くからなのに声がちゃんと聞こえるところがやっぱりすごい。
大さんが本当に可憐でね。
恋する乙女っぷりがとにかく可愛くて。
でも暴れっぷりも素晴らしかった。
「誰がデカイのよー」と叫ぶところ最高(笑)。
個人的には大さんがいちばん印象に残っています。
持っているオーラや華は天性のものだということを改めて感じました。
なので本公演でも観たいです(笑)。
岳大さんのヘレナも大好き、本当に健気で可愛い。
なんかぎゅーっと抱きしめたくなるくらいなのに一転職人ではオヤジっぷりが真逆でいい。
ちょっと噛んだ(笑)ところもあったけれど、締めるところは締めていてやはりうまいなあと改めて感じる次第。
ディミートリアスの土田さんは初めまして。
しかし、すっかり軽井沢演劇部に馴染んでいらっしゃって
終わってからの挨拶の時に芳樹さんに「声ちっちゃいですね」とつっこめるくらい(笑)。
確かに森の中では大声出していたのに挨拶の時はぼそぼそっとしゃべっていたけどw
本編でもちょこちょことつっこみ入れていたのがうまくて面白かったです。
フルート役でもいい味出していました。
朝子部長はパックとナビゲーターでこの物語をまとめていました。
パックの時は少年の様なビジュアルと声色で本当に妖精のようでした。
ここにも年令不詳の人がいた(笑)。
ナビゲーターは加賀先生のフォロー役でもあったかw
終演後はミニトークとビンゴ大会。
ミニトークはとにかく加賀先生オンステージで楽しかった(笑)。
そしてみんな加賀先生のことが大好きなんだなというのが伝わってきてほのぼの。
このまま続くと帰りの電車大丈夫かなとちょっと心配したのはここだけの話でw
驚いたのはこの公演の為に、この朗読館の上の森林が林野庁の管理下なので林野庁(だったっけ?)に上演時間中車が通らないようにお願いしていたということ。
また舞台に使った野山の木々も綺麗に整えてくれたらしい。
どれだけ力があるんだ(笑)?
客層は加賀先生やこの朗読館の館長である青木さんなどの(今回ティターニアを演じていた)つながり、すなわち身内関係が3分の1くらい?だったかな。
青木さんが元NHKアナウンサーだったそうでその1年先輩である小宮山洋子さんも客席にいらっしゃってびっくり。
そしてビンゴ大会の時に「これビンゴになっていますか?」と聞かれたので「ビンゴですよ」とお教えした方が北杜夫さんの奥様だったのも(笑)。
こんな方がいらっしゃるということはみんな加賀先生が紹介してくれたんだけど、加賀先生が朝子部長について「矢代静一さんのお嬢さんなんですよ」と紹介した時「へえ」と驚かれた方が多かったのでご存知じゃない方も多かったのかな。
そんなわけで、トークやビンゴ大会では「若者たち」は控えめでいらっしゃいました。
(「若者たち」ですよ、何か?)
ビンゴ大会は上演台本や加賀先生の御本などでしたが、私はビンゴって当たったことないんですよね。
リーチにもならんかったわ(笑)。
上演台本当たった方にパラパラと見せてもらいましたが、ああここはアドリブなのねとか追記しているところがあるのねとかあって面白かったです。
終わった後はタクシーを呼んだのですが山奥なのでなかなか来ない。
中で俳優さんたちとお話しされている方々もたくさんいらっしゃいましたが、私たちは車を来るのを外で待っていました。
そしたら芳樹さんが玄関まで出てきてくれてぶんぶん手を振って挨拶してくれている。
誰に向かって挨拶してるんだろうと思ったらその方向には私たちだけしかいなかったからそうよね、私たちに対してよね。
優しい、きゅん♪
しかも裸足だった(笑)。
思っていたより早く軽井沢駅に無事到着。
新幹線の時間まで余裕があったので駅付近を少しぶらつき、モカソフトクリームを食べました。
少しだけ軽井沢の雰囲気を味わうことができましたが、温泉などもあるようなので今度来る時はゆっくりできたらなと思います。
いつ行けるんだ?
しかし、「夏の夜の夢」ならぬ「夏の昼の夢」のようでした。
夢のような世界だった。