宝塚版も映画も観たことがないので全くの初見です。
最初、キャストを観てどちらかを選ぶならとGREENしかチケットを取っていなかったのですが、結末が違うということでREDも追加。
GREENが現在の視点で、REDはその当時の視点で描かれているとのことですが、単純にGREENがバッドエンドでREDがハッピーエンドというわけではなかったように感じました。
観た順番が緑→赤だったからかもしれませんが、赤には人間賛歌で明るいラストながらもこれから何が待ち受けているかという不穏な空気を感じましたし、緑には一見バッドに思えても最後の最後で救いを感じた。
ちょっとあのラストの藤岡くんを観て「いっつあさーくるおぶらーいふ♪」と歌いたくなりましたが(笑)。
しかし、「結末」は一緒ですよね、切り取り方が違うだけであって。
台詞や立ち位置、色んな演出がところどころ違っていて間違い探しする楽しみ方もできるんだろうなともう1回それぞれ見比べたい気もしますが、観る日ないっちゅうねん(笑)。
で、私の好みは緑でした。
全体的に流れる緊迫感ある雰囲気が飽きさせなかった。
あとは観る順番が良かったのかな、緑を踏まえての赤という順番だったので色々裏を感じながら観られたので赤も楽しめました。
群像劇とはいえ主軸がどちらのバージョンも定まっていない気がしましたが、赤の場合特にあいまいだったというのもある。
本来主軸はオットーでなければいけないと思うのですが、赤は男爵の印象が強すぎる。
緑は男爵が初ミュージカルの宮原さんだったため歌は抜群にうまかったが(BWMLで初めて観た時すごいっと思ったがやっぱりうまかった)印象は薄かったため逆にそこが今回は良かったのかもしれません。
あっきーが抑え目でありつつちゃんと真ん中であった。
成河くんはさすがに演技は達者であったけれども、もっと真ん中の位置に立ってもいいのになと思った。
そして宝塚版はオットーの歌がもっとあったみたいなので聴きたかったなあ。
また、光枝さんの存在が大きかった。
光枝さんが最初から最後まで舞台を締めていた、というより光枝さんの掌で転がされている感じ。
ある意味これは光枝さん演じるドクターの白昼夢ではないのかと感じさせられる点もあってそこがまた面白かったです。
緑の結末は説明過多なところもありましたが、最後に藤岡くんで締めたところも良かった。
藤岡くんのソロがあれだけなのはもったいない。
といっても他の人のソロも少ないなと思っていましたが。
2人のヒロインが緑の方が好みだったというのもある。
歌えるかどうかというのはもちろん大きいですけど(ミュージカルですもの)。
特にグルシンスカヤ。
ラファエラが長い間仕えつづけていた、そして男爵が一晩で「真実の愛」に目覚めさせた魅力というものが安寿さんのグルシンスカヤには説得力がありました。
相手役との相性もあるのかもしれませんが、宮原男爵が何にも知らないお坊ちゃんでだから借金こさえるんだよーという初心さが「真実の愛」と言ってもそうなのかーと思うんだが、伊礼さんの場合はいやいやあんた遊び人やからね、どこで芽生えたのって思ったり(笑)。
そして樹里さんの佇まいがとても好みでした、うまい。
フレムシェンはどちらももっとしたたかさと色気が欲しいなと思いましたが、意外にブライジングとのシーンは昆ちゃんの方が色気があった。
光夫さん遠慮していたのかしら(笑)。
湖月さん演じる死のダンサーは今回新しく追加された役ということでしたが、従来版のREDにはうまくはまっていなくて、GREENにはいかされていたように感じました。
男爵とのダンスはREDの方が見ごたえありましたけどね、しかも長かった?
どちらも3階席で観たのですが(節約モードだったものでw)、円形のセットと劇場がはまっていて綺麗でした。
くるくる回る回転ドア、そして赤い花吹雪は遠くからの方が綺麗に見えたんじゃないかと思います。
カテコはGREENは翌日の大千秋楽があるというのに、あっきーが千秋楽モードになってしまったのか、
「シングルキャストから挨拶を」と言ってしまい、藤岡くんが「まだあるから」とつっこんでいた(笑)。
そしてそのままぐだぐだのまま終わったw
REDは千秋楽だったのでWキャストとシングルキャストからは湖月さんと藤岡くんが挨拶。
「このチームは我が強い」と言ったのは真野ちゃんだったっけ?本当に我が強い人たちでした(笑)。
「貴族ですから」を連発する伊礼さん、「あかぐみ」愛が強すぎて緑嫌いと言い放つ光夫さん、「明日はもう帰るからシングル組頑張って」と爽やかに言い放つ成河くん(笑)。
でも仲の良さは伝わってきましたよ。
ではチェックアウト!