知寿さん目当てです(きっぱり)。
チャールズ・ディケンズ原作で未完の作品。
結末を観客が決めるという試みは面白いなと思って観に行きました。
演出が「タイトル・オブ・ショウ」の福田さんということでああ、中の人ネタ満載なんだろうかと思っていましたが、思ったよりはそれほどでも(どちらかというと「TOS」の方がミュージカルがわからないと置いてけぼり感あり)。
ただ、面白いのは面白いんだけどなんだかこう微妙という感覚は同じものがありました。
それぞれのキャラクターとかネタとかはまあ面白いのです。
ただ、「点」なんです。ピンポイントの面白さ。
点と点がつながった面白さ、芝居としての面白さが感じられなかった。
あと、根本的にこれはミュージカルでなくていいんじゃない?とも思った。
そこで歌う必要ある?とタモリさんみたいなことを感じたミュージカルって久々かもしれない。
歌の部分が退屈だというのが(それぞれ皆さんは歌うまいんですよ、とフォロー)私にはダメだった。
一幕からうーんと思いながら観ていたんですが、二幕になると余計にうーんと。
盛り上がる他の観客の皆さんとの温度差が凄く私にはつらかった。
映像だと面白いんだけどなあ、「勇者ヨシヒコ」とか。
ネガティブなことばかり書いてしまいましたが良かったこと。
アンサンブルの見せ場が多かったところが良かった。
最後のカップルにもアンサンブルさん入れてもらってましたしね。
ソロパートもあったりね(このシーンは原作にも入っているらしいですが)。
祐一郎さんは楽しそうだったなあ。
楽しそうな祐一郎さん観られるだけでファンだと楽しいかもしれない。
そして今回の祐一郎さん観てジーニー観たくなった(笑)。
壮さんは退団後初ミュージカルがこれって?というネタでまるでやすえ姉さんのようなノリだったのが
面白かった(笑)。
平野さんのアニメ声キャラとか水田くんのイケメンキャラとかカトリーヌちゃんの「リリコじゃねえよ」ネタとか、「堺市で生まれて池田市で育ちました」ネタを続けたコングさん(これが功を奏したのか犯人に選ばれてましたw) 色々面白かったけれど今さんの弾けぶりがいちばん印象的でした。
なぜあんなに変態キャラなのか(笑)。
知寿さん自身の中の人ネタはほとんどなかったけれど、祐一郎さんに「マグマ大使」と呼びかけたのはおかしかったなあ。
いちばんうけたのは走る祐一郎さんを見て「付き合い長いですがあんなに走ったのを見たのはドリーミングの火の精以来です」という今さんのつっこみだった(笑)。
知寿さんは本当に芸達者でなんというか安定していて素晴らしい。
歌の安定感、絶妙な間合いとコメディセンス、そしてシリアスなシーンでの説得力。
もうずっと知寿さんの素晴らしさを称えていられる(笑)。
そんなわけで私が選んだ犯人は最初から知寿さんでした。