コンサート版も観てませんので全くの初見です。
冷戦時代のチェスの試合の話ということしかわからず予習も全くしていなくて、時代背景くらいは勉強した方が良かったのかなと思いましたが問題なく観られました。
どの登場人物にも感情移入できず、終始俯瞰していたように思えます。
まるでチェス盤を観ているかのよう。
余白の部分が多いので、観客にゆだねられる部分が大きいのかな。
1回観ただけでは咀嚼しきれず、何回か観たかったなと思う作品でした。
ナンバーは難曲だらけ、これ歌いこなせてるのがすごいなあ。
その中でもやはりアッキーの歌声が持つ「劇場を支配する力」はものすごいと感じました。
久しぶりにあの歌声を聴くことができたのは嬉しかった。
で、この舞台誰が主役だったんだろう?
カテコで最後に登場したのが安蘭さんだったし、普通に考えてフローレンスなんだろうなとは思うけれども主役はやはりチェスだったんだろう。
そしてある意味いちばんの主役はチェスの精幸人くんだったのではないのかなと思います。
みんな彼の掌の上で踊らされていたのではないか、存在感が圧倒的でした。
万里生くんのアービターは動きが面白いし、1幕では異質な存在感があったんですけれど、なぜか2幕になると薄く感じた。
歌は完璧で外れなくて聴いていて気持ちいいんだけれど、ロック調だとこれアッキーで聴きたいと思うところもちらほら(役的にはアッキーにはあわないだろうけど)。
意外に、アッキーの存在感も2幕では薄く感じる。
ニアタマのバンコクの曲では圧倒的だけれど、それ以降が。
石井さんの役はサイゴンのクリス並にひどいと聞いていたのでどうひどいかと思ったけれど、思ったよりはひどくない。
ああ、そういう選択するんかとちょっとびっくりしたけどもこの時代ならそれもありかと。
ただ、「Anthem」を聴いた後だからひどいなあって思うんだ(笑)。
安蘭さんは高音域のナンバーが多いのでつらそうだったな、地声で歌えるところがほとんどなくて。
でもAkaneさんとのデュエット、あそこは綺麗だった。
役ははまっていたように思います。
でもなんだかんだ書いていますが後からじわじわくるタイプの舞台で私は嫌いではない。
ただ、うーんと思ったのは最後にフローレンスに「私たちはチェスの駒」と言わせたこと。
あれは蛇足だろう。
あとは女性レポーターのきゃぴきゃぴがかなりうざい(笑)。
なんか、あそこだけこの舞台の世界を崩しているような気がするのですが、どうしてああいう演出するのかな。
うーん、ざっくりしすぎて未見の人にはまったくわからん感想並べている(いつものことです)。
明日が千秋楽なのに前日ですでに盛り上がりすぎなカテコ。
何度かキャスト登場してスタオべ後も終了しましたアナウンスが入るのに、拍手が鳴りやまらない。
「ご来場ありがとうございました、ありがとうございました」と繰り返し言ってはよ帰れやーといわんばかりのアナウンスにも負けずに鳴りやまらない(というかこのアナウンスって録音じゃなかったのね・笑)
そして再度登場してアッキーが「この感動をゆっきーがダンスで表現してくれます」と幸人くんに無茶ぶりw
そんな無茶ぶりに応える幸人くん、綺麗なピルエットで魅せてくれました。
その後やっと解散、お疲れさまでした(笑)。