さて5日ぶりの芳樹さんですよー。
なんなの、このペース(笑)。
というわけで、「大切な人」に続いて新作「100年目のラブレター」を観に行きました。
もらったチラシから引用しますと。
「ロンドン郊外から列車に乗る1人の未亡人。大きな秘密を持つ彼女が向かうところとは・・・」
「イギリスを舞台に美しく、悲しく、そして少し奇妙な夫婦の愛の物語」という紹介の通り。
本当に美しくて悲しい、それでいてとても素敵な物語でした。
きっと東京公演もあるでしょうから、真っ白な状態で観てほしいのであらすじはあえて書きません。
これは関西・名古屋限定ではもったいない。
色んな人に観てほしいと思える作品でした。
私は「泣ける」という表現をすることはあってもあまりリアルに涙を流して観ることはあまりありません。
ただ、今回は顔ぐちゃぐちゃになるくらい泣いた。
私の涙腺スイッチが入った(笑)。
正直今年観た演目の中で今のところ1位かもしれないというくらい感動しました。
ストーリーはとてもシンプルです。
こういう設定(どういう設定なのかはネタバレになる)なのでラストはこう締めるだろうとよめるくらいシンプル。
実際、下手な人が演じたら陳腐になる可能性大かもしれませんが、地力のある2人のがっつりとした芝居が深みを増し、後からじわじわとした余韻が残りました。
それこそライブで芳樹さんが話した「何かを持って帰ってほしい」という思いが伝わってくるものでした。
カトケンさんところで上演しそうな話だなとも思いました。
つまりは私の好きなタイプの演目。
キャストはというと仲代さんが妻役、芳樹さんが夫役のほぼ2人芝居。
最初に仲代さんが旅の途中で会う青年役の増田さんが爽やかなアクセントをつけていました。
そしてピアノの美しい旋律、パーカッション(作品中でも重要な部分あり)がアクセントになっていてこの話にぴったりでした。
あと、2人ともめっちゃ歌います。
「大切な人」では芳樹さんはそんなに歌わないけど、この作品では芳樹さんもめっちゃ歌う(笑)。
出会った頃のラブラブデュエットがたまらなくキュンとくる♪
とにかく芳樹さんの朴訥で実直な役柄が素敵だった。
本当に妻への愛情満ち溢れる優しい語りが本当に素敵♪
そして後半の畳み込むような語り口にもうボロボロボロ泣いてしまったのでありました。
出会った頃、新婚時代の華やいだ雰囲気も素敵でしたし、年老いてもまた素敵でした。
しかしまあ、「結婚してください」の台詞で「はい」と心の中で返事していたのは私だけではないだろう(笑)。
そして思ったのはエキセントリックな演技もいいけれど、今回の様なナチュラルな演技が私はすごく好きだなあということ。
佇まいもセリフ回しも本当にナチュラルで、演技が演技じゃないようなところも魅力なのかなと。
上演時間は2時間弱でした。
最後の挨拶ではツアー大楽ということで仲代さんは感極まっていました。
ツアーの思い出ということで芳樹さんが「名古屋で増田くんのおばあちゃん家にみんなで一緒に泊まったのが楽しかった」。
夏休みの絵日記かw!
うるっときていた仲代さん、その発言でずっと笑いが止まらなかった(笑)。
とにかく家族旅行のようで楽しかったらしいです。
ピアノの有本さんなんてこのツアーに参加するの初めてで「初めまして」状態だったのにとのこと。
また、仲代さんは芳樹さんのことを「スタジオライフのトップスターに来ていただいて」と紹介していた。
このフレーズ気に入ったと思われる(笑)。
その流れで明後日から劇団の公演がありますと宣伝。
仲代さんも東京でご覧になられたようで、「こちらも戦後70年ということでとても素晴らしい作品です」と薦めてくださいました。
そして「僕はここでこんなことしていていいんでしょうか?」と芳樹さん。
ほんまや(笑)。
仲代さんにも「台詞大丈夫ですか?」とつっこまれていました。
で、「どこでやるんですか?」と質問が挙がり、「梅田芸術劇場シアタードラマシティです」と答える芳樹さん。
イントネーション完璧!
なぜ宇佐見くんはあんなイントネーションになるのだろうか(笑)?
そして全く意識していませんでしたが、この日は旧暦の七夕でした。
そんな日にこの作品とはまたぴったりだなあ。