「夏の夜の夢」マチソワ観劇。
初めてのウエストエンドでマチソワは無謀と言われつつ無理やり詰め込んだ(笑)。

マチネOチーム観劇。ソワレNチーム観劇。
キャストは公式参照(あいかわらず手抜き)。

ウエストエンドスタジオは初めて(というか中野自体この前の制作発表会見イベントが初)だったのでどうやって行けばいいのか「荒木の部屋」の道案内で予習していたのですが、寄り道多くてしかも素人(ネーブルさん)撮影のカメラなので酔う酔う(笑)。
そんなわけでわかりやすくて近い方の新井薬師前駅から行ったら迷わず行けました。
日本一の自転車屋前がわかりやすい(笑)。

「夏の夜の夢」はとても有名なシェークスピアの作品ですのであらすじはある程度知っていました。
ただし戯曲そのものは未読です。知識は「ガラスの仮面」での劇中劇のみ(笑)。
そして過去公演の映像も未見ですのでまっさらな状態で観られたのかもしれません。
おそらく過去映像を観ていたら違った感慨があったのかもしれません。

で、開場時間5分くらい前に到着したら頭にぼわぼわがついたカチューシャを着けている翔音くんや宇佐見くん、千葉くんが交通整理中。
一見普通の住宅街に妖精と天使がいてとてもシュールな光景だ(笑)。
若林くんにチケットもぎってもらってスタジオに入り、やっとみんなが妖精さんになるという意味がわかりました。
これは確かに途中退出、途中入場すると目立つわ(笑)。

階段を下りると横にはすぐ舞台。そして客席は雛壇型の座席。

スケートにたとえるとショートサイドでリンク上に無理やり作ったひな壇のアリーナ席という感じ。
ただし、スケートの場合はその上にパイプ椅子があるんだけど今回は普通にその雛壇に座布団しいて座る状態。
演者は階段や通路も使って演技するため自ずと途中退出すると演技しているところをお邪魔しますという形になる。、
特にマチネでは妖精さんになる人が多くて、途中で職人さんたち入場の時に一緒に手をつないで帰ってきた妖精さんには笑えた。

あれ、おいしいわ(笑)。

まずはざっくりとした感想。、
ベテランチーム(Oチーム)の濃さと達者さは想像通りで楽しかったですが、若手チーム(Nチーム)のスピード感とひたむきさが想像以上で楽しかったです。
そしてやはりシェークスピアの韻を踏んだセリフ回しは難しいなと改めて感じました。
ベテラン陣でもその点においてはこなせている人も少なく、いちばんこなせていると感じたのはNチームパックの倉本さんでした。
アフタートークの時に若林くんだったかな、普通の作品ではセリフが飛んでも適当にごまかせるけれど、この作品だと飛んじゃうと頭が真っ白になってしまうというようなことを話していましたが、本当に独特なセリフ回しなんだと思います。
60年代から70年代の洋楽(「運命」や「チャルダッシュ」などは違うけれど、どれも聞き覚えはある感じの曲)をベースにした音楽劇でわかりやすく作られていたと思います。
うん、ただ濃密な空間なのでライフ初心者にはどうだろう?

中の人についてのある程度の知識がないとついていけるのかなとも思いました。

その意味で喜劇的なというか劇団的な面白さでいえばOチームが長けていましたが、意外に戯曲的な面白さでいえばNチームの方に感じました。
それはドタバタから劇中劇、そして足枷から自分を解放するヒポリタへと最後に収束するわけだったのですが、その流れでしっくりきたのがNチーム。
そして、ヒポリタが松本さんだったというのが大きかった。
非常に美しくてしかも心の揺れ動きを細かく演じて舞台を締める力がさすがだと感じました。
その点まだOチームヒポリタの久保くんは力不足。エティエンヌやエステラは本人の気質が役にはまっていて良かったのですが、この役においては技術が必要。

美しさは申し分ありませんでしたが。

恋人チーム4人の比較。

Oチームは前述の通り達者であり濃い。

曽世さんのげっだーんは伝統芸能のようでああ、これこれ、 これを生で観たかったのよーと思う(実は決してめっちゃ面白いというわけではないw)。
しかし、本当にあの早口噛まないよなあ。
松本ハーミアと関戸ヘレナの喧嘩もこれまた伝統芸能のようで、根底では仲良しというのが醸し出されているのは同期ならでは。
女性役を男性がやるという妙味も、本当の女性ならここまで激しく出来んだろうというのもあって面白い。
ヒポリタの時もですが、ハーミアでも今までちやほやされていたのに急に蔑まされてという戸惑いと怒りの表現が松本さんは細かくてうまい。
関戸さんのきもかわぶりはもう絶品でこういうのをやらせたらうまいなあ。
ヘレナがいちばん他の人たちとの絡みがあるのですがそれぞれの間合いとかいちいちうまい。
ちなみに私の観た回の決めはプロテインVSすっぴん一重でした。もはや人間じゃない(笑)。
私は上手側に座っていたのですが、そのくだりの時に控えていた笠原パックが「本当に飲んでいるんですよー」 と客に話しかけていた。

さすがてきとーパック(笑)。
緒方ディミは手堅い印象。3人の濃さに対して軽妙な味があっていいバランス。

ボトムの時もそうですが、文学座出身ということで松本関戸とはまた違った味のある芝居だと感じました。

Nチームの4人はまだ先輩たちに比べてそこまで爆笑を誘う感じではなかったのですが、
とにかくスピード感が半端なく、魅せられた。舞台を縦横無尽に駆け回り、ポールを一気に登ったりと先輩たちに対してのアドバンテージである若さを見せつけた感じ。
特に千葉くんの身体能力の高さに驚き。

駆け回る中、4人の中で唯一の後輩でありながら交通整理出来る余裕もあり。
ディミのきもさも一味違った面白さがありました。

あの髪型と衣装で時々城みちるに見えたw
個人的に翔音ライサンダーの「ばーかばーかばーか」も本当に馬鹿で好き(笑)。
で、Oチームはハーミアヘレナの女性コンビが印象強いのですが、こちらのチームはライサンダーディミの男性コンビが印象強い。
この中でいちばんうまいのは宇佐見ハーミアなんですけれど、男2人が自由だった(笑)。
若林くんのヘレナちゃんもきもかわいかった。

結構関戸ヘレナを意識しているなという感じもあったりしたけれど。

妖精さんチームは藤波くん、八木澤くん体調不良で休演のためティターニアのおつきの妖精は原田さんのからしの種一人。
いつも緒方さんのブログではむさ苦しいビジュアル(おい)なので、このかわいこちゃん誰?というくらい可愛かった(笑)。
あの黄色いヅラと衣装が良く似合っていてやっぱり美形なんだと再認識。
初見なので3人でどうセリフや歌割をしていたのかわからないくらい一人で元気に走り回ってました。
3人だったんだなというのがわかるのは「あー」「あー」「あー」というコーラスくらいか(あそこはあえてわかるようにやってましたが)。
石飛オーベロン様の歌は唯一お金が払える歌。

だてに帝劇出ているわけではない(笑)。
山﨑ティタ子様は本当にね、前(遺産)とギャップが激しすぎてね。

戸惑うよ、ラスカル様(笑)。エロエロすぎるよ。さすが俳優さんだわ。
しかし、手水のくだりは遺産観てないとわからないですし、「異常気象はあります」は微妙に滑っていましたが(笑)。
で、2回観て2回とも気になったのはティターニアが魔法から解けた時の表情が、実は最初からわかっていて魔法にかかっているふりをしてたんじゃないかと思うものだったこと。
山﨑さんの演技からそう見えるだけなのか元々そういう解釈なのかよくわからず。

原作読まなきゃ。

パックは普通かわいこちゃん枠ではないかと思うのですが、両チームともおっさ・・・、いやおじさまで(笑)。
笠原さんのパックはなんというか新しかった。

多分あんなパックどこにもいないと思う。
ただ、笠原さんの素の面白さで乗り切っている気も多々あったが(笑)。
それに比べると倉本さんのパックは時々アドリブ入ったり、素でゲラ笑いしている時もあったけれど
作りこまれている感をうけました。

シーシアスは仲原さんシングル。
ライフの王様枠と言いたいくらい王様(今回は侯爵様だけど)良く似合う(笑)。
ヒポリタを手に入れたのに手に入れた満足感なし。

常にヒポリタがどう感じているんだろうと気にしている様が切ない。

劇中劇でヒポリタがはっとなっている時に心配そうに見つめているところとか細かい。
あのシーン、なぜか四季の竹内くんの芝居を彷彿させた。

職人さんチームは藤原さんと吉野くん・江口くんのフレッシュがシングル。
ボトムとフルートがWキャスト。藤原さんはまあ藤原さんです(笑)。
ボトムは奥田さんの方がエロエロ。

アドリブいっぱいぶっこんでくるのでよく藤原さんに殴られていたのも奥田さんの方(笑)。
フルートは深山さんと芳樹さんのWですが、深山さんの演技は生で観るのは初めて。
しかし、あの年齢不詳さがすごい。フレッシュに混じってもいちばん年下に見える(笑)。
もぎりの時のもたもたぶりもフレッシュよりもたもた(おい)。
やっぱり独特のセンスを持っている役者さんだなと感じました。
そしてシスビーがナイナイ岡村の女装に見えて仕方なかったw

で、ラストに芳樹さんの感想。

芳樹さんが可愛い可愛い可愛い♪

フルートが可愛すぎてたまらん。

深山さんは半ズボンなのに微妙に芳樹さんの衣装は丈が長かったけれど、うわー子供役だ、すげー作りこんだ子供(笑)。

シスビーは普通に美女でした。


大事なことだからもう一回言いますが普通に美女でした。


チークくりくりっも可愛い♪
大団円で劇中劇が終わってから再び職人さんたち登場の時に、シーシアスヒポリタに挨拶するところとか子供に戻って超可愛い。
シスビーの自決シーンはちょっとうますぎかな。

もう少し素人っぽさがあった方がいいのかなあって思いましたがやっぱりうまい。

そしてイジーアスはただの猪木でした(笑)。
なぜあんなに猪木推しなのか誰か私に教えてくれ。
朗読劇でのふなも猪木だったがそれ以上に猪木でした。

というか猪木だったという感想しか出てこない、しゃあああああ。
ソワレでの曽世イジーアスは非常に普通だっただけに逆に違和感(笑)。
そして芳樹イジーアスと緒方ディミは仲良し♪

私はディミートリアスを愛しているというくだりでは二人抱き合っていたけれど、ソワレの二人は普通に流してた(笑)。

シンプルなセット、ある意味観客も森の中にいるように感じる舞台と一体化した客席。

本当に夏の夜の夢のような舞台で楽しかったです。

実際暑かった(笑)。

さて、ソワレではアフタートークあり。
学校演劇の報告会でした。
メンバーはNチーム+深山さん+久保くんー芳樹さんー曽世さんー松本さん。
このメンバーで回ったそう。あとはお休みの2人かな。

順不同で記憶に残っているところを。

○学生の反応が新鮮だったということ。

*翔音くんは魔法にかけられてから目覚める時に「(ヘレナを)見るな見るな」と言われたことが印象的だったそう。

*久保くんはラストシーンで仲原さんに寄り添う時に「きもー」と言われた。

*深山さんはシスビーで登場した時に「おじいちゃん」と言われた。

みんな素直すぎるよ(笑)。
あと、アドルフでは特に男子高校生が前のめりで見入ってくれて嬉しかった(という話は製作発表会見でもあったかな)。

○大変だったこと

*4階席もあるような大きな会場でやることもあって緊張のあまりみんな裏でえずいてた。

*本来バラシには3~4時間かかるのに閉館時間がタイトで1時間以内でしないといけないことも。
みんなでシミュレーションしてやりきらないとと、メークも落とさずに頑張った結果40分くらいでできたという。

*稽古が2週間くらいしかなく深夜までやってて大変だった。そして深夜稽古につきあってくれた倉田さんがご飯ごちそうしてくれて天使のようだったという話。
「そういう時は優しいだろう」と藤原さん。

「そういうところはちゃんと言っておかないと」(笑)。

*吉野くんが今回倉田さんにセリフをカットしまくられて悲しかった話。
さりげなく緒方さんが「今回のセリフ言ってみ」と話をふくらませるフォローを入れていたのが印象的でした。
さすがJr.9。ダテに裏方長かっただけある(笑)。
ちなみに「えええ」「がしがし」「がおー」「うー」くらいだったかな(笑)。
「みんなが通る道」だからと慰められていた。

*江口くんが初めてセリフもらえたけどうまくできなくて「洋二郎さんに泣きついたことありましたよね」。
「そうだっけ?」ととぼける原田さん。

その原田さんはその場にいない藤波くんのエピソードを話したので、山﨑さんが「原田は自分のことについては話さなかったけれど、リーダーのちゅうと共にみんなを引っ張って良く頑張ってくれたんですよ」とフォロー。
しきりに照れていましたが、仲原さん、緒方さん、原田さんが真ん中で支えていたんだなと温かい気持ちになりました。

○その他

*アドルフでは主役の仲原さんとヒロイン役の久保くんに終演後のお見送りで集中したのですが、なぜか一人だけ翔音くんに握手求める学生が。
テロリスト役だったのに(笑)。

*福島公演では山﨑さんが行き帰りのバスをずっと運転。ブレーキ何度踏んでやろうかと思ったことやらと。
石飛さんは助手席でずっとしゃべってたらしい(笑)。

*そのつながりで昔の学校公演(赤とんぼ時代?)の話。
1カ月くらい東京に戻れなくてストレスがたまっていたからか、みんな泥棒ヒゲとか書いたり1分で終わるシーンをアドリブで10分くらいに伸ばして遊んでいたりしていた。倉田さんが抜き打ちで観に来る時、大体いつごろ来るか伝わってきていたので急いで元に戻していたとのこと(笑)。

そんな感じのアフタートークでした♪