駅で友達と別れた後、ノートがもうすぐなくなる事を思い出し、
駅に隣接する大型スーパーへ足を向けた。
文房具などが並ぶ棚で、ついでに英語のノートも買っておこうかな?
なんて考えていると、「あれ?綾女?」と聞き慣れた声が私を呼んだ。
「精市!?どうしたの?」
「ノートがなくなったのを思い出してね・・・・」
「精市も?」
「『も』ってことは、綾女もかい?」
同じクラスで一緒の授業を受けてるわけだし、
ノートの減りが同じなことくらい不思議じゃないんだろうけど、
同じ時に同じ場所へ、こうして買い物に来てる事がおかしてて、
精市と2人同じノートを手にしながらクスクスと笑いあった。
「綾女、後は帰るだけ?」
「うん。そうだよ。」
「よかったら一緒にソフトクリーム食べに行かない?」
「ソフトクリーム?」
「ずっと食べたいと思ってたんだけど、下校はいつも真田と一緒だろ?真田と2人でソフトクリームっていうのも・・・・・」
「あぁ・・・・そうだね。」
今きっと精市と私は同じ画が頭に浮かんでいることだろう。
真田がソフトクリームを食べる姿って・・・・・・
ダメだ。怖すぎる!!
「私でよかったら付き合うよ。」
「本当かい?よかった。嬉しいよ。」
レジで会計を済ませた後、私達2人は今いる階の1つ上にあるフードパークへと向かった。
色々種類はあったけど、2人とも普通の白いソフトクリームを頼み、
テーブル席ではなくて、壁に沿って並ぶベンチへと座ることにした。
「冷たくておいしいね。」
「ソフトクリームなんて久しぶりだよ。」
「そうなの?」
「今度から食べたくなったら綾女を誘おうかな?」
あぁ・・・どうしてそんな事言うんだろう。
その甘い微笑に期待してしまいそうになる。
私達はただの友達!!
今のだって特に意味はないんだから!!
精市の甘い微笑みにクラクラしながら、自分でそう言い聞かせていると、
ぽたりと冷たいものが指に落ちた
「綾女、ほら、こっちが溶けかかってるよ?」
「え?どこどこ?」
「早く舐めないと。」
ボーっとしていたせいでクリームが溶けてきてしまった。
慌ててコーンを伝うクリームを舐め取る。
「ふふ。綾女、頬にクリームがついてる。」
「え?やだ・・・どこ?」
「ちょっと待って・・・・・・」
急いで舐めとろうとしたせいでついちゃったのかな?
頬の上に手を置いてどこ?どこ?と慌てていると、
精市がクスクスと笑いながら顔を寄せてきた。
「せっ・・・・!?」
「ほら。綺麗に取れた。」
ふわっと笑う精市だけど、私はカチンコチンに固まってしまった。
だって・・・・・
今私の頬を舐めたよね!?
「早く食べないとまた溶けてくるよ。」
「・・・・・・・・」
「綾女?ふふ。溶け出したクリームも、俺が舐めてあげようか?」
「っ!?いい!!だ、大丈夫!!」
慌ててソフトクリームに舌を這わす。
顔が燃えるほど熱い・・・・・。
でもそれ以上に舐められた頬が熱い・・・・。
もう恥ずかしすぎて顔を上げることもできなくて、
味なんて全然わからなくなっちゃったけど、ただ必死に食べ続けた。
「そんな顔されたら・・・・期待しちゃうな・・・・。」
「え?」
「ふふ。なんでもないよ。また一緒に来ようね?」
今のって・・・・・どういう意味?
私の方こそ・・・・・期待しちゃうよ?
ソフトクリームのように、精市への想いも溶けてしまいそうなる。
今度一緒に来る時は、何かが変わっていればいいと願いながら、
コクリと小さく頷いた。
どっちが甘い?
(綾女と違う味にすればよかったな・・・・)
(どうして?)
(さぁ・・・?どうしてかな?)
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綾女ちゃんリクユッキーSS
白ユッキーって!!
綾女ちゃんそれ難題過ぎる!!!ww
精一杯白くしてみたけど・・・・・どうでっしゃろ?
リクどうもありがとう!!