美姫ちゃんお引っ越し祝い (薫ちゃん夢) | 肝っ玉かあちゃんのひとり言

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~ ここから始めよう ~




1日の始まりも


1日の終わりも


二人はいつも一緒。





日も暮れ始めた頃、ある程度の荷解きも終わり、とりあえず生活できるまでになった。

まだ段ボールがあちこちに積み上げられているけど、

それはこれからボチボチと整理していけばいいだろう。


ベランダ側の窓の前に立ち、腰に手を当てながら部屋の中をぐるりと見渡す。


決して大きいとはいえない部屋だけど、二人で住むには十分だ。

新しい家具や電化製品もあるけれど、お互いの家から持ち寄ったものの方が多い。


せっかくの新生活。新しい物で揃えようって私は言ったんだけど、


「思い出の詰まった物をこれからも使っていきたい。

そしてこれからは二人で新しい思い出を刻んでいこう。」


って薫ちゃんが言うから・・・・。




自室の片づけが終わったのか、リビングにやって来た薫ちゃんに、

「お疲れ様」と声をかけた。



「美姫こそ疲れただろう?」

「ううん。大丈夫だよ。」



心配そうに私の顔を覗き込んできてくれた薫ちゃんに微笑んで見せながら

腰に手を回して胸へ顔を埋めると、薫ちゃんもギュッと抱き返してくれた。


それだけで疲れなんて本当に吹っ飛んでしまう。


胸を打つ穏やかな鼓動に瞳を閉じると、ぐぅ~という音が響いてきた。



「ふふ。おなかすいた?」

「ああ・・・。ちょっとな・・・。」



罰が悪そうな顔をする薫ちゃんがちょっと可愛くてクスリと笑うと

「笑うな。」と、ますます拗ねた顔をしてしまった。



「じゃぁすぐに夕食の用意するね。」

「いや、今晩はどっか食いに行こう。」



キッチンへ向かおうとすると私に「外食しよう」と言ってきた薫ちゃんだけど、私は首を横に振る。


薫ちゃんが私を気遣ってそう言ってくれてる事くらいわかってる。

まぁ・・・おなかすいてるから今すぐにでも何か食べたいって言うのもあるかも・・・・・・だけど。



「今日はね、二人の新しい記念日だから・・・。新しく生活を始めるこの場所で、一緒にお祝いしたいの。」



今日からここが私達二人の家になる。


ここから1日を始め、ここで1日を終える。

その時、私の隣には薫ちゃんがいて、薫ちゃんの隣には私がいる。



そんなすべての始点となる今日を・・・・・


そんなすべての根源となる場所で・・・・


薫ちゃんと二人でスタートを切りたい。



薫ちゃんならわかってくれるだろうと思ったけど、ちょっとだけ不安を抱きながら薫ちゃんを見上げれば

優しい瞳に私を映しながら、さっきと同じように私を抱き寄せ、「そうだな」って頷いてくれた。



「時間かかっちゃうけど待っててくれる?」

「二人で作れば早いだろう?」

「え?」

「二人の祝いなら、準備も二人でするもんだろう?」



当たり前とでもいう風に、さらりと言い放った薫ちゃんの言葉が、

じわじわと胸に染み込み喜びを沸き立たせる。


可愛くて、だけどカッコイイ・・・・。

どこまでも私を夢中にさせて、心を捕らえて離さない。

私の愛しい・・・・・・愛しい人。



溢れる想いを止められなくて、瞳を閉じてキスを強請ると、甘く優しいキスが降ってきた。



「薫ちゃん大好き。」

「俺も・・・大好きだ。美姫。」



そしてもう1度重ね合わされる唇。



何度も何度もキスをして――


何度も何度も愛を囁いて――


これからの未来を ――― ここから始めよう


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美姫ちゃん引越しおめでとう!!

新しいお城で新生活頑張ってね♪


同棲か新婚かは想像にお任せ♪ww
ほのぼの甘・・・って感じかな?

ただ、激SSでごめんよ~!!

SSばっかり書いてたら、長いのが書けなくなってきたぞ・・・・。ww