姫ちゃんお誕生日おめでとう! (侑士夢) | 肝っ玉かあちゃんのひとり言

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妄想の世界に逝っちゃってるヤツの戯言

優しい瞳で、甘い声で・・・。

その大きな手を伸ばし・・・・私を呼んで・・・。



- こっちへおいで・・・ -



夕陽が誰もいなくなったテニスコートを赤く染める。

先程まで黄色い声に包まれていたこの場所も今は静寂に包まれ

私以外の人影は見えない・・・・。


そっと瞳を閉じれば風の音と共に遠くの声が聞こえてくる・・・。


もう少し・・・。

その足音が聞こえるまで・・・・・・きっともう少し。




「何でそないに離れてんねん。」

「えっ!?べ、別にそんな事ないよ!」

「いやいや・・・・。めっちゃ不自然な距離やろ?」

「ふ、普通だよ!!」

「あほか!半分ケツ落ちとるやないか!」


付き合いだして間もない頃。

初めて侑士のお家にお呼ばれしたんだけど

誰もいない密室・・・っていうのがとても緊張を誘い

勧められたソファーに腰掛けたはいいけれど、

侑士の言うように不自然すぎるくらい空けられた二人の距離・・・。


だって・・・・。

これ以上近づいたらドキドキが侑士にも聞こえそうで・・・・。

私一人バカみたいに舞い上がってるようで・・・・。


私をじっと見つめる視線に耐えられなくて

髪で顔を隠すように俯いた。


「はぁ・・・。」と隣でため息が聞こえ

もしかして呆れられてしまった?嫌われちゃった?

そんな不安に一気に襲われて、慌てて顔を上げれば

優しい瞳をした侑士が、


「ほら、こっちきいや。」


と、手を広げ、ふわりとした柔らかい笑みを浮かべた。


その微笑に誘われるように、腕の中へ飛び込めば

思った以上にたくましい腕と胸に包まれて

侑士の鼓動が私の体に響いてきた。


「姫の心臓めっちゃ早い・・・。」

「侑士だって・・・・。」


二人の鼓動が交わるようにリズムを奏で、

私の心を落ち着かせる・・・・・。


「これからはここが姫の指定席な。」


そういって微笑む侑士に私は満面の笑みを返した・・・。





カツン・・・カツン・・・・。


背中から足音が聞こえ、閉じていた瞳を開き

ゆっくりと後ろを振り返えれば

あの日から変わらないあの優しい微笑みを浮かべた侑士が

大きな手を伸ばし私を待ち受けている・・・・。



侑士は絶対に自分から私を抱きしめには来てくれない。

必ず離れた場所から私に手を伸ばし

私がその胸に飛び込むのを待っている・・・。


「姫は自分で気づいてへんと思うけど

俺が呼んだら、めっちゃ嬉しそうな顔で寄ってくるねん。

その顔が可愛くて・・・なん度でも見たくなるんや・・・。」


そんな事を前に言っていたけれど、

侑士こそ、きっと自分では気づいていないんだ。


私を見つめるその瞳の優しさに・・・。

私を呼ぶその声の甘さに・・・・。

私を包み込むように抱きしめる時の、その微笑に・・・・。


私も、その顔が見たくて・・・その声が聞きたくて・・・。

侑士が腕を広げてくれるのをいつも待ってる・・・。


だから、ほら・・・。

今日も呼んで・・・・。


そしたら迷わずその胸に飛び込むから。


優しい瞳で、甘い声で・・・。

その大きな手を伸ばし・・・・


「姫・・・・こっちおいでや・・・・。」


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がははははぁ~!!!(壊)


姫ちゃん遅くなたけど、誕生日プレゼントです!


めっさ短いSSでゴメン・・・。


なんとなく思いついて書いたらこんな感じに・・・。

甘くはなってると思うけどどうかな・・・?ww


気に入ってくれると嬉しいです。


お誕生日当日にプレゼントできなくてごめんね。


素敵な1年になる事を祈ってるよ~♪


本当におめでとう!!